- Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163741307
作品紹介・あらすじ
いま再発・転移がんに抗がん剤は標準治療。が、実は抗がん剤による延命効果は実証されていない。仮にがんを縮小できたとしても、その毒性により結局は延命できず、時には命を縮めさえする。それなのに過酷な副作用には苦しめられる。このことは「夢の新薬」といわれる分子標的薬でも同じなのだ。では患者はどうしたらいい?この切実な疑問に答えるべく著者は、抗がん剤が効かない理由を解説しつつ、それに代わるがんへの対処法を提示する。
感想・レビュー・書評
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きちんとした医師にきちんとした治療を受けたい、というのが、すべての患者の願いだろうが、がんは一人一人全部違うもの。患者と医者の完璧な組み合わせ、というのもなかなか難しいだろう。内容はなるほど、と思わせる部分は多いが、最後は放置治療という点がちょっと同調しづらい。
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2012/10/30
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がんもどき理論でも有名な近藤先生の抗がん剤についての書籍。
内容は文芸春秋に寄稿したものと書下ろしが半分程度で、抗がん剤が消失などや延命結果、早く見つかったなどの比較が難しいことから、抗がん剤ががんに効いているわけではなく、むしろ正常細胞にとっては毒薬にもなりえることを指摘している。器官ごと、抗がんざい・分子標的薬についてもまとめている。
立花隆氏との対談、だからこそどうするべきかなど、著者の癌に対しての意見の全体像がわかる本だった。 -
専門用語が多いというか、やや硬い文章で難しかったが、自分が癌になったら必ずじっくり読むと思う。抗がん剤に延命効果がないとは驚き。
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著者の言う「抗がん剤ワールド」が、どうしても「原子力ムラ」に重なります。官僚と、医者と、製薬会社と・・・。こう言う比喩をされるときっと「そうなんだろうな」と思えちゃうのが残念な日本社会。
結局のところ、癌だと告知された場合にどうするか――治療するかしないかなど――は、本人の意思、希望ですよね。少なくとも医者の言うなりに流されていてはそれこそ死んでも死にきれない。「死生観」が問われますね。
近藤氏の本に出会えて良かったと、僕は思いました。
年齢と共に健康診断や人間ドックで何らかの指摘を受けるようになりました。やっぱり気になります。でも一方で引っかかりを感じる部分もあって、だから氏の意見が腑に落ちる部分が多いのだと思います。
そう考えるとここ数年のドック代、もったいねー(>_<)
「死」はまだまだ現実的に想像は出来ないけれど、こればっかりは順番でも年齢でもないことで、まして癌で死ぬなんて決まってるわけじゃない。
何の前触れもなく人生が終わってしまう人が少なくないことを鑑みれば、癌である程度”準備”出来る方が幸せじゃない? なんて「個人的には」思いつつ、そうなった場合にはじっくりと腰を据えて「挑み方」を考えてみようと思います。 -
配置場所:摂枚普通図書
請求記号:494.53||K
資料ID:95110420
薬学の勉強をしているみなさんには、ショッキングな題名の本ですが、是非読んでみてください。抗がん剤のイメージが変わるかもしれません。本書を読んで、がんの科学治療法について考えてみてください。
(天然薬物構造化学研究室 中谷先生推薦) -
以前から 抗がん剤って効かないと思ってたが、最近 抗がん剤の話題をよく耳にするから 効くようになってきたのかなと 思ってたが、やはり 効かないのだ。以前より毒性が強くなっているとは。。。
目からウロコ がんの経過観察というのも 手かも
でも 最近 ちょくちょく見かけるようになってきた。検査も 受けたくないって言う人も。。。 知ったとこで 何もしないのならそのままでって -
共感を覚える箇所が多かった.それにしても一流の医学雑誌の論文に載ったデータが信用できないとは寒々とした話.臨床試験というのは学問とか科学と呼べる物ではなさそうだ.
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抗がん剤というと「抜け毛」「嘔吐感」「痛み」というイメージですが、延命効果がないとは知りませんでした。官僚・メーカー・医者がスクラムを組み、患者不在で利権の追求に勤しんでいるとすれば犯罪以外のなにものでもありません(そんな輩はごく一部だと思いたい)。この本を読む限り、私は抗がん剤を使わないでしょうが、別の角度からもこの抗がん剤について勉強しようと思いました。