生きるコント

著者 :
  • 文藝春秋
3.81
  • (63)
  • (102)
  • (90)
  • (9)
  • (2)
本棚登録 : 513
感想 : 125
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163700502

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • エリーさん、面白すぎる。
    全部のページで笑わせてもらいました。
    東大、電通からは想像できない、まさにコントのようなエリーさん。(お母さんもなかなかのものです)
    この一冊で大好きになりました。
    思わずエリーさんの事務所で求人募集していないか調べてしまいました。
    募集してなかったー!!!

    巻末のおすぎさんとの対談も、ちゃんとおすぎさんの声で脳内再生できて、これまた楽しいです。
    いじめられっこで卑屈だというエリーさんに向けた、おすぎさんの言葉が響きました。
    「個性が際だつと、疎外されるのよ。群れる人には共通項があって、共通項があるということは、個性がないということだから。」
    うん、私も個性が際立っているということにしておきます!!

  • 映画監督で脚本家の大宮エリーのエッセイ。
    おかんの話など、面白おかしく読めます。

    サラリーマンNEOの脚本とか書かれた人なんですね。
    映画監督と名乗るのは、覚悟を示しているのだそう。

    誰が見ても文系なのに理系に憧れ、東大の試験は難しくて合格点が低いので、理系が零点でも合格の可能性があるところに賭けたんだとか。東大の薬学部を出て、電通に勤めていたそう。
    こんな面白さがいっぱい詰まってる人、東大出で電通にいるんだ? いやキャリアに関係なく、この人だけ‥?だね!

    薬剤師の国家試験を受けるのをすっぽかし、リオのカーニバルに行ったという。
    このときのエピソードが爆笑ものでした。
    昼間、水着を着ている人が多かったので、ここではそうなんだと夜もビキニを着て出かけたら誰も夜はそんな格好はしていなかった‥

    子共の頃、学校ではいじめられていて、おかんは応援するつもりでいろんな弁当箱をいくつも用意してくれていた。
    ところが内容が変わっているので、それも、いじめの原因に。焼きうどんだけ、とか。それはちょっと嫌だけど(笑)
    何があったかすぐには言えないエリーさんの話を聞きだしてくれるおかんがいいなあ。
    なんて言い返せばいいのか、一緒に考えてくれるおかんなのだが、同じことは言われないので、思いついた手が使えない、って。

    おしゃれにはほとんど興味がないとか。
    ほかの事で頭がいっぱいなんでしょうか。
    転がり込んでくる系の恋人と、おかんがすぐ仲良くなってしまうとか。

    巻末には、おすぎとの対談。
    自慢話だねとビシッと言われて驚くエリーさん。
    まあ別に自慢たらしい書き方ではないけど、基本、成功者ではありますからね。
    タイトルのまんまの面白話に、内面が素直ににじみ出ているところもあって、好きになっちゃいますね☆

  • 東大薬学部卒なのに、電通に入社。
    その後、数々のヒットCMを飛ばし、映画監督・舞台演出まで…。

    全くなんていう人なんでしょう。(*^_^*)

    きっとご本人は至極真面目に人生を生きておられるんだと思うんだけど、ほんのちょっと羅針盤の目盛がずれているのかも。リオのカーニバルに行って真夜中のスラム街を黄色いビキニで走ったり(しかも、そこの人から怖がられて子どもを後ろに隠されたという)、初めて行った高級懐石料理店の板長さんから「俺、セックスの時に首絞めたりするんですよね」なんて告白されて、何か返事をしなければと思い、普通に(のつもりで)「私は首絞められたことがありますよ」なんて返してすっかり意気投合されてしまったり。

    エリーさんという人は、初対面でも何かこの人に語りたい、と思わせるものを持っている人なんだろうな、というエピソードがこれでもか、というくらい書かれていて、それは彼女にとっては日常のことなのでしょうが、読者はただ驚くばかり。(*^_^*)

    ただ・・・私のような凡人主婦とエリーさんを比べてもしょうがないのだけど、本はほとんど読んでない、映画も生涯で30本ほどだけ、のエリーさんが、なぜ映像でも舞台でもいい仕事ができるのか。彼女の仕事に関する発想の過程を読んでいると、うん、これは面白いものができるに決まっている!と瞬時にわかるくらい独創的かつ素晴らしいもので、あはは・・・神様は不公平だよね、なんて笑えてしまう。

    自分の立ち位置は「オカマ」だ、と自分でも思い、他人からもそう言われているのも頷ける『性を越えた(魅力的な)女性』なんだろうけど、うん、彼女は選ばれた人なんだな・・というのが一番の感想だったかも。(*^_^*)

