私たちが子どもだったころ、世界は戦争だった

  • 文藝春秋 (2010年8月9日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (400ページ) / ISBN・EAN: 9784163729404

みんなの感想まとめ

戦争の真実とその影響を、当時の少年少女たちの日記や手紙を通して描いた作品は、第二次世界大戦中の様々な国の視点から、戦争の不条理さや無力感をリアルに伝えています。ポーランド、ドイツ、ロシア、フランス、日...

感想・レビュー・書評

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  • 第2次世界大戦中のポーランド、ドイツ、イギリス、ロシア、フランス、日本の少年少女の日記や手紙。兵士としての高揚と沈鬱、ホロコースト送り寸前の悲惨な暮し、占領下での敵兵士との交流、日々の爆撃の中での戦況への一喜一憂、突然の死が日常に溢れている暮しの中ですら、しっかりとした日記がこんなにも書かれていたことに驚く。そして、勝敗がどうであろうとも戦争の中で一人一人には逃げ場は全くないことが、今更ながら思い知らされる。今の世界でも直接的に同じ苦しみを味わっている人たちがたくさんいる。何たることか!

  • こういう本は皆が読んだらいいと思う。映画になってもいいかもしれないと思う。

    複数の子どもたち(子どもというよりも青少年という方がしっくりくる)の日記が時系列に並んでいる構成。
    レニングラードで包囲されて食べ物がなく餓死直前の辛さを綴った日記と、まだ恋をしたりパーティをしたりと割と平常通りの生活を綴った日記が入れ替わりで構成されていたりして、同じ時期でも戦争がもたらす影響が国によって場所によって人によって違う状況を日記という形で非常にリアルに感じた。
    現在だって、私や家族は日本で安全で清潔で危険のない毎日を送っているが、世界のどこかでは理不尽に巻き込まれている子どもたちがいるということを、心に留めておきたいと思う。そしてそれは大人に責任があるということも。

  • 第二次世界大戦(1939-1945)をとおして、当時10代だった男女16人が書き残した手記(日記や手紙)は、不条理な戦争と真正面から向き合わねばならなかった壮絶な青春の記録です。戦争の惨禍が次々に子ども達に襲いかかる、どうしようもない無力感を目のあたりにして、改めて人間の愚かさを思い知らされます。ここに登場するドイツ、ポ-ランド、ロシア、フランス、イギリス、アメリカ、そして日本の少年少女たちの敵や味方もない魂の記録は、戦争の罪過を招いた大人たちへの告発の書であると思えてなりません。

  • 第二次大戦前、中、後の子供たち16人の日記。
    国のためと兵士に志願する子供がいる。
    一方、兵隊が素敵と恋愛に夢中になる子供がいる。
    神風特攻隊員になりながらも、戦争を憎んでいる心からそれが発する子供もいる。
    国民の圧力も怖いし、国や大人による刷り込みも恐ろしい。

    戦勝国、敗戦国、どちらの子供たちのも入っている。ユダヤ人の子供の日記はつらい。占領地とはいえ食べ物に苦労しなかった国もあれば、900日の包囲戦を行われたレニングラードの少年は、自分を責めながら家族の食べ物を誤魔化しても、親に捨てられ、ついには餓死する。
    ヴェルサイユ条約がドイツを痛めつけて、賠償金の重さに喘いだ国民の支持がヒトラーの台頭につながっているわけだけれど、そのドイツ側の子供の日記……国のために戦うことを誇りに思ってるんだ。そういう教育を受けてるんだから、それが当たり前なんだ……

    ふたりほど書いているんだけれど、「僕らは映画を見ちゃいけないと言われている。映画を見られない年齢なのに、戦争には行っていいなんて。戦争が映画より刺激的じゃないとでも言うんだろうか」
    これに対して、別の子の両親が「この子が大きくなるまでに戦争が終わってくれればと願っていたのに」「大きくはなったが、戦争に行っていい年齢じゃない」


