暴走老人!

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163693705

作品紹介・あらすじ

待てない、我慢できない、止まらない-「新」老人は、若者よりもキレやすい。現代社会に大量に生み出される孤独な老人たち「暴走」の底に隠されているものとは?老人たちの抱えた、かつてない生きづらさを浮き彫りにする。

感想・レビュー・書評

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  • ベストセラー本らしい。
    新老人という言葉を作り出した?

    ●2022年10月19日、追記。

    著者、藤原智美さん、どのような方かというと、ウィキペディアには次のように書かれています。

    藤原 智美(ふじわら ともみ、男性、1955年7月20日 - )は、日本の小説家、エッセイスト。芥川賞受賞。

    福岡県福岡市出身。福岡県立福岡高等学校、明治大学政治経済学部政治学科卒業。1990年、フリーランスのライターの傍ら『王を撃て』により小説家デビュー。1992年『運転士』により第107回(1992年上半期)芥川龍之介賞受賞。

    男性でしたか。
    女性と思っていました。

    ●2022年12月22日、追記

    本作の内容は、次のとおり。

    ---引用開始

    待てない、我慢できない、止まらない-「新」老人は、若者よりもキレやすい。現代社会に大量に生み出される孤独な老人たち「暴走」の底に隠されているものとは?老人たちの抱えた、かつてない生きづらさを浮き彫りにする。

    ---引用終了

    最近、暴走老人の気持ちが少しわかってきました(-_-;)
    私は61歳なのですが、自分の思うようにいかないと、イラっとすることが頻繁。
    あと10年もすると、多分、暴走しますよ~

  • 老人のことだけを取り上げた内容ではない。

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    現代人が感情を爆発させる危険地帯はいたるところに隠れているが、氷の存在を知らない者は不用意に割ってしまう。…秩序を読みとれないとき、その人間はたちまち排除すべき存在、トラブルメイカーとなる。そのトップランナーに新老人がいる。問題の根本は誤った権利意識、エゴという個人の内面にだけあるのではなく、社会を覆いつつある氷にある。P.208
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    情報化社会という「社会風景」の地下では、人々の内面=感情、情動のあり方が地鳴りを響かせながら揺れ動いている。だとすれば新老人の暴走も、変化を無意識に感じとり苛立っているがゆえの防御なのかもしれない。彼らは「鈍感」なのではなく「敏感」なのであり、彼らの叫びと暴力はひとつの警笛なのだ、と私には思えてならない。P.212
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    明日は我が身か。
    作家ゆえに表現が豊か。

  • 待つことに耐性が出来なくなった老人の気持ちも、丁寧な対応や言葉に慣れ親しんできたために不愉快な気持ちになる老人の気持ちも、ドキッとするほどに重なる瞬間があります。

    でも、それらの一部が事件化してしまうことの危うさは、読んでいて怖くてたまらないほどでした。
    想像しえない心の闇に蓄積されたものがあるためだからでしょうかねぇ。

  • 好きなブログ人がほめていたので読んでみたけど、ぜんぜん説得力のない体験談と個人的感想だけで、なんにも得るとこなしじゃったわい。

  • タイトルで期待してしまったが、時代考から筆者の推測に過ぎず、なんだかスッキリしない。
    具体例の羅列にするか、事例の老人や周辺の人に直接インタビューするか、
    どっちにしろもっと突っ込んだ読み物ならよかったと思う。

  • この著書を読んでなるほどと感心した人は果たしてどれくらいいるのだろうか。

    高齢者の行動に詳しい専門家ではない、なのに専門家の著書を研究しているわけでもない(後書きに参考文献が一冊も挙がっていない)、ひたすら自らのわずかな体験とニュースに基く推論&私見が、どうだすごいだろう、私の見立ては、と言わんばかりに断定的な論調で延々と続く。

    不愉快でとても最後まで読める代物ではなかった。

  • ふむ

  • 現象記述だけ。中身がない。

  • 時間・空間・感情という社会変化に対応できないという理由による暴走する老人。著者は作家であり学術的な根拠はなくあくまでも著者の経験による論旨展開がなされているが、それなりの説得力はある。気になるのは本人も問題というよりも社会変化の問題であるように思える所。もうちょっと、環境に適応できない老人特有の心理的問題に切り込んで欲しかった。

  • 暴走エピソードはふんだんに集めているが、だから、何という感じがした。もう少し、舌鋒鋭く考察して見ると面白くなる気がしている。

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著者プロフィール

作家

「2023年 『ベスト・エッセイ2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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