はなちゃんのみそ汁

  • 文藝春秋
3.74
  • (54)
  • (88)
  • (81)
  • (12)
  • (4)
本棚登録 : 786
感想 : 120
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163749303

作品紹介・あらすじ

はな、毎朝のみそ汁つくり、がんばってるよ。天国のママとの約束だからね。「朝日新聞」「24時間テレビ」ほかで大反響。人気ブログ「早寝早起き玄米生活」の一家の物語。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み

  • 以前、話題になったことを思い出して購入。
    大きくなったはなちゃんに会ってお話聞いてみたい。

  • 食べることは生きること
    食事がいかに大切なことなのか
    みそ汁と玄米、そして、旬の野菜
    たったそれだけのことだけど
    がんと闘った家族の言葉だから説得力がある

    知恵さんが亡くなったあとも、はなちゃんには
    体にいいもの、悪いものの基準がしっかりと出来ている

    自分も、家族のために、もう少し、日々の食事に気をつけてみよう

    2020.2.23

  • しっかり生きなければ。
    死を覚悟しながら、娘はなちゃんにこれだけの思いを伝えて逝った千恵さんの母親としての強さに心打たれ、こんなにも早く別れなければならなかったことはさぞ無念だったろうと、ただ、ただ涙でした。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「さぞ無念だったろう」
      素晴しいです。どうしたら、こんな風に強くなれるんだろう、、、
      「さぞ無念だったろう」
      素晴しいです。どうしたら、こんな風に強くなれるんだろう、、、
      2013/05/07
  • はなちゃんががんばりすぎかな?って思うぐらい、小さいのにがんばっている。残して逝った千恵さんも残された家族もせつない。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「はなちゃんががんばりすぎかな?」
      頑張らざるを得ないのでしょう。
      色々あって、この世と縁を切りたいとか思っている、不心得者こそ読むべき本で...
      「はなちゃんががんばりすぎかな?」
      頑張らざるを得ないのでしょう。
      色々あって、この世と縁を切りたいとか思っている、不心得者こそ読むべき本です。
      2012/09/20
  • 「子供がいつか、一人で生きていかなければならないということ。親が病気であろうが、なかろうが、子どもが一人で生きてことができるように、親の責任で育てなければならないということだった。」
    乳癌による余命宣告された千恵さんの愛娘への想いが、人一倍強く感じて涙誘われた。亡き母との約束に健気に朝ごはん作りする5歳のはなちゃんに頑張れと心から声援送り続けたい!

  • 生きるのに大切なことは何か、家族が亡くなり、残された家族へ伝えたいこと、大切なこと、それを受け継ぐことが大事なことを考えさせられたのである。
    読み終えた後は、はなちゃんがきちんと母から教えられたことをきちんと受け継いでいるんだなと感心し、うるっと来てしまった。
    食べることの大切さを改めて感じた。健康で生きるためには必要なことだということなのである。ただ、好きなものばかりではいけないということも。
    もし、自分が千恵さんと同じ立場に立ったら、家族の人に、自分がいなくなっても、勉強やスポーツが多少苦手でも家事はきちんとできるように教えてあげることが大切だと感じた。それは生きていくために大切なことだからだと。

  • 生きることは、食べること。
    家族でも、そうじゃなくても、食事を通してつながっていくんだなあと思えた。
    はなちゃんが、ちゃんとお母さんの意志を受け継いで強くなっていく姿がとても感動的。

  • 講演伺い購入しました。
    第二の花ちゃんを産み出しそうな女性が多いのでは?なんて思わされましたが、そんな人達は読んでいないかもね…感じました

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「そんな人達は読んでいないかもね」
      逆説的だな、、、
      「そんな人達は読んでいないかもね」
      逆説的だな、、、
      2014/04/11
  • ぜひこの本を読んで欲しいので、あまり詳しくは書きません、エッセンスだけご紹介します。

    安武千恵さんという女性が、乳がんにかかられ、手術と治療を受けられたのですが、その途中妊娠が分かり、出産は再発の危険性を高めると知りながらも出産。やはり再発してしまったものの、一旦はがんが消えた時期もあったのですが、再々発で全身転移が見つかる。

