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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784163655307
みんなの感想まとめ
歴史的な資料の発見を通じて、昭和天皇が戦争責任を抱えていたことを深く掘り下げた内容が魅力的です。著者は、昭和天皇が国民に謝罪しようとしていた草稿の存在を明らかにし、その背景や経緯を詳述しています。この...
感想・レビュー・書評
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昭和天皇「謝罪詔勅草稿」の発見
加藤恭子
文藝春秋
2003年12月15日 第1刷
ISBN4-16-365530-1
第一章 「謝罪詔勅草稿」の発見
第二章 宮内庁長官として
第三章 天皇の「戦争責任」をめぐって
第四章 「田島書簡」
第五章 マッカーサー解任前後
第六章 講和条約発効
第七章 皇太子の結婚問題
第八章 様々な反響
第九章 発見に至る経緯と田島をめぐる人々
あとがき
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2003年夏の雑誌「文藝春秋」誌上で歴史的資料発見が報じられた。
先の大戦に対して、昭和天皇が国民に謝罪しようとしていた「おこと
ば」の草稿だった。
当然のように該当の「文藝春秋」を購入し、今でも我が家の書庫の
どこかに眠っているので、本書の内容はほぼ把握していたが改めて
読んでみた。
本書に先駆け、著者は島田道治の評伝を著している。作品執筆の
為に島田の遺族から借り受けた資料を返却する時になってこれま
でその存在に触れた発言はあったが実際に誰も目にしたことのな
かった昭和天皇の「謝罪詔勅」と思われる草稿が発見された。
実業家・銀行家であった島田道治が時の首相・芦田均に請われて
宮内府長官に就任したのが昭和23年。
今では昭和天皇ご自身が先の大戦に対して責任をお感じになられて
いたことは、多くの証言や資料によって広く知られるようになったが、
当時は国内外共に昭和天皇の戦争責任を追及する声も大きく、退位
問題も絡んでいた。
昭和天皇側近のなかでもけじめをつなければとの思いも強かったよう
だし、昭和天皇ご自身も「国民に詫びたい」との思いが強かったようだ。
そこで詔勅(今で言う「おことば」)の内容を練り始めたのが島田氏で
あった。
「朕ノ不徳ナル、深ク天下ニ愧(ハ)ヅ」。
深い反省を込めた昭和天皇のおことばは、2回、公表の機会があったが、
結局は吉田茂などの反対にあい、島田氏が保管した文書類の中に埋も
れてしまった。
研究者のなかにはこの「謝罪詔勅」は発表されない方がよかったと
する方もあるようだ。発見された文書自体は、最終稿ではなく島田氏
の試案ではとの意見もある。
公表されなかった最終稿はまだ、どこかにあるかもしれない。それでも、
この草稿は貴重な物なのではないかと思う。
そして、島田氏の試案とは姿を変えていようと「謝罪詔勅」が発表され
ていたら、昭和天皇がお感じになられていた戦争責任を私たちはもっと
早くに理解出来たのかもしれない。
GHQの思惑もあったのだろうが、日本自体が戦争責任をうやむやにして
来た歴史も、違ったものになっていたかも…なんて考えるのは行き過ぎ
かな。 -
田島道治氏の事は全く知らなかった。昭和天皇が戦争責任についてどのように考えていたのかがわかるのかと思って読んでみたがそうではなかった。この謝罪詔勅草稿がなぜ書かれたのかは全くわからない。田島氏が勝手に書いたものとは考えにくいが、昭和天皇の意図がどれだけ入っているかもわからない。そういった意味では期待はずれの本だ。しかし、田島道治氏の仕事に対する姿勢などは宮内庁時代に留まらず、学ぶべきところが多い。
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