- Amazon.co.jp ・本 (157ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163582108
作品紹介・あらすじ
アメリカの知性チョムスキーが、世界のメディアの疑問に答えて、国際政治におけるテロの実態を解き明かしたインタビュー集。
感想・レビュー・書評
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9.11
(和書)2013年02月13日 14:26
2001 文藝春秋 ノーム チョムスキー, 山崎 淳
アメリカは自分自身のテロリズムを批判されても受け入れることはなく、テロとの戦いと言って多くの犠牲者をだしながら自らのテロリズムの肯定を再確認するように戦争とテロリズムを遂行する。
イスラム原理主義者の暴力が赦されるわけではない。しかし極端な原理主義者を選別し自らの傀儡としてのテロリストとして育てたのはアメリカ自身である。
そういったことが書かれている。
チョムスキーさんの姿勢は僕にとって貴重である。かなりの高齢だろう。メディアを批判(吟味)する姿勢も驚く。テレビなんかプロパガンダでしかないといって拒否しているわけではないらしい。きっちりチェックしているという。驚く。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
言語学者 チョムスキー の同時多発テロ直後のインタビュー集。本の命題「同時多発テロを正当化するものは何もないが、アメリカは 決して 無実の被害者ではない」→ チョムスキーの考える国際政治のあり方を読み取れる
チョムスキーの考える国際政治のあり方
*暴力の悪循環を断つこと
*テロ犯人を証拠により特定し、国際法の枠組みで処罰すること
*テロの理由、背後にある意思を理解し、手当すること
*平和運動、人種や宗教の差別反対といった民主主義の正しい流れを守ること
*犯罪の被害を考えるとき、その時の被害者数だけでなく、結果として 死亡した者の数も考慮すること
アメリカが無実の被害者でない理由
*国際法の枠組みに従わなかった
*中東政策(イスラエル支援)により市民を苦しめた
*プロバガンダにより アメリカ国民を騙してきた
*アメリカ国民は 弱者に対する アメリカの犯罪を当たり前と見ている
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概略:
9.11テロはイスラムvs.西洋といった「文明の衝突」では決してない。国益の名の下に、世界中で大量殺戮を行ってきたいわば「テロ国家の親玉」であるアメリカに対する、ほかのテロ集団からの挑戦である -
もう10年になるんですね。今日のニュースは象徴的でしたね。
10年前に某所に書いたレビューを読み返してみました。
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2001年9月11日は、全世界を震撼させた。
しかし、この日以上の悲惨が、地球上のさまざまなところで繰り返されてきた事実を、私たちはあまりにも知らない。米国が、国際法廷の判決を無視して「テロ」行為を続け、また薬品工場を破壊することで、無垢の子供たちの命を未来にわたって奪い続けていることを、私たちはもっと知らなければならない。
チョムスキーは、事実を丁寧に分析することで、ものの本質を見ようとする。9月11日のテロを容認するわけではもちろんない。すべてのテロを糾弾する。その矛先が、自国に向くことに容赦ない。
事件直後のインタビューで、チョムスキーはその後の米国の軍拡を的確に予想している。実際、アメリカは AMD から一方的に離脱し(2001.12.11)、ミサイル防衛の強化の道を歩き始めている。
犠牲者を悼む気持ちは世界共通だ。真の平和のためになすべきことを、この本を通じて、再考したい。
私事で恐縮だが、私はチョムスキーの著作を通じてコンピュータ・サイエンスの基礎(言語理論)を学んだ。今私は、この本を通じて、世界を見る視点を改めて学ぶ。
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暴力が---たとえどんな理由があれ---許容される世界って、変だと、僕は思います。 -
416358210x 157p 2001・12・15 2刷
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本当のテロ国家はアメリカ!?翻訳が読みにくい・・・