インドの衝撃

  • 文藝春秋 (2007年10月31日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (328ページ) / ISBN・EAN: 9784163696102

みんなの感想まとめ

インドの急成長と多様な社会構造を探る本書は、特に国際情勢が変化する中でのインドの存在感を理解するための貴重な資料です。著者は、インドの過去と現在を織り交ぜながら、成長の背景にある文化や経済の動向を描写...

感想・レビュー・書評

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  • 最近観るテレビと云えば殆どNHKばかりだ。中でもドキュメンタリーが多い。NHKの本領はドキュメンタリーにこそ表れているのではないか。最近本当にそう思う。
    そのドキュメンタリー番組が本になったら、面白くないワケが無いではないか。
    ...そう思って読んでみたら、ホントにその通り。面白かった。
    と云うのも、最近の国際情勢の中でやおら急速に存在感を増して来たインド。その「インド」の三文字を書棚に並ぶ背表紙に見つけ、手に取ってみたら本書だったのだ。
    出版は2007年。内容の元となった取材そのものは、それよりもさらに1₋2年前のものだろうから、2024年の「今」に比べ20年近く前のことなので、今なお先進諸国を凌ぐ高成長と深化を続けるインドの「今」を知るにはもはや「古い」内容とも云えるが、それでも十分に面白い。だからこそ、本当の「インドの今」を知るには不可欠の基礎を学ぶことが出来る格好の教科書とも云える。インドを理解するお楽しみはこれからなのだ。
    こうなると、本書の続編である「続・インドの衝撃」も読まねばなるまい。

  • 10年前の本なので隣にあった続編が気になる!
    インド人の巻き舌早口英語を思い出すが
    同僚たちですら貧困層ではない…
    対するエリート層…
    国家のために学ぶ力、日本にはもうないかも。

  • p123 インドでITが流通した理由
    p210 モノが人を変える

  • この本を 読んだ後、実際にインドのデリーとムンバイに行きました。
    人の多さ、貧富の差、将来への可能性を感じた一方、古い慣習、カースト制度から抜け出せない現実を目のあたりにした。
    インフラもしょっちゅう停電するなど脆弱。

  • いや、マジ、衝撃。こんな厳しい環境で競争して、勝ち残った人材の力たるや、インドどころか世界をリードしていくのだろうな。
    人材、消費力、生産力、全てが猛烈な勢いで伸びていく。縮んだままの日本はさらに縮んでそこそこ人口の多い消費地に成り下がる。止めたい。成長させたい。

  • TVのNHKスペシャルで放映されたものの活字版。とはいえTVの制限時間では放映しきれなかったことも多いので、こちらの方が情報量としては多いと思う。

    大きく分けて3章に分かれる。
    1.インドの知識労働者の台頭
    秀才の集まるIIT、インドソフトウェア産業の代表格とも言えるインフォシス、IITを目指し自分の村を貧困から救おうとする若者の話、など。
    このあたりは他の本でも多く触れられている部分で、最後のIIT予備校以外は大きな発見はなかった。
    2.インドの中産階級の勃興
    インドの中産階級が増えつつある実態を消費という観点から述べている。これはすでに大都市に限った話ではなく、地方都市にも波及している。消費社会を演出するものとしてスーパーマーケットのチェーンを紹介しているが、ここで中心になっているのがMBAを取得したエリートたち。今までインドの頭脳というとソフトウェアが中心に述べられてきたが、今やその範囲は多岐に渡っている。
    3.政治大国化するインド
    1998年のインドの核実験強行から約10年で、アメリカに事実上インドの核兵器保有を認めさせるというところまでたどり着いたインドのしたたか且つ強固な政治姿勢が述べられている。IAEAの査察が民生用核施設(原発)に限られ、軍事原子力施設には適用されないという。これはとりもなおさずインドの軍事原子力施設の容認を意味しているということになるそうである。
    ここまでの交渉の流れだけでも一つの番組になりそうなくらい奥が深い。


    基本的にはインドの将来の明るい可能性を肯定しているが、最後に現状の問題点が述べられている。不安定な内政の問題(過半数与党がなく、多数の政党による連立で一つの少数政党が抜けるだけで崩壊の可能性がある)、経済格差(特に農村)の問題が挙げられている。このあたりは政府はすでにかなり意識をしているらしく、今後の是正に期待したい。経済格差についてはインドの各企業も社会貢献として取り組んでいる。

    現在のインドを知るための好著。ただし少し時間が経った後だとすでに状況が大きく変わっている可能性もあり。

  • インドが世界に大きな影響力を持つ大国であることを世界に知らしめる“衝撃”を取り上げ、それらの立役者となった人々にインタビューを試みており、非常に面白かった。
    エネルギッシュで知性に富むリーダーたちの個々の力が大きくインドを変えており、彼らを尊敬し自らも夢を持って努力する若者たちがいるという事実は、今の日本ではあまり見られないことだと思う。
    今後もインドに注目していきたい。

