夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163731001

感想・レビュー・書評

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  • 村上春樹のインタビュー集。
    まだ読み終わっていないが、面白い。

  • 村上は言う。
    「僕自身、大学を出てからずっと、どこにも属さず、個人として生きてきました。就職もしなかったし、どのような組織にも属さなかった。日本社会でそうやって生きていくというのは、決して簡単なことではありません。どんな会社に勤めていて、どんな組織に属しているかで、人は評価されるところがあるからです。一般の日本人にとっては、それはとても大きな意味を持つ問題です。そういう意味では、僕は自分をずっとアウトサイダーみたいに感じてきました。」

    どこかに属し、そこにやりがいを見いだす、という生き方の人間が、世の9割だと思う。どこにも属さずに自由に孤高に生きたくても、それは叶わないのが実情だ。
    そんな大多数の、組織で働く日本人の中の一人である私は、村上春樹の生き方は憧れである。しかしまた、村上小説の魅力のうちなにか欠けているところがあるとしたら、どこにも属した経験がないことからくる、深みのなさでは、とも思う。
    半分やっかみも入っているかもしれないけれど、組織でもがくことを放棄して自らの中に引きこもって作った小説であるから、なにか表面的な孤独、表面的な感動であると言いたくなることがある。
    1Q83を読んで、なにか腑に落ちないような感じがしたのは、そういうことだったのかもしれない。

    規則正しい生活を続け、確固としたスタイルを築き上げたそのブレのなさを、尊敬してやまないのだけれども。

  • 村上春樹の物語の変遷がわかる本。
    それと同時に作者本人の変遷もわかる本。


    最後のインタビューのラフな感じがとても新鮮だった。


    未来は意外に明るいんでしょうか。村上春樹さん。

  • TVやインタビューの仕事はほとんど受けない、
    村上春樹さんの貴重なインタヴュー集です。
    執筆活動のスタンスや作品毎の思い入れが綴られています。
    過去の作品をひもとくための指南書となりそうです。
    名作がいっぱいあることに気づかされます。

  • 制作秘話・著者の小説観語られてて面白い。

  • 殆ど取材やインタビューを受けない方なので、とても興味深く読みました。年代を追って変化していく様子も良かったです。

  • 村上春樹さんの貴重なインタビューを読むことができる。
    それだけでもう十分なのに、ほうほうふむふむと心に響く言葉がたくさん。
    そして、村上さんのストイックさ(本人曰く長距離ランナー体質)には本当に驚く。
    好きだから、ベストな状態でいられるから、ということなのかもしれないけど、
    自分にはどうやってもマネができないことなので、ひたすら尊敬してしまう。

    そして、この本を読んで過去の作品を読み直したくなった。
    まずは東京奇譚集から。

  • 改めて、物語がなぜ人々にとって必要なのかということ考えさせらたインタビュー集でした。

    書き手の方は、自分の残りの人生を考え、あと何作書けるだろうか、、、と思うようですが、読者の側からしても、あとどれだけ本が読めるのか?と考えてみると、意外と自分で思っているほどは読めないのかもしれません。読む時はもっと気合いを入れて読もうと思いました。
    また、この本を読むまで、小説イコール筋、としか考えておらず、一人称で書くか、三人称で書くかとか、リアリスティックか非リアリスティックかなどということには、全く注意を払わず読んできましたが、そういう視点も加えて本を読むと、更に面白さが増すのかなとも思いました。

    印象に残ったのは、『アンダーグラウンド』での一般の人たちから聞いた物語についてです。オウム信者の話を皮相的で奥行きのないものと感じたのに対し、サリン事件で被害に遭ったあった一般の人の話は、どれも心に、頭に、魂に残っている、という箇所です。物語というのものは、それが正直で強いものであれば、きちんとあとまで残るのだということ。

    私自身が本を読む際も、無意識にその正直な強さを求めているような気がします。

  • 海辺のカフカ、スプートニクの恋人、アフターダーク、そしてねじまき鳥クロニクル、それらをまた久しぶりに読み返したくなった。極論してしまえば全ては長編小説を書くための生活だという話に妙に納得すると共にやはり信用出来る作家だっと再認した。東北大震災を受けてどの様な作品を生み出すのか楽しみです。

  • 作品と年月の流れを結びつける。
    一人称から三人称へ。
    とはいえ、誤解の総体が理解であり

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著者プロフィール

1949年京都府生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。79年『風の歌を聴け』で「群像新人文学賞」を受賞し、デビュー。82年『羊をめぐる冒険』で、「野間文芸新人賞」受賞する。87年に刊行した『ノルウェイの森』が、累計1000万部超えのベストセラーとなる。海外でも高く評価され、06年「フランツ・カフカ賞」、09年「エルサレム賞」、11年「カタルーニャ国際賞」等を受賞する。その他長編作に、『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』『街とその不確かな壁』、短編小説集に、『神の子どもたちはみな踊る』『東京奇譚集』『一人称単数』、訳書に、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』『フラニーとズーイ』『ティファニーで朝食を』『バット・ビューティフル』等がある。

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