    1939
    p40 ポーランドのウッチにある強制居住区に住む十五歳のユダヤ系ポーランド人
    「…略…シナゴーグは開けてはいけないという。共に集まって神の御恵みを祈る機会さえない。何もない。人間の自由の基本的な原則が何もかも無効にされてゆく。僕は旧式の人間じゃないし、何とかしてお祈りから逃げ回ることを解放と称してきたけれども、今、ユダヤ人すべてに適用されるこの禁令がこの植えない苦痛と感じられる。信ずることが信ずる者に何を与えるか、理解できるからだ。平安と幸福。人間からその唯一の慰めを、侵攻を奪うということは、生命力を高める、慣れ親しんだ礼拝を許さないということは、償う余地のない犯罪だ。ユダヤ人は、ヒトラーのこの罪を許しはしないだろう。われわれの復讐は恐ろしいものになる」

    この後、ポーランドは降伏。母国の言語も文化も禁止され、ポーランド国民すべてがドイツ化政策の対象となる。しかし総勢25万人のユダヤ人コミュニティの運命は未確定。

    1941
    ソ連は1939に独ソ不可侵協定を結んでいるので、スターリンは、ドイツからの東方侵攻の警告をデマだとしていた。
    が、嘘ではないとわかって、大急ぎで赤軍予備軍に西へ移動と命令。

    p117
    レニングラードが包囲される。
    ヒトラーは、包囲した市を地球上から消し去るよう命令。
    スターリンは、レニングラードを防衛する者達に対して、どんな犠牲を払ってでも自分たちの市を手放さないよう呼びかける。
    250万近くの、ほとんどが女子供たちが、市内に閉じ込められる。
    空襲を受ける。食料は購入切符配布になるが、朝5時から並んでも商品が買えないようになる。
    レニングラードの少年ユーラが日記を書き始めた時点では13歳くらいか。

    p131
    「ここで毎日生きのびてきた分、ぼくは自殺に近づいていく。本当に出口がない。なんと恐ろしい飢え! …略…ぼくは生きたい、でもこんな状態では生きられない! でもぼくは生きたい! じゃあ、どうする!
    (母と妹の分から、こっそり取って食べるあたりの葛藤)
     ぼくはとうとう、堕落という深い淵に転げ落ちた。そこにはもう、良心とか、屈辱とか、恥ずかしいといった感情が完全に欠如している。ぼくはママにふさわしくない息子だし、妹には値しない兄だ。…略…」

    15歳の子供が、飢えて綴った日記の最後は、歩く力もつきている。

    p137
    少年の最後の日記は
    「歩くことも、動くこともほとんどできなくなった。体力がほぼ完全に欠如している。ママも歩くのがやっと。最近、ママは頻繁にぼくをぶち、ののしり、叫んでいる。ママには何かはげしい神経発作がおきているらしい。ママは耐えられないのだ、役立たずのぼくの姿に、体力をなくして衰弱し、腹をすかし、苦しんでいるぼくの姿に。辛うじて体を動かし、彼女たちの邪魔になり、病人で、無力な人間を「装っている」ぼくの姿に。でも、ぼくは無力のふりなどしていない。まさか! これは仮病じゃない、ぼくの体から力がどんどん抜けていき、流れ出しているのだ……。時間は長く、長く、すぎてゆく!……。神様、おくはどうなるんでしょう?
    これから、ぼくは、ぼくは、ぼくは……」
    この数時間後、母は疎開許可証をどうにか得られて、妹だけを連れて家を出る。母にも、もう彼を抱える体力がなく、トラックに乗って疎開した街に到着して、もらったパンを食べた数分後には死んでしまう。

    900日もの包囲攻撃は、現代における戦争史上、最も長いものである。
    包囲攻撃の中で、65万人の市民が死ぬ。


    1941
    p139~
    東京の名門校、旧姓第一高等学校に通う優秀な学生、佐々木八郎。18歳というので、数え年だろうから、16か17か。
    真珠湾攻撃後の日記。
    12/11
    「純粋に戦勝を喜べない俺の頭をぶちこわしてしまいたい。ヒトラーの演説を聞き、三国協定の締結を聞いても、国民の歓喜に共鳴しない俺の頭をぶちこわしてしまいたい」
    こんなことを考えている子供がいたのか……大人よりも、情報を制限されて、とにかく国のためにって言われ続けていただろう時代に……

