走ることについて語るときに僕の語ること

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 2488
レビュー : 450
  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163695808

作品紹介・あらすじ

1982年秋、専業作家としての生活を開始したとき、彼は心を決めて路上を走り始めた。それ以来25年にわたって世界各地で、フル・マラソンや、100キロ・マラソンや、トライアスロン・レースを休むことなく走り続けてきた。旅行バッグの中にはいつもランニング・シューズがあった。走ることは彼自身の生き方をどのように変え、彼の書く小説をどのように変えてきたのだろう?日々路上に流された汗は、何をもたらしてくれたのか?村上春樹が書き下ろす、走る小説家としての、そして小説を書くランナーとしての、必読のメモワール。

感想・レビュー・書評

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  • ゆるっとしてると同時に
    とてもストイックな村上春樹自身の走ることについて書かれた本

    村上春樹がとても愛らしく
    思わずファンになりそうだ
    それくらいざっくばらんに心情が書かれている

    また、
    なによりも素晴らしいところは
    誰もが経験してきた走ることやそのつらさについて、
    どうしてここまで言葉巧みに表せるんだろう。
    思わず唸る。

    普通なら
    「走って辛かった。でも有意義。」
    それで終わる文章なのに。

    自分のこと、他人のこと、
    いっぱいいっぱい物事を考えることには、
    損はないと改めて感じた。
    物事をこれからも考え続けよう。

    はて、
    生きる確かな実感を浴びるためにも
    私も走ろうか~

    ともあれ
    非常に楽しく幸せに読めた本でした!

  • アラフォーのバイブル本。
    人と競争するのでなく、自分と闘う、少なくとも、30歳をすぎてくるとそういう思考が必要なのだと思う。孤絶した行き方の負の遺産の引き受けた方の参考になるというか、自分らしい行き方、ある意味、人生を通じて自我を押し通すだけの心の筋肉を鍛える本。

  • 文才のある人がランニングを語るとこうなるのか。ランナーズバイブルにはなり得ないが、同意できるフレーズがいくつもあって文章も綺麗。同じテーマで近代バージョンが出てくれれば是非読みたい。

  • 1

  • 自分自身がジョギンを日課としていることで興味を持って読んだ。そして作家を本業としている著者のなんちゃってランニングエッセイだろうと思ったらとんでもない。トライアスロンにも挑戦するというかなりストイックなランナーであることに驚き、フルマラソンどころかハーフもそのまた半分も走れない身には大いなる畏怖の念をいだき、嫉妬しながら読んだ。

  • 僕はこの本が大好き。

    本当に価値のあるものごとは往々にして、効率の悪い営為を通してしか獲得できないものなのだ。たとえむなしい行為であったとしても、それは決して愚かしい行為ではないはずだ。

    帯には「少なくとも最後まで歩かなかった」と書いてあるし、ここだけ読むと、もしかしたら言い訳じみていると感じる人もいるかもしれないが、読んでみるとそんなことはない。
    この作者、そしてこの本を読んだ読者(読んでない読者も)は、多少の差こそあれ(比喩として)、皆ランナーであり、小説家でもある。
    そして、ランナーであり、小説家でもある人にとって、この言葉は、この本は最高の励ましであり、一番誇るべきものの一つである。

    自分の墓碑銘には、とてもじゃないがそんなことは書けない。
    もう何度も、歩くどころか寝そべってるし。
    でも、せめて、何度立ち止まっても再び走り始めたと書けるようにしたい。

  • 第1・2・4・5章。
    集中力と持続力を要する創作活動において、つくり続ける基礎体力を走ることによって養っている著者。しかしそこから、走ることをメタファーに、著者がこれまでどのように小説を書いてきたのかを、著者自身が振り返っている。
    走るときの自分の身体の生命リズムを、創作の一部始終で起こるリズムの緊張と弛緩に喩えながら、それを自らコントロールしていく感覚が、プロのクリエイターにはあるのだということがおもしろい。プロジェクトを完成のクオリティラインにまで引き上げる感覚を知りたい人はご一読を。

  • 半年後にフルマラソンに挑戦してみようと思っていたときに、村上春樹さんの「走ることについて語るときに僕が語ること」と見出しにぐっと惹かれて読んでみることにしました。いったいどんなことが書かれているのでしょうか。
    読んでみて、とても興味深いエッセイでした。僕もランニングをやってみることにしました。さて、どうなることやら。

  • 数年前、結婚が破談になった頃初めて手に取り生きる力を与えてもらった本。単純ですが村上春樹さんの生き方にただ感銘を受けました。自分に負けてばかりだ…と感じるときにまた手に取ります。

  •  年齢を重ねても、というか重ねるごとに
    パワフルになっていくような村上春樹さんの小説。

     淡々と走ったり書いたりしているようで、
    でもその中に少しでも希望を見出したり、
    考えを深めていくような過ごし方が好きです。

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著者プロフィール

村上春樹(むらかみ はるき)
1949年、京都府京都市伏見区生まれ、兵庫県西宮市・芦屋市育ち。早稲田大学第一文学部映画演劇科卒。大学在学中にジャズ喫茶「ピーター・キャット」を国分寺・千駄ヶ谷に開店していた(1981年、店を人に譲渡)。1979年にデビュー作の「風の歌を聴け」で群像新人文学賞を受賞。谷崎潤一郎賞、読売文学賞、朝日賞など数々の受賞歴があるが、芥川賞は候補に留まっただけで受賞しておらず、賞に対する批判材料となっている。2006年にフランツ・カフカ賞、2009年にイスラエルのエルサレム賞受賞。ノーベル文学賞に最も近い作家の一人と言われており、毎年の発表時期は日本国内でニュースになっている。事実、村上春樹作品は全世界で翻訳されており、アメリカ・アジアでの評価がとりわけ高い。フィッツジェラルドやレイモンド・カーヴァーなどの作品の翻訳も手がけており、翻訳家としての仕事も高い評価を受ける。翻訳と創作活動を交互に行うことで、作風を変化させ、作家としての成長を続けている。代表作に『風の歌を聴け』『羊をめぐる冒険』『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』『ノルウェイの森』『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』。2019年5月9日、対談集『本当の翻訳の話をしよう』を刊行。

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