  • 母に面白いからと薦められて手に取りました。
    週刊文春で連載していたエッセイ。
    ひとつの話が短いので、いつでもどこからでも気楽に読めます。
    東大薬学部出身で、電通、脚本家、コピーライター、映画監督と、これでもかってくらい才能溢れる方だけど、関西弁が可愛い「おかん」に振り回されたり、雑誌の取材でヘアメイクさんに髭を剃られたりで、ものすごい肩書きを忘れて読めちゃいます。
    短くてまとまりがよいし、言葉選びが的確で、さすがの文章力、表現のプロと思いました。

  • 大宮エリーさんのエッセイは周りにファンが多く、薦められたので読みました。
    お、面白すぎる。
    文章はもちろん、エリーさん自身が好奇心&サービス精神旺盛で、憎めなくて、周りから愛される人だってことが伝わってきた。でも鼻にかけてないところがカッコいい。

  • エリーさんの「おかん話」には笑ってしまった。エリーさんのエッセイを読んでると三浦しをんさんのエッセイを思い出してしまう。なぜだろう?シンクロしちゃうんです。なんとなく。2も借りてきたので早速読みます!

  • なんなんだ、エリーはっ!!

    今年の冬、「生きているということ展」をみて私は感動した。心をうつものが多かったから。
    それでエリーの本を読んでみよう、と思ったのだけど、タイトルに少し不安になりレビューを読んでみた。
    なんだか面白いらしい。

    ではでは…と読んでみたけど。
    ぶっ飛んでる。こんな人生わけわかんない(笑)
    今までさくらももこがエッセイでは一番面白いと思ってたけど、はるかに超えた。
    しかも実はエリート。
    自分の中にある悩んでいるもののいくつかは、気づいたら消えちゃってた。
    でも時々エリーに共感して、そんな自分が不安になったり。
    どんな時でも自分に素直に真っ直ぐに全力で走ると気持ちいいってわかった。

    面白いエリーの話のあとに、おすぎとの対談があることで、びしっとまとまった気がする。
    最高でした☆

  • 大宮エリーの体当たりな日々が
    49編ものショートな随筆で語られる。

    日本から逃げ出してブラジルの
    リオのカーニバルの見物に行く。

    郷に入っては郷に、、と思って
    黄色のビキニ姿でバスに乗りこむが
    誰もそんな格好はしていない。

    、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、

    母を連れてローマに行く。

    最終日、午後になって急に「ローマの休日」を
    辿りたいと言い出す母。

    アイスクリームを食べさせ
    後ろ向きに池にコインを投げ入れさせ
    「真実の口」に滑り込んだ時は閉館寸前。

    エリーは絶叫する。
    「早く、早く、おかん手を突っ込むんや」

    もう笑った笑った。

  • ひゃー!久しぶりに面白い(?)のを読んだ。一気読み。特に「ビキニ」と「おかん犬」はグレートインパクト並み!
    大宮エリーさんは、実は相方が「思いを伝えること展」に行って感動して帰ってきてから知ったのだが、まー波瀾万丈な人だわなぁ。東大なんか出てるし、でもまー、おすぎさんの言うとおり成功した人でもあるんだわな~。
    まっ、大宮エリーを知る人も知らない人も存分に楽しめること間違いない。

  • この人ほんとにめちゃくちゃ面白い。板尾さんも書いてたけど、笑ってるやつが一番強いってやつで、人生笑えてなんぼだし、いかにネタになるかってことだとも思う。生きていろんなことしてみるのも、退屈しのぎに他ならないわけで、そんならなにを恐れるのかと、エリーさんに勇気をもらったのでわたしのなんだってできるわってゆう根拠のない自信に拍車がかかっている。
    人間あれだけ面白く生きられるのだなと思ったら、なんだかいてもたってもいられないしなんかしらやりたくなってくる。わくわく。人生のバイブルに決定。

全125件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

画家、美術家、作家。広告代理店勤務を経て、ラジオのパーソナリティ、映画監督、舞台の作演出など多方面で活躍。2012年に福武總一郎氏のモンブラン国際文化賞のお祝いとして制作したライブペインティング作品「お祝いの調べ:直島」をきっかけに絵画制作をはじめる。現在は個展や芸術祭で作品を出展し、高い評価を得ている。近著に絵本『虹のくじら』(美術出版社)など著書も多数。

「2019年 『ハートのレオナ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

大宮エリーの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×