    12/12
    「今は国民的な感激のようなものに支配されて”負けるな”という意地で頑張っているが、これが果して本当のものかどうか。国民の真の叫びかどうか。疑いを、否定的な感情を起こさないでいられるものかどうか。
    …略。講師が英人だが、それに対して敵意はないことを述べ…
    人間同士は何の敵愾心も持たない。ただ国家という観念が、機構が争っているのだ」

    この少年は、懊悩した挙句、親の反対を押し切って志願し、特攻隊員となって死亡する。


    1942
    p169
    1941年にナチス親衛隊の殺人機動部隊”実行団”は、数ヶ月で数万人のユダヤ人を射殺。ガス車両で殺されたものもいる。その他のものは、強制居住区に閉じ込められる。
    しかし銃による大量虐殺は効率的ではなく、ガス車両は収容力が小さく、強制居住区は一時的な解決にしかならない。工場規模でヨーロッパのユダヤ人を絶滅させることを目的に、ポーランドに四ヶ所、死の収容所が作られる。
    働けないと見なされた高齢者、女性、幼い子供は「再定住」という名目で、収容所に送られる。
    この仕組は人々にじきに理解されるが、医者による強制的「診察」で不適合と判断されたものに逃げ道はない。実力者と縁のある人はどうにかその診断結果から逃れるが、その分、他の縁故のない人々で埋め合わされる。

    p191
    ウッチのユダヤ人少年の母が連れて行かれる。
    「位相の対象となった何千という人間が人脈によって助かる以上、その数だけ「補欠」の犠牲者も確保しておかねばならないということを、僕は知っているからだ。…略…よその子一人がわが家で助かり、僕の母は連れて行かれた…略…僕は黙っている。そして発狂しそうだ」



    1945
    p356
    兵隊になりたくなかったドイツの少年はヒトラー・ユーゲントに無理矢理入隊させられる。敗戦によって、戦線を離脱するチャンスを得る。
    「通りかかった荷馬車に僕らは飛び乗った。荷馬車の持ち主(多分チェコ人)は何も言わずにぼくらを乗せてくれた。街の中は大混乱だった! チェコ人は荷馬車を止め、「逃げろ」という身振りをして北を指さし、僕らの二の腕と喉をすっと撫でた。僕らには分かった。チェコ人たちが町の中で、脇の下に入れ墨で血液型が彫り込まれている親衛隊員を探し出し、見つけ次第殺しているのだ」
    ドレスデンめ向かって逃げる途中で、彼はひとりのロシア兵t遭遇する。同じくらいの年格好のロシア兵は駆け寄って、彼を抱きしめる。
    笑いながら「戦争は終わった」とくりかえして、別れのしるしに激しく両手を振り、「僕は家に帰る」と叫んだ。

    この話……
    ドイツによって占領されたフランスの女の子はドイツを憎む。
    p358
    赤軍によって占領されたベルリン市民の16歳の女の子は、食べ物も殆どなく、強制労働をさせられている。
    「神はなぜ、私たちにこのような奴隷状態をお与えになったのだろう。胸が張り裂けそうだ。ドイツ民族はいったい何になり果てたことか。…略…私たちが生き延びる運命なら、この時代は私たちに加えられた恐ろしい恥辱を永久に思い起こさせるものとなるだろう」

    この一方、ロシア兵がドイツ兵を抱きしめるという出来事。
    戦いたくて戦っていたわけではない子供。暴力を与えた側であり、与えられる側になり。与える側には正義でも、暴力を受けた側は忘れられない。
    物事は常に多面的であり、何処にいて、何を見て、どういう立場にいるかで、まるきり違うものになるけれど、命もその差に巻き込まれている。

  • 第2次世界大戦中の少年少女の世界中の手記。痛ましい。

  • 嗚呼なんと悲しい日記たちなんだろうと、読めば読むほど心が痛んででも読まずにはいられなかった本でした。
    特にロシアの少年の話はリアルで、
    戦争がまだ自分たちの身近ではない時、妹にも母にも
    自分に対しても余裕をもって愛をもって接してあげれたのに、
    戦争というものは、貧困、飢え、飢餓はこんなにも人間を、その心を蝕んでいくんだとまざまざと見せつけられたような感じでした。
    もう最後には欲、性、人間が持っている生き抜くというために手段をも厭わない貪欲さ?渇望さ?
    が渦巻いていてもう見ていられなかった。
    人間というのはまさに脆いものなんだなとその時に改めて感じたし、はぁ、もうこんな世界を誰にも経験してほしくないと思った。

