ターシャ・テューダーの人生

  • 文藝春秋
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (143ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163579108

作品紹介・あらすじ

アメリカを代表する絵本作家にして、現代人が憧れる19世紀の生活を送るターシャ・テューダー。「すべてを手に入れた女性」として偶像化された彼女の知られざる実像に迫る、最初で最後のオールカラー評伝。

感想・レビュー・書評

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  • 図書館で出会った古い本だけど、ターシャ展で見つけて、やっと探していた「四季ー春」に再会。とても素晴らしい挿絵ばかりでうっとり。故ターシャの人生を改めて読み直すと今後の人生に輝きが見えてくる。

  • とにかく憧れの人です。この本は、ターシャがどういう性格の持ち主で、それが作品にどう表れているかとか、どう仕事を周りの人とすすめて行ったとか、そういう細かなことをたくさん知ることができます。ターシャが、内向的で、自分に自信がなかった、というくだりを読んで、ちょっと親近感を感じました。ターシャは、そういう自分の性格を認めて、自分に正直に生きてらっしゃったんですね。無理に前向きになろうとしなくて良い、素直であれば、いい作品はできるんだ、と励まされました。

  • 厳密にいうと絵本作家の伝記だけれど、沢山の素敵な挿絵もあるので、絵本のカテゴリーに。

    素敵に頑固なおばあちゃん、ガーデナーで絵本作家で画家でデザイナーなどの多才さ。

    ナチュラル派、スローライフの鑑みたいに言われてるけど、実像は想像通り変人です(笑)。ただとても正直で人間らしく愛せる人です。このように生きられたら本当に幸せだろうな。

    夢はターシャのように長いドレスをひきずって、髪をきゅっとあげて庭弄りかな。狭い庭では裾がひっかかって大変です。

  • 大好きなターシャさんの人生を丹念に追った本。ターシャさんのイラストもたくさん収録されている。よくも悪くも自分を貫き通した人生を選んだ彼女。芸術家らしくけっこう風変わりな性格で周りの人達も大変だったことと思う。私もクリスマスが大好きなので、今度はターシャさんのクリスマス本も探して読んでみたい。

  • ターシャ・テューダーの人生
    ハリー・ディビス2000年、文芸春秋2001年11月

    150点の水彩やデッサンを楽しみながらターシャ・テューダーの人生をたどることが出来ました
    筆者はある時期はビジネスパートナーであった人だが、友人でもあり、
    一方的な賛美に終わらず、しかし暖かい筆致でターシャを描いている
    好感の持てる記述だった

    ターシャ・テューダー(1915〜2008)ボストンの名家の出身

    父ウィリアム・スターリング・バージェスはヨットや飛行機の設計の業界では有名な技師・実業家、母ロザモンド・テューダーは肖像画家
    読書家で話好きだった父から想像力が養われ、肖像画家だった母から絵の手ほどきを受け、小さい頃から絵本を作って遊んでいた
    13歳の誕生日に念願の牛を買ってもらったターシャは、15歳で学校を辞めて迷わず絵画と農業の道を選んだ
    農業で培った経験は自給自足の精神を育て、子供たちに絵本を作ったり花を育てたりその後のライフスタイルに大いに影響することになる

    1938年23歳で結婚4人のこどもを育てながら絵本作家、挿絵作家となる 
    絵本は生涯で約90冊
    1945年ニューハンプシャー州ウェブスターの古い農場を買い取って移住,17部屋450エーカー(55万坪)

    1961年46歳で離婚
    1971年バーモント州の森林地を購入、
    この土地を「真っ白なキャンバス」と呼び、家を建てる
    家具職人である長男セスがターシャの希望する年季の入った古びた家になるように18世紀の工法を研究し、たった1人で家を造り上げた
    家と庭の一帯を「コーギー・コテージ」と呼び、電気や水道等、近代設備は最小限に
    暖炉とベッドとロッキングチェアー、薪オーブンがあるような質素な室内と古い道具を使う昔ながらの生活を実践
    一日の大半を草花の手入れに費やし、小花模様のドレスやエプロンを手作りし、山羊の乳を搾り、
    庭でとれた果実で、ジャムやジェリーを作り、パイを焼いた

    前世で1830 年代に生きていたと信じていた

    1994年Tasha Tudor's Garden 出版 写真はリチャード・ブラウン
    1996年生活とアートを取り上げた画期的な展覧会
    1997年ABCテレビの番組放映
    と人気はうなぎ上りとなったが、ターシャは戸惑い、静かなゆっくりした生活へ戻った

  • 今となっては彼女の名前は「ルイ・ヴィトン」や「カルヴァン・クライン」や「ココ・シャネル」や「ダナ・キャラン」と同じようにある種のブランドと化しているけれど、恐らく素顔の彼女は気難しくて、どちらかと言えば人嫌いで、偏屈なタイプの女性だろうな・・・・とNHKの番組で感じた KiKi はそんな彼女がいかにコマーシャリズムに乗っかったのかに強烈な興味がありました。

    この本を読んでいてわかったのは、絵本作家としての彼女はいわゆる職人であり、その職人芸によって生活の糧を得ていたわけだけど、今ある彼女(と言っても最早亡くなってしまったけれど・・・・)の姿にはやっぱりプロデューサーがいたんだな・・・・ということです。  多くの日本人が、否、アメリカ人も含め多くの人が彼女の生き方や彼女のもう一つの作品である庭等々に憧れを抱くけれど、その憧れの対象となるイメージのようなもの・・・は「コーギー・コテージ・インダストリーズ」という法人の作り上げた「商標」のような、「Corporate Identity」のような、「特許」のようなものだったんだなぁ・・・・と。

    (全文はブログにて)

  • 彼女の絵が好き。。。

    ワタシも 自分らしくて可愛い挿し絵を描きたい

  • 彼女の絵を見ていると、いわさきちひろを思い浮かべる。子どもの何気ないしぐさや、やわらかな体の曲線など。なんとも愛くるしい。モデルに対する愛情が、そのまま反映されているかのようだ。でも絵を描くということは、好きなだけではだめで、4人の子どもを育てるためだったり、球根を買うためだったり、時には意に沿わないこともあっただろう。両親の生い立ちから、出生時の悲しいエピソードや、仕事を強要するだけの夫との離婚など、その時々の作品とともに紹介されているが、本人が書いたものではなく、ビジネスパートナーによるものなので、その時の彼女の気持ちなどは、計り知れない。ただ自分が好きなことを、思ったように生きたかっただけなのに、あまりにも有名になりすぎたため、自由が束縛されたり、世間にさらされたり、どんな思いだっただろう。その気持ちももう聞くことは出来ない。

  • 絵本をNY中の出版社にもちこんだものの、すべてから断られても、めげずにまた挑戦し、今の幸せを築いた。

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