英国式事件報道 なぜ実名にこだわるのか

  • 文藝春秋 (2010年9月29日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784163731209

みんなの感想まとめ

事件報道の実態を探る内容が魅力的で、著者が英国での留学経験を通じて得た洞察が具体的に描かれています。日本の報道慣習と英国の違いを文化的視点から比較しつつ、フラットな視点で論じる姿勢が好感を持たれていま...

感想・レビュー・書評

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    ── 澤 康臣《英国式事件報道 ~ なぜ実名にこだわるのか 20100928 文藝春秋》¥ 1,851
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4163731202
     
    …… イギリスの報道機関というのはこぞって実名報道をやっているん
    です。実は何も隠さないというのがイギリスの流儀です。被害者につい
    ても、その周囲の友人についてもみんな取材します。取材して了解が得
    られればみんな実名で出します。
    http://www8.cao.go.jp/hanzai/kou-kei/houkoku_h22/fukui_giji_panel.html
     河野 義行・他《犯罪被害者と報道について 2010 犯罪被害者週間》
     
     被害者の実名を匿すわけ ~ 知人かどうか知る権利
     
    …… 近年、凶悪犯罪の増加にともなって実名報道を求める世論が高ま
    り、2009年初めには連続殺人事件の被疑者の顔写真や実名を大手新聞社
    が相次いで掲載して論議を呼んだ。
     そして、20090714の閣議で、犯行手段が残忍な犯罪に限って、被疑者
    の顔写真、実名を公開する「特定強力犯罪の処罰に関する特別法」の改
    正案を審議し、議決した。(実名報道 - Wikipedia)
     
    …… 「被害者の名前を報道しないように規制する法律はありません。
    現状は、被害者側から、警察や報道機関に対して『個人識別情報の報道
    をしないでください』と要請した場合に、例外的に報道を『自粛する』
    という状態になっています。」
    「平成19年の改正で追加された刑事訴訟法290条の2という規定がありま
    す。しかし、この規定は、あくまでも『公開の法廷』で、被害者の特定
    事項を明らかにしないと定めた規定です。少年法61条のように、報道機
    関に対する規制ではありません。
     出典;佐世保女子高生殺害「報道」のナゾ ~ なぜ被害者「実名」、
    加害者「匿名」なのか? (弁護士ドットコム) - Yahoo!ニュース
    http://www.bengo4.com/topics/1923/
     
    (20150305)
     

  • 発売前から期待していた本だったのだが…。
    仮タイトル「英国紳士は殺人事件がお好き」から変更したのは正解だった。あのままだったら、看板詐欺がひどすぎる。

    「釣り」としての英国殺人報道事情は、ほんのわずか。実名報道を厭わない英国のジャーナリズムを比較対象として、著者自身が身を置く日本のジャーナリズムについて考えた書、というのが正確なところであろう。
    しかし、これが…目下の我が国の報道のありかたそのままに曖昧で、無難で、結局無責任なのだ。

    要するに本書は、現役ジャーナリストによる「俺たちだっていろいろ思うところはあるんだよ。でも、事はとっても難しいんだ。わかってよ」という言い訳・泣き言・繰り言集である。「釣り」にまんまとひっかかった私のようなド腐れ犯罪マニアは論外として、硬派な「現代日本ジャーナリズム考」の類いを求めた読者もまた、肩すかしをくわされること請け合いである。

    本書を読んで「得るところがあった」と思えるだろう人種は、ただ一つ。「あるある!」と膝を打ち、傷を舐め合いたい同業者だ。
    そうではない私には、まったく興味も共感も持てない内容だった。

    2011/2/10読了

  • 図書館本。

    学生のときの専攻直球ど真ん中のテーマだったんだけど。
    もう一声って感じだったなぁ。

  • 署名記事か匿名記事か。日本とイギリスの違いはまず、そこにも焦点を当てなければいけないだろう。新聞なんて、圧倒的にページ数が違うしな。

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著者プロフィール

澤康臣(さわやすおみ)一九六六年岡山市生まれ。東京大学文学部卒業後、共同通信記者として一九九〇~二〇二〇年、社会部、外信部、ニューヨーク支局、特別報道室で取材。タックスヘイブンの秘密経済を明かしたパナマ文書報道のほか、「外国籍の子ども1万人超、就学の有無把握されず」「虐待被害児らの一時保護所が東京・千葉などで受け入れ限界、定員150%も」「戦後主要憲法裁判の記録、大半を裁判所が廃棄」などを独自に調査し、報じた。二〇〇六~〇七年、英オックスフォード大ロイター・ジャーナリズム研究所客員研究員。二〇二〇年四月から専修大学文学部ジャーナリズム学科教授。著書に『グローバル・ジャーナリズム 国際スクープの舞台裏』(岩波新書)、『英国式事件報道 なぜ実名にこだわるのか』(文藝春秋)などがある。

「2023年 『事実はどこにあるのか 民主主義を運営するためのニュースの見方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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