プーさんの鼻

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163675404

感想・レビュー・書評

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  • 娘の立場の歌と母の立場の歌に共感。

    特に子どもがお腹の中にいるときの歌は
    とても素敵。
       「羊水のなかのしゃっくり「二学期始まりました」とニュースは告げる」
       「紅葉の見ごろ予想を眺めおりそのころおまえはこの世の人か」
    いつ生まれるんだろうと大きなお腹の中の生き物に
    ドキドキとちょっとした怖さをもってその日を迎える。
    いろんなことが思い出される。

    娘の立場の歌も・・素敵だった。
    でも、女の立場の歌は苦手。
    純粋な恋の歌と思えばいいのだろうか、
    いや、そこここに見える女の狡猾さ。
    身勝手さ。
    そして、子どもまで産むんだ!とそこをつなげると
    前の歌が残念になるので私の中で切り離す。

    子どもとの日常の歌も本当に良いのだ。
    この子がまたええ子!!!

    ペット禁止の分譲マンションに入居しておいて
    堂々とペットを飼い、
    指摘されると
    「この子たちをどうするというの?
     そんなひどい、人としてどうかしてる!」と言う人に似ている。
    なら、飼えるマンションに住めばいい。
    そこに住むなら飼わなければいい、そういうことだ。
    どうして飼ってからそういうこと言うんだろう。

    私はきっと永遠に理解できない。
    真面目過ぎるのだな、私。
    もっと自由でもいいのかもしれない。
    でも、真面目で何が悪い!とも言いたくなる。
    貞操観念ってなぁ~

    でも、とても心にくる。だから、ちょっと悔しい。

  • お子さんを詠んだ歌が多い。
    子どもができたら再読してみたい。

    ・マニキュアという名の手錠をかけられて乾くまでなにもできない両手

  • 久しぶりに手に取った詩集。

    ふとしたときに「チョコレート革命」の詩の一つを思い出し
    図書館にて発見した新作。

    チョコレート革命のころの少女が
    母となっている。

    母となった新鮮な驚きと、喜びと、力強さが
    いっぱい詰まっていた。


    まだ実感としてわからない私。
    妊娠時に、読みたい。

  • 香を焚きあなたを待てど我が部屋は図書館みたいと言われてしまう  辛い顔すっぱい顔が見たかったトム・ヤム・クンのクンはエビだよ  かわいーなーもー

  • 俵万智さんの歌集は『サラダ記念日』しか読んだことがなかったのですが、けっこうグッとくるものがありますね。

著者プロフィール

1987年の第1歌集《サラダ記念日》はベストセラー。歌集に《かぜのてのひら》《チョコレート革命》《プーさんの鼻》《オレがマリオ》《未来のサイズ》《アボカドの種》、評伝《牧水の恋》、エッセイ《青の国、うたの国》など。2022年、短歌の裾野を広げた功績から朝日賞を受賞。読売歌壇選者のほか、宮崎で毎年開催される高校生の「牧水・短歌甲子園」審査員もつとめる。

「2023年 『旅の人、島の人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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