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Amazon.co.jp ・本 (296ページ) / ISBN・EAN: 9784163688701
みんなの感想まとめ
得体の知れない感情や不気味さに焦点を当てた本作は、近年の「エモさ」や「尊さ」といった心地よさから一歩踏み出し、逆に「キモさ」や「ミスマッチ感」を探求しています。著者は精神科医としての経験を活かし、奇妙...
感想・レビュー・書評
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タイトルと表紙に惹かれて読了。
昨今では「エモさ」「尊さ」といった「言語化が少し難しいがうっとりするような心地よさがある感覚」がよく取り上げられ神聖化されることが多い。しかしこの本ではその反対である「得体の知れないキモさ」「削がれるべきであるミスマッチ感」を取り上げている。
おそらく、この本を好奇心をもって読む人の多くはこの本で取り上げられている感情に対する嫌悪感が麻痺していると思われる。その為、書評を見てお腹いっぱいになって本を閉じるのが関の山というのが大体の感想になるだろう。
この本が最も効力を発揮するのは純文学やロマンチックで満たされていたい清廉な方々に対してだと思う。性格が悪いと思われるのを承知で言うなればかわいいものに囲まれていたい少女にうぞうぞと蠢く芋虫を見せつけるような嗜虐心がくすぐられるなとこの本を読んで思った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
本来のメッセージとは微妙に食い違った部分においてひそやかに違和感を与え続けてきた小説たち。奇妙な方法論を用いて世界を分節してみせた物語たち。わたしの孤独感をますます深めてきた文章の数々。本書は、そのような小説について、あえて個人的な記憶や体験を織り込みつつ論じたものである(アマゾン紹介文)
珍しい本が取り上げられているのが良い点。巻末の一覧も嬉しい配慮。
なんだけど、じゃあ読みたい本があったかというと…。あらすじと書評だけでお腹いっぱいというか。春日さんの独特さもあって、なかなか腹にたまる一冊だった。 -
精神科医が臨床経験を踏まえた上で、
不穏さとナンセンスさを切り口にした、不気味なブックレビュー。 -
読了。すごく面白かった。
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文学について著者が書いたものははじめて読んだ。読んだことのある作品についてはなるほどと思ったし、ないものについては読んでみたいともこれはちょっと読むのにきつそうだなと思ったりもした。しかし、噴火口での女学生の自殺に触れて高橋たか子の小説に触れないのはなぜだろうと思った箇所があった。まあ、たまたまの例なのかしら。
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なんとも不思議な本でした。著者は精神科医であり、様々な著書をもつ春日先生。「あれはいったい何だったのだろう」と先生の記憶の中に残り続けている、そんな作品・文章の紹介。奇妙な作品が多く、興味がわき思わず図書館に予約をいれてしまったものもあります。全15章、各作品の抜粋やあらすじもあるので、読んだ気にもなります。個人的には、この作品が気になりましたが・・・「ランドルフ・カーターの陳述」ラヴクラフト「人魚とビスケット」J・M・スコット「忌中」車谷長吉「長靴の物語」パトリック・マグラアいずれも、不気味というかなんというか・・・以下、「まえがき」よりそれは無意味なものと不気味なものにまつわる探求報告であり、「あれは一体何だったのだろう」という呟きの執拗な反復である。
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甲殻類と昆虫類への恨み言が爽快極まる。
カバーと透けて見える下地で完成される表紙も逸品。
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