- Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163703404
作品紹介・あらすじ
磯焼けで荒れ果てた海が、鉄の力で生命力あふれる海の森に。「森は海の恋人」運動を始めた著者が、新たな視座から温暖化問題の解決策を探る。
感想・レビュー・書評
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タイトルの付け方、わかりやすさ、素晴らしい。チッソとリン酸が豊富でもそれを吸収するにはフルボ酸鉄というイオン化された鉄が必要。
それには広葉樹林の腐葉土内にいる細菌による分解が必要という理論。
また竹炭と鉄のダンゴでも藻場が復活したという宇部市の事例は目から鱗だった。何より本テーマの素人にもわかりやすいのが嬉しい。
あとはこれが広がってない理由をきちんと押さえたい。
原発反対でない感じの論には少しおや?と思う一面も。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
武田鉄矢さんがラジオで紹介。関西国際空港が豊かな漁場となった理由は鉄だった。
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私は鍼灸施術を生業としていますが、最近とみに鉄分が不足している人が多いように思います。鉄分が少ないと赤血球が出来ませんので、身体や脳に栄養を運ぶことが困難になります。生命にとって鉄とはどういう意味をもつのか、そんなことを知りたくて本書を手にしました。
1,2章については、鉄と森と海についての解説と、生命がいかに鉄を利用して誕生してきたかを述べています。 後半は、鉄を海づくりに利用している実践例をレポートしたものと、ハマスレー鉱山への紀行文。
私自身が欲しかった情報は1,2章にしかなかったので、少々物足りなさを感じたけれど、やはり生命と鉄が密接に関係していることがよく分り、著者の意向を身体というものにも応用してみたくなりました。
著者の実践知が、もっともっと地球や人を豊かにしてくれることを願います。
『書評ブログ 本でもって』内のレビュー
http://genpou.jugem.jp/?eid=60 -
2009年にARC定例研究会で講演を聴いて感激しました。講演の後「どの本を読んだらいいでしょうか。」とお聞きしたら、この本を推薦されました。
東日本大震災の気仙沼の映像を見て心配しています。
12/12 NHK プロフェショナルで東日本大震災からの立直りが放送される。
お元気でよかった。本当に良かった。 -
宮沢賢治のような「語り」ではなく、「教授」畠山を全面に押し出したのがこの著作。
原発も「ことによっちゃぁあり」、というのはいただけない。今だから言えることかもしれないが、「海暖め装置」と呼ばれて久しい軽水炉の原発を海の人がOKというのは、どうなんだろう。
養殖に対する飽くなき(経済的成功を実直に求める)探求心が、彼の養殖場を越えた視野や知見をもたらしたのは紛れもない事実だが手塚治虫に見る、科学信仰に近い「あやうさ」を感じる。
とはいえ、「養殖で食っていく」という現前性からスタートしているから私のような兎角頭でっかちになりがちなひとにとってはやはり学ぶべきことは沢山ある。所々垣間見える、現前性からの飛躍が「あやうさ」なんだろうけど。 -
コバさんからのおススメ本です。
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2月1週目読了予定
1月某日、食の学校の定例セミナーで購入し、サインをしてもらったw
2月1日読了
「研究者」というのは大学の先生だけではないことを思い知らされる。
実践者や研究者の活動や研究をまとめているだけという印象も
現場の現役の漁師であるという根っこがより大きな意味を持っていると思う。 -
目から鱗。
再び鉄の時代が来るかもと思ってしまう★ -
●未読
◎「辰巳芳子 食の位置づけ」p.146【牡蠣の養殖〜畠山重篤氏】で紹介
〜海に鉄を入れて植物プランクトンを増やし、海に大森林を作る
海に微量の鉄分が溶け込むことで水中での光合成を促進し、植物性プランクトンの発生や海草の繁殖をもたらす。それが結果的には、温暖化の原因とされる二酸化炭素の削減につながる。 世界的な海洋学者J・マーティンの唱えた「鉄仮説」