絵のある自伝

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 240
感想 : 41
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  • Amazon.co.jp ・本 (247ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163747002

作品紹介・あらすじ

過ぎたことはみんな、神話のような世界-なつかしい子ども時代のことから、『街道をゆく』の司馬遼太郎さんのことまで、色彩豊かな、世界的人気画家の心の情景。

感想・レビュー・書評

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  • 安野さんが大好きである。「旅の絵本」は全部持っていて、家族と隠れたキャラクターを捜して、ウォーリーより知識を要求される分大人も深く楽しめる。数学に関する対談やエッセイも好きです。
    そんな安野さんの自伝ですもの、読まなくては!
    安野光雅は、こうして出来たのだ!という感じで、安野ファンにはオススメです。

  • 画家、安野光雅さんがご自身の半生をご自身の挿絵入りで綴ったまさに「絵のある自伝」
    もともとは日本経済新聞の「私の履歴書」欄に寄せた文章に、今回、大幅改稿大幅加筆して本にしたもの。
    安野光雅さんの絵って素敵なんですよね♪
    いくつか本も持っていますが、この「自伝」の文章を読んで、安野さんの物の見方、感じ方にすごく「いいなぁ~」と思ってしまいました。
    安野光雅さんは大正15年(昭和元年)島根県生まれ。書かれているのは時代からいってまさに昭和史そのものなのですが、寅さんのようなお義兄さんがいたり、炭鉱で朝鮮の人たちと一緒に働いたり、兵役の時の話や教員時代と、時に可笑しかったり、ジーンときたり、ホロリとさせられるエピソードがたくさんあります。
    自然を、社会を、大人たちを、人間を見つめる安野光雅さんの、視点がいい。
    『街道をゆく』の装画を描くために、作者の司馬遼太郎さんと旅をした思い出など、とっても興味深い内容でした。もちろん安野さんの挿絵もよかった♪

  • 「旅の絵本」つながりで、読みました。
    書かれている絵にホットしながら、読みやすい文章だなと・・
    海外旅行や結婚・空想など、興味ひかれる内容でした。
    自伝なので、古い時代のこととなりますが、親世代と重なりもしますので、読めることに感謝します。
    津和野へ出かけることがあれば、安野光雄美術館へ、寄りたいとおもいます!

  • 年寄りの思い出話らしく話があっちこっち飛んでいる。楽しく読んだ。戦前の話が多い。
    最後に「刑務所から差し出した」という体で冗談で出した年賀状が、周囲の人から本気にされ騒動を起こした話。これがおかしかったな! 「嘘を見破った人の方が、本当にした人よりも、むしろたちが悪い」というのがおかしい。どういうこっちゃ。

  • 金大生のための読書案内で展示していた図書です。
    ▼先生の推薦文はこちら
    https://library.kanazawa-u.ac.jp/?page_id=18355

    ▼金沢大学附属図書館の所蔵情報
    http://www1.lib.kanazawa-u.ac.jp/recordID/catalog.bib/BB07602432

  • 絵はいいな~

  • 人に歴史あり。昭和のほのぼの子ども時代から、戦中の苦労話、外遊話もやさしい語り口で穏やかに読める。ABCの本の裏話など面白かった。(ほかのところでもっと語ってるみたいだけど)

  • よさげ

  • 大正15年生まれ(=昭和元年)の著者の幼年時代から今日に至るまでの自伝エッセイ集。2011年2月(たまたま東日本大震災の前の月)掲載の日経新聞「私の履歴書」をベースに別紙掲載のいくつかのエッセイを加え加筆したものだとのこと。37の小品の一つ一つが人生の断片のスケッチで、印象的な数々のエピソードや挿絵と相俟って、まさに絵のある自伝となっている。
    著者はこの本の中で、記憶力は創造性とは関係ないというようなことを述べられていたが、この本を読む限りご自身の記憶力は相当なものだと感じた。最後の章でご自身の空想癖(妄想とは違う)について述べられているが、この空想力こそが記憶力と創造性の触媒として働いているように思った。
    特に印象的な章を一つ挙げるとすれば、「つえこのこと」を挙げたい。恵まれない境遇にありながらいつも笑顔を絶やさなかった幼馴染みのつえこに六十年ぶりに再会する話だが、著者の幸福観、人間観がよく見て取れて、著者の絵を見るときのように優しい気持ちになれる。

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著者プロフィール

安野光雅(あんの みつまさ):1926年島根県津和野生まれ。画家・絵本作家として、国際アンデルセン賞、ケイト・グリーナウェイ賞、紫綬褒章など多数受賞し、世界的に高い評価を得ている。主な著作に『ふしぎなえ』『ABCの本』『繪本平家物語』『繪本三國志』『片想い百人一首』などがある。2020年、逝去。

「2023年 『文庫手帳2024』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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