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Amazon.co.jp ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784163677200
みんなの感想まとめ
農業問題に焦点を当てたこの作品は、中国における構造的な貧困を深く掘り下げています。農家が搾取される社会的な仕組みは、何千年にもわたり続いており、権力が変わってもその根本的な構造は変わらないことが示唆さ...
感想・レビュー・書評
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中国の農業問題を真正面からとらえた衝撃作だ。中国の農業問題とは構造的な農業の貧困の問題だ。これは中国の農業の生産性が低くて貧困になるということではない。農家が必然的に搾取されるような社会的構造がこの国に根をおろしている。おそらくは延々3000年かけてこうなったのではなかろうか。
人間は元来生産など行わない。自然から搾取するのみであった。農業はこの数千年間その最前線にあった。文明が高度化するにつれてこの農業自体が搾取の対象になってきた。権力の側から見ると農家は人間ではなくいくらでも搾取出来る自然の一部に組み入れられてきたのだなと思う。王朝が入れ替わり政権が代替わりしても、多分末端の収奪構造はこのように維持されてきたのだろう。
共産党が政権をとって50数年たってもそういった構造が大して代わっていないところが中国のすごいところだ。もちろんこの本ではこんな事には何も触れていない。どうしようもない現実と、それに立ち向かう人々の存在、農業問題改善への実に一進一退の顛末。スイスイ事が運んでいくと思ったら突然ご破算になることが当たり前のように起きる。これだけやっても中々前に進んでいないというもどかしさは読んでいてつらくなる。中国がいま大変つらい道のりを歩んでいる事は確かだ。 -
中国の農業問題を真正面からとらえた衝撃作だ。中国の農業問題とは構造的な農業の貧困の問題だ。これは中国の農業の生産性が低くて貧困になるということではない。農家が必然的に搾取されるような社会的構造がこの国に根をおろしている。おそらくは延々3000年かけてこうなったのではなかろうか。
人間は元来生産など行わない。自然から搾取するのみであった。農業はこの数千年間その最前線にあった。文明が高度化するにつれてこの農業自体が搾取の対象になってきた。権力の側から見ると農家は人間ではなくいくらでも搾取出来る自然の一部に組み入れられてきたのだなと思う。王朝が入れ替わり政権が代替わりしても、多分末端の収奪構造はこのように維持されてきたのだろう。
共産党が政権をとって50数年たってもそういった構造が大して代わっていないところが中国のすごいところだ。もちろんこの本ではこんな事には何も触れていない。どうしようもない現実と、それに立ち向かう人々の存在、農業問題改善への実に一進一退の顛末。スイスイ事が運んでいくと思ったら突然ご破算になることが当たり前のように起きる。これだけやっても中々前に進んでいないというもどかしさは読んでいてつらくなる。中国がいま大変つらい道のりを歩んでいる事は確かだ。 -
中国は皇帝とその取り巻きが支配する中央集権による独裁政治体制である(同じ意味か)。皇帝とその取り巻き=官僚の総称を共産党と言う。共産党員(=昔の科挙試験合格者に近い)は官僚である。中国は常に分裂の危機にあり、それを食い止める(地方勢力を押さえる、監視する)ため中央から役人(昔科挙官僚、今共産党員)を派遣し統治(管理)する。これが伝統的中華王朝の政治システムである。科挙については宮崎 市定の本を読まれたし
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注文していたのが届いたので、少しだけ読み齧ってみました。
私が10数年前に中国の江蘇省の田舎に住んでいた頃とあまり変わっていないなあと言う感じがしました。
じっくり読んでからあらためてランク付けをしたいと思います。 -
分類=農村(中国)。05年11月。
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原書が出たとき、あっという間にベストセラーになり、あっという間に海賊版が出回り、あっという間に禁書になってしまいました。黄色と黒の目立つ装幀でしたが、しばらくしたらほぼ同じデザインで『中国民工調査』が出ました。二匹目のドジョウを狙ったわけですかね。台湾版も黄色と黒のデザイン。日本の中国研究者も相争って入手したという、中華圏、漢字圏に強いインパクトを残した本の日本語版。中央のお役人が視察にくるというのでいろいろと先回りして取り繕ったり、という地方政府の仕事ぶりを告発したり、汚職官吏を実名で告発したり、というあたりがセンセーショナルだったようです。センセーショナルなばかりでもなく、急成長する都市経済の背後で、貧困と窮乏にあえぐ9億の中国農民たちになにが起きているのかを三年間かけて丁寧に取材したルポルタージュ。日本語で読めるというのはありがたいことです。
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