真珠湾の真実 ― ルーズベルト欺瞞の日々

  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (544ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163575308

感想・レビュー・書評

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  • 【要約】


    【ノート】
    ・¥500

  • 真珠湾の真実、アメリカの歴史に絶えず付きまとって離れないこのミステリー

    合衆国は、日本が砂金に明らかな戦争行為に訴えることを望んでいる。真珠湾攻撃へと挑発する。

    マッカラムの戦争挑発行動8項目覚書

    ルーズベルトは日本語んの攻撃が目前に迫っていることを知っていた、長い時間をかけてある組織的な計画が実行されていた。

    真珠湾攻撃はより大規模な悪を阻止するためにたえ忍ばなければならない出来事であった。
    ヨーロッパでホロコーストを開始し、イギリス侵略を狙っていたナチス、

    エシュロンシステムこそペソ冷戦を西側の勝利に終わらせ、湾岸戦争や国連外交でのアメリカの唯一の超大国路線を確立させた最大の支柱であった。

  • 真珠湾て何処ですか?
    →ハワイにあります。

    リメンバー・パールハーバーってなんですか?
    →それが言われたのはのちのことで、この当時、アメリカでは「Day of deceit」汚辱の日、と呼ばれて(ルーズベルトの演説から)ました。(半藤さんの『昭和史』)

    山本五十六って誰ですか?
    →かの有名な「やってみせ 言って聞かせて させてみて ほめてやらねば 人は動かじ」の人ですが、真珠湾攻撃の提案者で、指揮官です。

    日本は無線封鎖をしていたから、アメリカ海軍は日本の奇襲を察知出来ず、真珠湾は大打撃を受けたそうですが?
    →無線は封鎖されていたけれど実質は守られていなかったし、アメリカは日本のパープル暗号も津暗号も解読していたので、何処に日本の艦隊が集結して、何処から攻めてくるか知っていました。真珠湾攻撃時の無線を傍受した記録が残っています。
    アメリカは、その当時、欧州でナチスに攻められていたイギリスを救うために戦争に参加したかったのですが、アメリカは孤立主義であり、国民が戦争参加を許しませんでした。
    戦争に参加するためには、どうしたらいいでしょう?
    当時、ナチスは日独伊三国同盟を結んでいました。ナチスはパリも侵略するほどの勢いがありました。三国同盟と地勢上の問題からすると、独伊が大変な目に遭ったときに日本は援助参戦することになりますが、独伊は日本に何かあっても見捨てるでしょう。ここで日本を潰しておけば、欧州の平和につながりますが、日本に戦争を挑むための理由がありません。
    考えました。
    マッカラムと言う人が八箇条を提案しました。ルーズベルト大統領も承認します。
    大雑把にまとめると
    ・日本からアメリカを攻撃させれば、国民は戦争にyesと言うでしょう。
    ・日本を窮状に追い込んで、先に手を出させましょう。
    ・蒋介石政権を援助しましょう(日本は盧溝橋事件に始まる支那事変で、中国で蒋介石軍と戦っています。四年にも及んでいます)
    ・兵糧攻めです。鉄くずは日本へ輸出禁止にします。石油も禁止します。一年と少し分だけ備蓄させましょう。そうすれば、戦争は開始出来るけど続けられません。そのころにちょうど、こちらで建設中の軍艦が完成します(日本は短期決戦で、この軍艦何隻かが完成する前に決めたかった模様。サンフランシスコ講和条約で米:英:日=5:5:3の軍艦保有数にさせられ、日英同盟も破棄させられています。日本は国際連盟を脱退してから、大和などの戦艦建造に邁進します。『昭和史』)
    ・オランダに、日本の石油要請が来ても拒否するよう言いましょう
    ・日本は資源がないから、東南アジアに侵出せざるを得ません
    ・どんどん追い詰めれば、日本は戦争を始めざるを得ません。何をされても、先に手出しさせるのです

    このために、ハワイ基地のキンメル提督は傍受した無線の内容を知らされず、日本軍に「攻撃されやすいように」様々な命令を受けます。
    日本の暗号を解読出来ていることがバレると日本に警戒されるので、公にしませんでした。真珠湾を防衛したら、暗号がバレてるってわかっちゃいますからね、変えられちゃいます。
    真珠湾は餌です、犠牲です。
    しかし被害は減らすために、新造の戦艦二隻は攻撃される前に真珠湾から避難させ、老朽艦ばかりを残しました。
    そして真珠湾の海兵たちには、警戒態勢を取らせないも同然の命令を下しました。