  • Infosys 「公正で透明性があり、階級よりも実力を重視する」
    と書いてあったので、企業のサイトで確認してみた
    以下、Infosysのサイトより引用
    Corporate Governance Philosophy

    Our corporate governance philosophy is based on the following principles:

    * Satisfy the spirit of the law and not just the letter of the law
    * Corporate governance standards should go beyond the law
    * Be transparent and maintain a high degree of disclosure levels
    * When in doubt, disclose
    * Make a clear distinction between personal conveniences and corporate resources
    * Communicate externally, in a truthful manner, about how the Company is run internally
    * Comply with the laws in all the countries in which the Company operates
    * Have a simple and transparent corporate structure driven solely by business needs
    * Management is the trustee of the shareholders' capital and not the owner

  • 特に、最初、中盤がおもしろかった。
    おそるべきハングリー精神で勉強する若者、と先進国と同じ消費生活、生活スタイルを求める近代的な若夫婦。
    勉強する人も極端すぎて、でもそんなインド人、すごい。
    先週読んだ本「オニババ化する女たち」に、「日本人よ、ほんの一昔前の日本の生活を忘れるな。きっと、インド人はサリーを脱ぐ事はない。」というような事が書かれていたけれど、私はそんな事はないと思っていて、まさに、「そんな事ない」現在の状況がかかれていた。テレビとかがあって、画一的なアメリカ的消費生活が人々の頭の中に、あこがれとしてしみ込んでいく。みんなが目指すものは同じ。
    最後の章にでていた、バラマキ政策の人が配ったのがテレビ、というのも、情けない。
    またこうして、政府のいいなりの何も考えない、消費人間ができあがる。
    最後の章は私は興味がないので飛ばし読み。興味のない内容をきちんと飛ばせる癖を私はつけなければ。

  • インドすごいよ。
    もっともっとインド知りたい。
    さ、続編いってみよ~♪

  • NHKスペシャルを観てから読みましたが、インドの成長戦略に凄さを感じました。日本も科学技術立国を目指しているのですが、インドと比較するとぬるま湯の中と思いました。

  • 着眼点がすばらしい

  • いい

  • とても面白いので☆5つです。
    いまやMITを凌ぐとも言われるIIT。そのIITがあるインドにスポットをあてた著書である。インド人の頭脳を武器にして、急激な発展を遂げたインド。あまりの早さにひずみが生じているのは言うまでもない。しかし、教育に特化した姿勢は全世界が見習わなければならないとかんじさせてくれる。BRICsの一つでもあるインド。そんなインドをきちんと知らなければいけない。それに加えて、日本がいかに遅れているか、そんなことも同時に訴えてくれます。

    吹き出すくらい面白かった記述があった。
    「国際会議で、議長にとって一番難しいことは、インド人を黙らせることと、日本人をしゃべらせることだ」
    これには笑った。

  • この本を手に取ったきっかけは前に読んだBRICsの本だ。
    *『BRICsの底力』 (ちくま新書 735)

    そこで目にしたのはインドが近い将来世界一に踊り出るであろうという推測とそれを裏付ける実態。
    そんなインドをもっと知りたいと思っていた矢先に友達に薦められたのが本書だ。

    そこにはNHKの取材班が血眼になって広いインドを駆け巡った末に辿り着いた
    インドの深層が明らかにされている。

    かの有名なBRICsレポートには、「インドは2050年まで10%成長を続け、日本のGDPを抜くだろう」とまで言われている。
    その成長性は何によって支えられているのか。
    (ちなみに、2050年GDP予想順位は順に中国、アメリカ、インド、日本、…)

    それを読み解く鍵は
    「頭脳立国」と「フラット化する世界」の掛け算であった。
    *『フラット化する世界(上・下)』(トーマス・フリードマン著)

    世界のフラット化とは、ITの進化が寄与した世界の潮流で、
    「最も生産性が高く、最も優秀でいい結果を出せ、そして最も賃金の安い担い手のところにいく」近年のグローバル化のことを言う。

    インドは、世界のフラット化の始まりをいち早く察知し、「頭脳立国化」を目指したのだ。

    そうして、立ち上げられたのが
    いまやMITに相当すると言われるIITである。
    元々数学好きな11億人のインド人が貧困から抜け出すために、
    狭い門戸を開こうと死に物狂いで頑張るわけだから
    その英知は凄まじい。

    当初は、「頭がいい」、「英語圏」、「賃金が安い」という理由で、優秀な頭脳はみな欧米に引き抜かれ、国益にはつながらない状況だったが、
    インフォシスなどの新興企業がインド国内で世界に通用する企業の象徴として現れ、
    インドの成長する土壌が作られていった。

