明治宮殿のさんざめき

著者 :
  • 文藝春秋
3.96
  • (6)
  • (12)
  • (4)
  • (0)
  • (1)
本棚登録 : 72
レビュー : 14
  • Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163739007

作品紹介・あらすじ

「みやび」と「モダン」が無理なく同居する明治宮殿の十二ヶ月を、テクニカラー映画のごとく豪華絢爛「宮廷絵巻」として描き、天皇皇后から女官たちまでひとりひとりの息遣いを伝えてくれる。ツイッター感覚で立ったまま和歌を詠む天皇陛下。気くばり上手でユーモアたっぷりの天皇は、しっかり者で、姉さん女房の皇后を「天狗さん」と冷やかして呼びかける-。NHK「坂の上の雲」の宮廷シーンの時代考証を担当した才女により、明治宮廷の微笑ましき暮らしぶりが軽やかな筆致で再現される。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 時代は江戸から明治へ。天皇は住み慣れた京都御所を離れ、東京へ。その変わり目に宮中の人々はどんな生活を送ったのか。1年の行事にスポットを当て、当時の侍従や女官などの証言を交えながら紹介している。鴨居と床は、身分が高ければ高く、順に低くなる。効率を無視した身分秩序優先の生活スタイルに驚く。

  • w

  • 優雅に消えていった世界。

  • NHKドラマ「坂の上の雲」の時代考証をなさった方が、明治の宮中の
    暮らしぶりや明治天皇・皇后美子様などのご生活、人となりを資料を
    もとにして、歳時記風に描いた一書です。

    口絵写真も美麗で見ごたえがありました。
    明治天皇というと、口ひげも厳しい軍服姿のお写真が思い浮かびます。

    でも実際には、ご夫婦仲もお睦まじく、臣下思いの帝であられたことが
    この本によって解りました。

    今の今上陛下のお暮らしぶりですら、私どもには大変なことと
    ご推察申し上げるのですが、この当時は宮中儀礼も今より形式を
    守るのが大変でしたでしょう。

    でも、明治宮殿にお仕えする方も、帝や皇后さまも、とっても人間らしい。
    心弾みのあるご生活をなさっておいでだったことが分かって、面白い。
    私たちとは全然違う季節の行事があったりして。

    「梅放り」なんて何かと思うでしょう?

    当時は颯爽たる皇子であられた昭和天皇のことも記されていて
    遠い明治の世が、今につながっていた過去であることが実感されます。

    とても平明に、生き生きと書かれたご本なので、歴史のお好きな方や
    明治以降の文化史などにご興味のある方にお勧めします。

  • NHKドラマ「坂の上の雲」の宮廷時代考証の方の本。ドラマで使われたセットの写真が載っていたけど、忠実に再現した美術さんすごいなあと。というかセットだって言われなければ気付かないよ!
    内容は明治宮殿の一年の行事を中心に書かれている。お武家とはまた違うお公家様の慣習には所々驚かされる。
    椅子に座らず、立ったまま執務室で仕事をするのを日課としていた明治天皇。仕事の合間に駄菓子のせんべいを食べたり、皇后様の事を「天狗さん」とあだ名で呼んだりと、微笑ましいエピソードが書かれていて興味深い。

  • 優雅です。美子皇后が可愛らしい。

  • 舞台裏を知る面白さ。

  • 明治年間の宮中のありさまを、歳時記風に綴った書。

    華麗なマント・ド・クールをあしらった装丁や、本文のややレトロな明朝体、章題に源氏物語の巻名を用いるといった仕掛けでムードは満点。著者は時代ものTVドラマのセット考証に携わる人とかで、それだけに無味乾燥な史料から建物の息づかいまで復元するような手腕は抜群である。
    平易な文体に引き込まれ、読者は知らず知らずのうちに、百年前の禁裏を生きる。終章「雲隠」は、涙なくしては読めないだろう。

    近現代を扱った本を読んでいると、「明治大帝は偉大なお方だった」といった記述にしばしばぶつかる。それが初めて、すとんと腑に落ちたような読後感だった。

    2011/9/4~9/5読了

  • 明治はそんなに昔じゃないと思っていたけど、こんなにも違うものかとびっくり。多分、皇室だからよけいに。
    ここまで伝統を守るために全てをかける意味がわからない、と思ってしまう。効率重視な現代人でよかった。せせこましいけど。
    清と次。知らない世界は衝撃。

  • 私にとってほとんど馴染みのなかった明治天皇とその皇后の知られざる姿を描いており,非常に興味深かったです。
    写真がところどころにあるのも秀逸。
    皇室が連綿と続いてきた秘訣を垣間見たように思いました。

全14件中 1 - 10件を表示

明治宮殿のさんざめきのその他の作品

米窪明美の作品

ツイートする