    そのころ日本では、宣戦布告の手続きをしていましたが、方々の思惑によって、実際の宣戦布告は、真珠湾攻撃のあとになりました。日本が奇襲を行ったとして、世界中から非難されたのは、当時の政府と軍と宮城の間で意見と立場が皆異なったからです。(『昭和史』)

    そして、日本は真珠湾攻撃を行いました。
    アメリカは、日本を卑怯と罵って、国を戦時体制に移行しました。

    と、陰謀説説明してもらったときにわかりやすかった口調で書いてみた。
    陰謀説でも何でもなく。アメリカで、情報公開法に則って著者が様々な資料閲覧を申請し、拒否され、閲覧出来、関係者に取材し、それらを積み重ねて証したものだ。
    実際に無線が傍受出来ていた資料が出てきたら、無線封鎖を日米両方で都合よく言い立ててたって、そんなの嘘だとわかる。まだ閲覧許可されない資料が出たら、もっとくわしくわかるだろうし、別の思惑だってわかるかも知れない。
    けれど、日本を追い詰めて戦争に踏み切らせるためだったことは、変わらないだろう。

    本としては、ものすごく細かく、誰がいつ何をした、その資料は、と注釈がついているので、読み物ではないから読みづらい。眠い。
    けれど、真珠湾攻撃のあたりまで来たら、もう眠くなんてなくなる。
    著者訳者のあとがき、解説だけでも読むと、まったく違う。
    どうして日本では、これを歴史の授業か特別授業で教えずに、原爆の碑には、自分たちだけの責任のような言葉が刻んであるのだろう。
    これが知れれば、日本の被害者意識と戦争の加害者意識が、ただの負い目から正されるだろうに。

    ところで、文中に「ニイタカヤマは日本で一番高い山」とあったので、富士山じゃないの?と調べたら、標高3952mで、当時は日本植民地だった台湾の山だそうだ。

  • 本書も図書館で借りた。
    図書館で受けとった時、予想以上に分厚いしっかりとした本であることに
    少々驚いた。読み薦めていくとその理由が分かる。
    情報の自由法に基づいて公開された膨大な公文書や暗号解読録など
    その一部の複写も掲載しながら話しが進められている。

    一言で言うと、真珠湾攻撃は「奇襲」ではなかったこと。
    アメリカによる戦争挑発行為によって
    日本が「最初の一撃」を仕掛け、
    戦争参加のきっかけをつくるということ。

    日本にこの「最初の一撃」を仕掛けさせるために
    真珠湾攻撃の1年以上前の1940年10月に作成された
    8項目にわたる「マッカラン覚書」が明らかにされている。
    「ABCD包囲網」と呼ばれる日本に対する輸出規制も
    このマッカラン覚書に記載されている一項目である。
    経済封鎖で日本を締め上げ、
    戦争に打って出るしかないように仕立て上げるという作戦に
    時の大統領も深く関与していることが本書で明らかになっている。

    真珠湾攻撃は「奇襲」だったというのが定説と思われるが
    実は、アメリカは日本の無線をほとんど解読していたこと。
    中国から主要艦隊を引き上げ
    体制を整えなおして
    真珠湾へ向かう艦隊を編成し、出撃したこと。
    日本の艦隊の動きを全て手にとるように把握していた
    ことが本書で明らかになっている。

    しかし、本書の記載はあまりにも詳細で
    一字一句読んでいくのにはなかなか手間取る。
    明らかになった事実を丁寧に積み上げていることが
    とてもよく分かるのだが、本書の解説本があったほうが一般人には読みやすい。

    明らかに教科書で習ったことと違う事実が
    これほどまで明らかにされているとは思いもよらなかった。
    教科書で習ったこと、今、メディアで報道されていることですら
    「作られた真実」なのかもしれない。
    そして、超大国・アメリカの情報戦略は
    現代にとってもあまりにも脅威に感じるのは自分だけだろうか。

  • 分類=第2次世界大戦・太平洋戦争・アメリカ合衆国・日本・ヒロシマ・ナガサキ・原爆。01年6月。

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