    是非私達より下の世代、戦争を知らない、戦争を知ってる人から話を聞いたことのない、これからの令和を生きる子達にも目を通して欲しい。

  • 多様な世界、多様な真実 『私たちが子供だったころ、世界は戦争だった』 サラ・ウォリス&スヴェトラーナ・パーマー - HONZ
    https://honz.jp/articles/-/2570

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    連合国・枢軸国双方の10代が残した日記を読む
    ヒトラーユーゲントの少女、ソ連コムソモールの少年、ゲットーに息絶えたユダヤ人少年、そして日本の特攻隊青年らが見た「あの戦争」
    担当編集者より
    戦後65周年の夏にふさわしい作品が英国からやってきました。英BBCの歴史番組のスタッフだった著者が、第二次大戦中に青春時代を過ごした少年少女たちの日記や手紙を世界各国から収集し、『多国籍版アンネの日記』調に仕上げています。ドイツ軍に包囲されたレニングラードで餓死した少年が、最後に「食べたい!」と殴り書きした日記、書籍の余白にナチスへの反感を書きつけて死んでいったユダヤ人少年、そして日本の特攻隊員たちの手記……。夏休みの課題図書としてもお勧めできる1冊です。(KN)
    https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163729404

  • 子供が生をかけて残した日記を通じて、戦争の実態を感じられる本。ドイツ、ソ連、日本、イギリスその他の国々。満遍なく取り上げられていて、多角的に俯瞰することができると思う。

  • 第二次世界大戦時の各国のティーンエイジャーの日記を時系列に綴ったもの。ロシア、ポーランド、ドイツ、フランス、英国のティーンエイジャーがそのとき彼らの置かれた環境の中で生きる意味を探す、そして文字通り生き延びることを模索することを、これらの日記は表している。

  • 第二次大戦中に思春期を迎えた若者16人の日記を時系を追って載せてある本だ。
    この本は今まで私の中にあった戦争感を覆すといっても過言ではない。なにしろ彼らの日記は文字通り命がけでその時代を生きまたは死んでいった彼らを取り巻く全てをリアリティをもって表現されている。
    この日記を読んでいると、戦勝国の市民も敗戦国の市民も、その国が戦場になってしまったら誰しもが不幸になっていることがありありと分かる。
    特にポーランド人の餓死してしまった少年の日記は想像を絶する。
    ただし自分の家族や愛する人が犠牲になっていない国の若者の日記はまた別だ。戦争をしているのにこうも人々の境遇が異なるとは。
    過去にこのような残酷な戦争があったにもかかわらず、現在も世界の各地で戦争が続いている。
    この日記を読んだ後では、人間は愚かだとしか思わざるを得ない。

  • 若いということが、どういうことかということを思い出させるような内容。
    世界中を俯瞰して戦争開始から終戦までの日記を集めている。

  • この本は第二次大戦の最中に子どもから青春期を迎えた様々な国の人々が記した日記である。ドイツ・イギリス・ソ連・日本・アメリカと様々であるし、ドイツでもアーリア人とユダヤ人とではもちろんだいぶ異なる。ただアメリカだけは国土が戦場となっていないので、やはり雰囲気は他国とかなり違う。またユダヤ人の受けた苦悩も大変なものであることが判るが、現在ユダヤ人がアラブ人に対して同様の行為をしており、人間の精神の恐ろしさを感じるのみである。著者の一人はイギリス人であるが、日本の神風特攻隊員はイスラム急進派のように狂信的な集団かとイメージしていたが、特攻隊やそれを見送る女学生の日記を読み考えが変わったそうである。若い人には是非読んでもらいたい本だ。

