詩歌の待ち伏せ (下)

  • 文藝春秋 (2003年10月24日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (200ページ) / ISBN・EAN: 9784163653600

みんなの感想まとめ

言葉の出会いや人との繋がりを探求する心温まるミステリーが展開されます。登場人物たちの温かさや、彼らが住む世界が巧みに描かれ、読者は自然とその中に引き込まれます。特に、巻頭の考証や方言を使った詩が印象的...

感想・レビュー・書評

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  •  ミステリーの世界ではもう知らない人はいない北村薫の、ちょっと横道のようなエッセイ集ですが、それはそれ、ヤッパリ、ミステリーな仕立てになっていて、今時めずらしく「文学」と正面から向き合っている、古めかしい感じがとてもいいわけですが、そういえば、もう、二種類も文庫化されているこの本を単行本で購入し、こうしてレビューなんぞを書いているぼくも、かなり「ガラパゴス」化していると謗られても仕方がないわけですが、内容は内容で、このご時世、こんな話題を喜ぶ「読者」というのが本当に存在するのかどうか、自分のことは棚に上げて、妙に疑心暗鬼に陥ったりしながら、明治文学の大系本や歌人文庫を図書館の棚に探す楽しみに誘ってくれる、北村薫の手管に感心しながら読み終えました。
     無理やり、一文で書きましたが、本書の内容とは何の関係もありません。もう少し真面目な感想はブログに書きました。覗いてみてください。
     https://plaza.rakuten.co.jp/simakumakun/diary/202011280000/
     

  • 最近、本を買うことを控えようと思っています。蔵書を減らしたい、整理する必要があると思い、第一歩が買わないこと、だから、これまで読んだ本を丁寧に再読しようと思いました。
    詩歌の待ち伏せ(下)を読み終えました。なぜ(下)だったのかというと、(上)より手前、手が届きやすかったからです。読後の最初の感想は「すぐに(上)を読まなくちゃ」でした。
    この本の中には「円紫師匠」「わたし」「中野のお父さん」と娘、山登りが好きなお嬢さん、その原点というか、むしろあの人たちみんなが住んでいました。待ち伏せしていた詩歌から、言葉との大切な出合い、人との出会い、繋がりの不思議を大切に探っていく心温まるミステリー。作者の真骨頂がここにある、というのが私の感想です。ならば、当然、上巻も読まねばなりません。
    いつでも優しく温かく、かつ人間を俯瞰して描いてくれる作者は本当の達人だと思います。
    自分でもよく分からない印象ですが、若葉の季節が似合うような、そんな文章です。

  •  巻頭「秋風星落五丈原」の考証が興味深い。意に染まない詩文を一行削除した柴錬のへの字ぐちが見えてくる。
     大川宣純「てんごう」。方言ならではの訴求力。埋もれた地方詩人を掘り起こす北村薫の眼力。
     「少年探偵江戸川乱歩全集 内容紹介」、期せずして紹介文が詩になっている。現代芸術に「鑑賞者との共作」という定義があったように思う。詩もそのようだ。

  • 方言によってうたわれた詩や、三国志の詩も取り上げられます。星が落ちるのは人の死を指すのだと知りました。
    上巻では明かされていなかったレイモンド・チャンドラーの引用した詩句の起源も明らかになります。

  • 2003年10月30日 初、並、帯付
    2013年8月11日松阪BF。

  • 蟬の声と、カルピスに入れた氷のからんころん。たまには言葉そのものを。口で氷をとかすかのごとく。

  • 記憶に残ったもの
    ・土井晩翠『星落秋風五丈原』
    ・大川宣純
    ・アロオクール/チャンドラー『To say good-bye is to die a little』

  • 北村薫さんの小説は全部読んでいて、ちらほら講義録なども読んでわかってはいたのだけれど。

    円紫師匠・・・!!!

    と心の中でつぶやきながら読了。
    もっともっと自分も本を読まないといけないなぁ。いろんな「言葉」を大事にしないといけないなぁ。
    記憶力はもう絶対に追いつけないにしても、どこかで読んだなにか、が、頭の中に残っていって自分を創ってきたのだから、それをもっと丁寧に続けよう。
    そんな風に思わされるのでした。

    ・・・「わからん」と、基礎知識がないゆえに思う部分も多かったんです。はい。

  • 北村さんの博識にはひたすら舌を巻く。よくこんなに読めるなあ……ものすごく羨ましい。
    こういう「文学」には勉強以外であまり手を出さない私なので、知らないものも多い。だけどほんの一節だけでも見覚えがある、なんてものがあると妙に嬉しくって。ああ、これが「待ち伏せ」なんだな~。
    ものすごく勉強になった気がして、しかも楽しいぞ。ちなみに一番印象に残ったのは「れ」かなあ。カンガルーとは恐れ入った!

  • 一途な愛に生きた高知の詩人・大川宣純。病床の女流歌人と作家の書簡。少年探偵団シリーズの内容紹介の面白さ…。柔軟で屈伸自在な美の結晶「詩歌」を慈しむエッセイ集。

  • 一途な愛に生きた高知の詩人・大川宣純。病床の女流歌人と作家の
    書簡。少年探偵団シリーズの内容紹介の面白さ…。柔軟で屈伸自在
    な美の結晶「詩歌」を慈しむエッセイ集

  • 〈上〉と同じ

  • ああ、これもよかった。上よりも、ひとつの事項に対して何回か続けて言及するような形式。

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著者プロフィール

1949年埼玉県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。大学時代はミステリ・クラブに所属。母校埼玉県立春日部高校で国語を教えるかたわら、89年、「覆面作家」として『空飛ぶ馬』でデビュー。91年『夜の蝉』で日本推理作家協会賞を受賞。著作に『ニッポン硬貨の謎』(本格ミステリ大賞評論・研究部門受賞)『鷺と雪』(直木三十五賞受賞)などがある。読書家として知られ、評論やエッセイ、アンソロジーなど幅広い分野で活躍を続けている。2016年日本ミステリー文学大賞受賞。

「2021年 『盤上の敵 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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