- Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163695808
作品紹介・あらすじ
1982年秋、専業作家としての生活を開始したとき、彼は心を決めて路上を走り始めた。それ以来25年にわたって世界各地で、フル・マラソンや、100キロ・マラソンや、トライアスロン・レースを休むことなく走り続けてきた。旅行バッグの中にはいつもランニング・シューズがあった。走ることは彼自身の生き方をどのように変え、彼の書く小説をどのように変えてきたのだろう?日々路上に流された汗は、何をもたらしてくれたのか?村上春樹が書き下ろす、走る小説家としての、そして小説を書くランナーとしての、必読のメモワール。
感想・レビュー・書評
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もちろん走ることについて書かれているのだが、実は職業小説家としての人生も多分に書かれており、興味深い内容だった。
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自分自身がジョギンを日課としていることで興味を持って読んだ。そして作家を本業としている著者のなんちゃってランニングエッセイだろうと思ったらとんでもない。トライアスロンにも挑戦するというかなりストイックなランナーであることに驚き、フルマラソンどころかハーフもそのまた半分も走れない身には大いなる畏怖の念をいだき、嫉妬しながら読んだ。
2020年1月、再読した。前回より内容に感銘しながら読んだ。というか、内容をほとんど覚えていなかった。不覚というか、だらしないといいうかそんな感想も持ちながら読んだ。
走りながら時々どうしてこんなしんどいことをしているのだろう?と思う。走らない日は物足りないし、朝走ると昼にはまた走りたくなるくせにだ。村上春樹氏は随所にこの問いに彼なりの走る哲学のようなものを与えてくれた。そこに共感をしながらそして自分なりの考えを当てはめていった。
走る目的は人それぞれ違うと思うけれど、それでも似たり寄ったりで同じところにあると思う。走ることになにがしかの疑問を持つときまたこの本を読んでみようと思うかもしれない。 -
「僕は小説を書く方法の多くを、道路を毎朝走ることから学んできた」というテーマはとても面白かった。走ることがどれだけ小説家村上春樹にとって大切な行為であるか知った。
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特に「走る」というテーマに則したエッセイ
「職業としての小説家」と結構かぶるとこがあったので、目新しさはなかったです。
読んでて楽しかったのはもちろんですけど -
文才のある人がランニングを語るとこうなるのか。ランナーズバイブルにはなり得ないが、同意できるフレーズがいくつもあって文章も綺麗。同じテーマで近代バージョンが出てくれれば是非読みたい。
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ゆるっとしてると同時に
とてもストイックな村上春樹自身の走ることについて書かれた本
村上春樹がとても愛らしく
思わずファンになりそうだ
それくらいざっくばらんに心情が書かれている
また、
なによりも素晴らしいところは
誰もが経験してきた走ることやそのつらさについて、
どうしてここまで言葉巧みに表せるんだろう。
思わず唸る。
普通なら
「走って辛かった。でも有意義。」
それで終わる文章なのに。
自分のこと、他人のこと、
いっぱいいっぱい物事を考えることには、
損はないと改めて感じた。
物事をこれからも考え続けよう。
はて、
生きる確かな実感を浴びるためにも
私も走ろうか~
ともあれ
非常に楽しく幸せに読めた本でした! -
自分も日課として走っているのでモチベーションが少し上がった。
走る事への向き合い方も学べるところがあった。
高橋選手の脈が1分間35回っていうのは本当にびっくりだった。 -
わたしはランナーではないしマラソンもトライアスロンもやることはないと思うけれど、走っている春樹さんは素敵です。
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走ることをテーマに考え、気持ちを綴った一冊。
言葉を紡ぐ事ができるって素敵だなー。
mたよみたい