  • 時系列に沿って様々な国で第二次世界大戦を過ごした当時の日記を翻訳界のドリームチームと言われる人達が訳す。その表示の仕方もTwitterやフェイスブックのアイコンのように顔写真が文章の冒頭に現れるのがリアル。どれだけ多くのみずみずしい感性をもつ「若者たち」の命が奪われた事だろう。その有り様は現代のその世代と大きく変わらない。、

  • 第二次大戦時に書かれた各国の少年少女の日記。時系列でそれぞれ比較できるように編集されている。勝者、敗者に関係なく、どんな環境におかれても絶望と希望は常に隣り合わせなんだなぁ。同じドイツ占領下でもフランスとポーランドの違いに驚かされるし、レニングラードの少年が餓死に至るまでの日記には目を背けたくなるくらいだった。最後にそれぞれのその後も書かれているのがいい。

  • 第二次世界大戦中、さまざまな国で暮らす若者たちの日記や手紙。

    心がごりごりと削られていく感覚。苦しいけど、読んでよかった。
    子どもは子どもじゃいられなくなって、母は母でいられなくなってしまうんだなって。

    人が始めたことのはずなのに、人じゃ止められなくなるのかな。

  • 第二次大戦時の世界中の若者たちの日記を集めて解説を添えたもの。ドイツ軍に占領されたパリの女の子の日記は案外にお気楽なものだった。同じように占領されたものでも仏に対しては寛大でポーランドやロシアには残酷だったりする。あとは基本読むのが辛かった。

  • 浪人生のときに読んだやつ

    なんというか生の声って意味ではとても貴重なものだと思うのだけど
    ステロタイプ的な部分ばかりを抽出しているような気もしてちょっとなあ
    そうじゃないといろんな国の子のを集めた意味がないのかもしれないけども。
    イギリス人。
    「『日本の特攻隊の若者たちの心情を、自爆攻撃をするイスラム過激化派のような狂信的なものと考えていた』」「だが、佐々木の手記を読んで『なんとその考えが繊細であり批判精神に満ちていることか』と考えを改めたという」
    神風がイスラムのそれと違うっていうよりは、イスラムの彼らだって考えてると思うんだよ。きっと彼らだって感じてるよ。
    肯定するわけじゃないんだけど、佐々木の手記を読んで考えを改めたなら、彼らのなにかを知ってからじゃないとフェアじゃない

  • 想像以上にすごい本でした。何よりも強く感じたのは、当事者意識を持たなくちゃいけないと思ったこと。同じ戦争というものでも、場所や経験によって感じ方が全然違います。同じことを繰り返さないためにも、もっと多くの人に読んでもらい、改めて戦争というものを考えてほしい、考えなきゃと思わせてくれた本でした。

  • 刊行時から気になっていた本。
    案の定、とてつもない内容だった。

    皆さん書かれているが、日記を人物・地域別でなく、時系列に並べた構成が特に秀逸。主義主張や在住地のわずかな違いで、大きく引き裂かれ、狂っていく運命が胸を打つ(アメリカ合衆国とポーランドのゲットー、同じユダヤ系少年のこの格差!)。

    先の大戦といえば、日本人にとってはやはり太平洋戦争であろう。馴染み薄い欧州戦線の、リアルな記録としても貴重である。
    レニングラード攻防戦については、これも読後30年を経てなお忘れえぬ「九〇〇日の包囲の中で」を思い出した。現実は小説以上に悲惨だった…。
    片や西欧、特にアメリカ・イギリスの、(相対的に)優雅なこと。こんな国と戦争したって、そりゃ勝てないというものだ。

    巻末に日記作者たちのその後が記されているのだが、50代での早逝が目立った。高度な医療と「平和」を享受した時代にあってのことである。若き日の体験との、因果関係があるように思えてならない。

    2012/2/8読了

  • とてもいい本です。
    第二次世界大戦中の子ども達の日記や手紙を翻訳して載せてあるのですが、
    考えさせる内容です。
    例えば、戦勝国の子どもより日本やドイツの敗戦国の子ども達の日記に戦争の意味に疑問を持っている内容が書かれてあったり、アメリカの子どもの日記に日本戦の勝利がスポーツの結果のように報道されていることに違和感を持っていることが書かれてあったり
    。読みごたえのある本でした。

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