家計簿の中の昭和

著者 :
  • 文藝春秋
3.25
  • (3)
  • (1)
  • (9)
  • (3)
  • (0)
本棚登録 : 40
感想 : 6
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (263ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163690001

作品紹介・あらすじ

つましく暮らし、よく働き-わたしの昭和はゆたかだった。敗戦、高度成長からバブル崩壊まで-著者自身の出納記録帳の行間に過ぎ去りし日々の面影をさぐる、珠玉のエッセイ集。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  •  一銭五厘、召集令状のはがきの代金だったそうです。昭和5年生まれの澤地久枝さん、一銭(百分の一円)の時代だったそうです。私が生まれる少し前まで。昭和24年生まれの私の時代は一円が最小単位でした。(百円札、ありました。五百円札もありました)昭和、平成、令和、今なお一円が生きています。すごいことだなと思います! 澤地久枝「家計簿の中の昭和」、2007.3発行、再読。そう言えば、澤地さんのお友達の向田邦子さんは昭和4年~昭和56年の生涯、昭和を駆け抜け、平成は知らない方でした。

  • 戦後の苦学生時代、バブル期の借金、返済の辺りはドキドキしながら読んだ。著者の資料は一級品

  • ふむ

  • 満州引揚げからバブルまで、様々な家計簿(決して澤地さん自身の家計簿だけの話ではありません)の中から、過ぎ去りし昭和の面影を探り出して綴ったエッセイです。
    転変めまぐるしい戦後の日々、ひたむきだった高度成長期、買いだめに走ったオイルショックの頃、不用意に借金を重ねたバブル時代...健気に働き、つましく暮らした日々に思いを馳せながら、「わたしの人生はゆたかだったのだ」 という著者。そう、確かに決してつましい暮らしとは思えない、むしろ豪胆で強靭な生命力がそこにはあります。

    比べる意味もないことだけど、澤地さんの1年前に建てた私の家は1260万円、澤地さんの家の半分にもならない。いつものことながら出版社の紹介は言葉足らずおかしいです。内容は、今となっては納得いかなかったり、隔靴掻痒のところが間々あります。きものぐるいであったり、タクシーの常用、棄民といいながら見え隠れする "国" に守ってもらおうという姿勢等。

  • ましく暮らし、よく働き―わたしの昭和はゆたかだった。敗戦、高度成長からバブル崩壊まで―著者自身の出納記録帳の行間に過ぎ去りし日々の面影をさぐる、珠玉のエッセイ集。
    ______

    まさに題名のとおり、戦後から平成までのもろもろ家計簿。
    単位が銭とか厘とか出てくるのでピンとこないが
    筆者が丁寧に文章をつづっていて、時代の生活の様子がよくわかる。
    お金に関することより、
    昭和の女性は強いなぁという印象が。
    生き抜くために必死で、余計な雑念は考える余裕もなかったんだろうなぁ。時代の空気に触れた本でした。

  • 本屋さんでなんとなく手にとってしまいました。初めて読む作家さんですが、初めてのような気がしません。

全6件中 1 - 6件を表示

著者プロフィール

澤地久枝(さわち・ひさえ):1930年、東京生まれ。その後、家族と共に満洲に渡る。ノンフィクション作家。1949年中央公論社に入社。在社中に早稲田大学第二文学部を卒業。著書に『妻たちの二・二六事件』『火はわが胸中にあり』『14歳〈フォーティーン〉』『昭和とわたし』など多数。『滄海よ眠れ』『記録ミッドウェー海戦』でミッドウェー海戦を克明に跡づけるとともに、日米の戦死者を掘り起こした功績により菊池寛賞受賞。2008年朝日賞受賞。

「2023年 『記録 ミッドウェー海戦』 で使われていた紹介文から引用しています。」

澤地久枝の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
カズオ イシグロ
柚木 麻子
村田 沙耶香
三浦 しをん
ヴィクトール・E...
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×