    完治を目指し闘病生活を続けながらも、他方で愛娘の「はなちゃん」がもし自分がいなくなってもしっかりと自立して生きていけるようにと、5才の誕生日を迎えた後から、朝ご飯のしたくを教えることにされました。

    もちろん自分の身の回りのことや、洗濯、掃除なども。

    ご家族の支えや医療関係者のご尽力の中、残念ながら千恵さんは帰らぬ人となってしまったわけですが、その後はなちゃんは、朝ご飯の仕度のみならず、そのうち夜帰りの遅いお父さんのためにお手紙付きの夕食を準備するようにもなったのです。時にはお父さんに健康のためにタバコをやめるように諭すことも。。。6歳の子がです。

    という、せつなくて涙無くしては読めないお話なのですが、それでも私達はこの千恵さんがお嬢さんのはなちゃんに残されたものを受け継いで次世代につなげていかなければならないと思いました。

    現代、いろんな指摘がなされながらも、生活に余裕のある層は、子どもにたくさんの物を買い与え、様々な習い事やお稽古事をさせ、勉強や習い事以外はしなくてもいいからと何でもやってあげ、良い学校への進学や習い事での成功に汲々としてしまっているという場合があると思います。逆に生活に余裕のない層では(そうとは限りませんが)、放置・育児放棄になってしまっていることも少なくないと思われ、また児童虐待なども後を絶ちません。

    何も立派なしつけをして「良い人」に育てようとすることはないと思っています。私の教育哲学の一つは「良い人にならなくていい、悪い人にならなければ」です。

    親から又はそれが難しい場合祖父母や周囲の大人から、一緒に台所に並んで料理などの家事を手伝ったり教わったりし、早くから身の回りのこともちゃんと自分でできる子どもは、少なくとも「悪い人」にはならないように思います。

    もちろんわが子に才能があるのならばなるべく早く見つけて伸ばしてあげたいという親の気持ちも分からなくはないですが、週に何日も習い事をしている子どもの話を見聞きすると、もう少し普通の「生活」を経験させてもいいのではないかと思います。

    少しだけお母さんの千恵さんが書かれた言葉を引用します。

    「ムスメにも包丁を持たせ、家事を教えます。勉強は二の次でいい。健康で生きる力が身についていれば、将来どこに行っても、何をしても生きていける。」

    そしてお母さんが亡くなった後はなちゃんが自分で紙に書いた言葉がこれです。

    「あさすること かおあらう おいのり えさやり さんぽ てあらい みそしるづくり あさごはん はみがき ぴあの といれ ほいくえん これがはなのしごと」

    お母さんの遺志は娘さんにちゃんと伝わってるんですね。。。

  • がんで亡くなった千恵さんと、ご主人信悟さんと、娘はなちゃんの話。
    千恵さんが、がんを発症し亡くなるまでの壮絶な日々が書かれている。
    ノンフィクションのため、時折読み進めることが辛いところもあるが、食べる事が生きることにつながり、ただ生きることが何よりも素晴らしいということが伝わってきた。

    冒頭の、はなちゃんがお母さんに書いた手紙ではやはり涙してしまった。
    こんなに、強くやさしく愛にあふれた子供をしらない
    きっと、寂しくて悲しくて、仕方ないのに、そんな中でも父のそばにやさしくいる、味噌汁を作はなちゃんは、誰よりも美しいとおもった。

全120件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

【原作】安武信吾・千恵・はな
安武信吾さんは1963年、福岡県生まれ。大学を卒業後、西日本新聞社に入社し、千恵さんと出逢って交際を始めるが、千恵さんから乳がんの告知を受けたことを打ち明けられる。その後、彼女と結婚を約束。それに勇気づけられた千恵さんは手術を受けることを決意した。結婚後、千恵さんは、がんが再発する危険性が高まることを覚悟したうえで出産を決意し、 はなちゃんが生まれる。がんは肺に転移し、はなちゃんが5歳のとき、千恵さんは33歳という若さで逝去。現在、信吾さんとはなちゃんは、父娘ふたりで福岡で暮らしている。

「2015年 『絵本 はなちゃんのみそ汁』 で使われていた紹介文から引用しています。」

安武信吾・千恵・はなの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×