    こうしてインドが豊かになるにつれ、
    世界の市場を巻き込む大きな変化が起こる。

    11億人の人口のうち、数億人のミドルリッチ層。
    日本の市場をゆうに越える人々が突如として現れたのである。

    インドの勢いは各方面で止まらない。

    「頭脳立国」を掲げて歩み始めたインドは
    優秀な頭脳を行政の面でも発揮し始めている。

    核兵器開発と原子力を利用したしたたかなアメリカを見据えた外交戦略を打ち出し、
    大国と対等に渡り合える立場になりつつある。

    フラット化のチャンスを生かし、インドはついに止まることのない上昇気流を掴んだのである。

    さて、話を日本に戻してみると、
    このような「フラット化する世界」の中で日本がインドに勝るのは難しいのではないかと思えてしまう。

    BRICsレポートをよげんの書にしないためには
    日本はインドに広がる11億人の市場を勝ち取っていかねばならないだろうし、
    (インドより近い中国に対しては言うまでもない。)
    インドのように教育を国家戦略にするなど抜本的な改革も必要だろう。


    インドという1つの国に着目し、
    「フラット化する世界」における実情を生々しく訴えかけてくる本書を読んで、
    世界の変化と自分たちの在り方についてとても考えさせられた。


    ----メモ----

    インフォシスにより「頭脳流出」から「頭脳還流」が起こった。
    先進国の雇用を脅かす人材を輩出し続ける。

    「フラット化した世界では、アメリカ人の仕事、日本人の仕事などというものはありません。 仕事は誰のものでもなく、最も生産性が高く、最も優秀でいい結果を出せ、そして最も賃金の安い担い手のところにいくことになります。“フラットな世界では”誰かが代わりにできる仕事”と“誰にも代わりのできない仕事の二つしかありません”」
    誰にも代わりのできない仕事というのがキーワードになる。

    国のかたちは、教育で決まる。
    この国をどうゆう国にしたいか。教育を国家戦略にして世界中にネットワークを駆使するインド。
    「トム、ご飯を残さずに食べなさい。インドや中国の人はお腹を空かしているのだから」
    「頭脳さえあれば世界を相手に勝負できる」
    「自分の町や国のために役立ちたいと思っている」
    この志の高さや国を思う心は、幕末の志士達の気概に似ているような気がしている。
    インドの格差は、バネとして自分の志を高めるための材料としては申し分ない。
    問題意識はそこから生まれる。

  • 同名でNHKスペシャルで放映された番組を書籍化。インドをヒト、カネ、クニの3つの視点から読み解く。(1)ヒト…ペンティアムを作った技術者、インフォシス創業者、ナラヤナ・ムルティーとナンダン・ニレカニ等、エンジニアが尊敬される風土。頭脳流出から頭脳還流。世界のフラット化により頭脳立国を目指す。(2)カネ…11億人の消費パワー。ニューデリー等の直轄都市から離れたグルガオンに出現した巨大ショッピングモール。筍の様に誕生しているGMSと新中間層(9万ルピーから100万ルピーまでの層。年収で約26万〜290万位までの層)が2.2億人(20%)→3.7億人(34%)と増加。中間層の市場は日本の総人口を遥かに上回る。日系家電シェア1位の日立に代表される家電の苦戦と韓国、LG・サムスンの強さ。及びインド財閥(リライアンス、タタ)。(3)クニ…在米インド人による米国議会へのロビー活動と米国のインドへの原子力の技術協力。BRICsの一角を担うインドの抱えるパズルを読み解く上で面白い一冊。

  • これはおもしろかった。
    見てきたこと。納得がいった。

  • インドへの出張を計画し、ビザを取得し(インド入国にビザが必要、ということすら知らなかったのだけれども)、フライトのチケットもおさえたのだけれども、どうしても都合がつかなくなり、キャンセルしてしまった。というわけで、残念ながらインド未体験である。なぜなのか、は分からないけれども、私にとってインドは非常に興味をそそられる国である。それがどのようなものであれ、自分の知らない・経験したことのない・考えも及ばない、ことが沢山あるのではないか、と思うからであろう。この本は、NHK特集として放送された同名の番組を書籍化したものである。中心的な視点は、新興経済勢力としてのインドである。インドはここ最近、毎年10%近い経済成長を続けている。それが小国で起こっていることであるならばともかく、11億人と呼ばれている人口大国で起きていることなので、世界経済に与えるインパクトは大きなものがある。インドのそういった経済成長の姿と、その理由の一端を紹介することが番組の中心テーマであり、当然、それを下敷きにした本書の中心テーマでもある。テレビ番組なので、ビジュアル的に分かりやすくないといけないので、内容は体系的・網羅的というよりは、トピックス的であるが、それでも、というか、そうだからこそ、というか、現在のインドの姿(それは、一般の人の持つイメージとはかなり異なるはず)をクリアカットに伝えることに成功している印象を持った。

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著者プロフィール

長年「ひきこもり」をテーマに取材を続けてきたメンバーを中心とする、全国で広がる「ひきこもり死」の実態を調査・取材するプロジェクトチーム。2020年11月に放送されたNHKスペシャル「ある、ひきこもりの死 扉の向こうの家族」の制作およびドラマ「こもりびと」の取材を担当。中高年ひきこもりの実像を伝え、大きな反響を呼んだ。

「2021年 『NHKスペシャル ルポ 中高年ひきこもり 親亡き後の現実』 で使われていた紹介文から引用しています。」

NHKスペシャル取材班の作品

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