習近平 共産中国最弱の帝王

  • 文藝春秋 (2012年3月19日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784163749907

感想・レビュー・書評

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  •  「中国」という国は、現在世界でも大きな存在感を持っているにもかかわらず、理解しにくい国であると思っていたが、本書を読んでその内実がわかる思いがした。
     現在10年に一度のトップ交代を迎える中国で、新しいトップになるといわれている「習近平」。彼がなぜどのようにして選ばれてきたのかが、外からはわかりにくいと思っていたが、本書はその詳細な選考過程と中国共産党の派閥(?)の権力バランスの構造等を明らかにしている。その詳細な内容には驚嘆する思いがした。
     また「習近平」の人間像の詳細な調査内容も、文化大革命という現代中国の激動の歴史をうかがえて、興味深く読めた。
     著者の経歴を読むと残留日本人孤児の二世として15歳の時に日本に引き揚げ、慶応大学を卒業、現在産経新聞中国特派員を務めている。その取材と調査は高く評価できると思えた。
     それにしても、本書で描かれるGDP世界第二位の中国の姿は多くの危機的要素をはらんでいる。10年ほど前にも「やがて中国の崩壊が始まる」との論調が多くみられたが、現在の中国はその危機をのりこえて成長してきた。今後も同じように危機を克服できるのだろうかとの思いを持った。
     本書は現在の中国をよく理解できる良書である。ただ、その内容は検証が難しい多くの内部情報によっている。その情報の検証が次の興味の焦点であると思った。本書を高く評価したい。

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著者プロフィール

産経新聞編集局外信部次長。元北京特派員。2020年4月より台北支局長。日本人残留孤児2世として、1972年、中国天津市生まれ。15歳のときに日本に引き揚げ。千葉県出身。慶應義塾大学文学部を卒業後、松下政経塾に入塾(第18期)。その後、中国社会科学院日本研究所特別研究員、南開大学非常勤講師を経験。2002年、中国社会科学院大学院博士課程修了後、産経新聞社に入社。『習近平共産中国最弱の帝王』(文藝春秋)で、第7回樫山純三賞受賞。その他著書に『戦わずして中国に勝つ方法』『習近平の悲劇』(ともに産経新聞出版)、『中国人民解放軍2050年の野望──米軍打倒を目指す200万人の「私兵」』(ワニブックス)、『私たちは中国が世界で一番幸せな国だと思っていた』(石平氏との共著、ビジネス社)、『米中激突と日本の進路』(古森義久氏との共著、海竜社)などがある。

「2020年 『中国はどこまで世界を壊すか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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