朝はアフリカの歓び

著者 : 曽野綾子
  • 文藝春秋 (2012年4月発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (266ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163751504

作品紹介・あらすじ

貧しく、汚職にまみれ失職者にあふれた地にも、すばらしく澄んだ夜明けがあった-ある民間援助組織の十五年間にわたる活動を、時にユーモアを交えて赤裸々に描く迫真のルポ。

朝はアフリカの歓びの感想・レビュー・書評

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  • アフリカの旅行記か滞在記かと思って図書館で借りて読み出したら、
    いきなりカトリックの話で始まり、宗教色濃い本なのかな、しまったなと思った。
    私は小説ならともかく、自分の信仰を述べた本はあまり読めないので。
    でも読み進めていくと面白い。
    宗教色がないわけではないが、主軸は筆者が長年携わってきた,海外支援のNGOの記録にある。
    海外で働く神父やシスターを助けるため、集まった資金や物資を送り、必要な事業に使ってもらう。その必要経費はすべて手弁当。

    人を信じることは、疑うことから始まる。
    カトリックの詳しい教義は知らないけれど、曽野さんの姿勢は一貫して現実的、そして懐疑的。
    日本にいると、人の善意を踏みにじることなんてよっぽどの悪人でないとしないだろうと思うけれど、曽野さん曰く、世界は泥棒だらけなのだ。
    世界から集まる資金は、たやすく着服される。
    あたかもその地位にいる者の当然の権利であるかのように。
    貧しい者も子どものための支援物資を売ってしまう。
    政治家にはやる気がない上に汚職が蔓延り、必要な公共事業であってもそのための資材や機器が盗まれてすぐ頓挫し、国民も怠け者だ、とばっさり言う。
    だからお金を集めて支払うだけで終わり,ではない。
    どんなに移動に時間のかかる奥地であっても,必ず現地に赴いて確認する。

    日本というのが、いかに豊かな国なのか。
    曽野さん曰く、日本の格差など格差ではない。
    お金がなくても収入が途絶えても、雨露しのげる家があり、生活保護も受けられる。
    病気になったら、どんな島に住んでいても医療サービスを受けられ、泥棒に入られたら警察に捜査してもらえ、出産するときは安心して産む場所があり、あまねく国民が教育を受けられる。
    日本にもたくさんの問題があるけれど、問題の質がずいぶん違う。当たり前で考えないけれど、私は日本に生まれたというだけで恵まれているんだなと思う。

    多くの本当の貧しい暮らしを見てきた曽野さんは、騙されても盗まれても、それでも今食べるものがない者、熱のある病人を救いたい、その気持ちだけで動いてきたという。
    そして、素晴らしく澄んだアフリカの夜明けを見て、これまで働いてきてよかったと思ったのだという。

    • vilureefさん
      こんにちは。

      曽野さんは今までもアフリカの現実を書いていらっしゃいますよね。
      私も気になっており一度読んでみたいと思っていましたがまだ実現していません。

      改めて豊かさとは何かを考えさせられますね・・・。
      2013/05/29
    • マリモさん
      vilureefさんこんにちは☆
      私は初めて曽野さんの本を読んだのですが、ときに辛辣にときにユーモアをまじえて、アフリカその他の発展途上国の現実を伝えようとする姿勢に、尊敬の念を覚えました。
      地に足のついた地道な活動をされてますよね。

      他の本はまだ読んでないのですが、この本は、何も知らずに読んだ私でも興味を持てましたし、曽野さんのこれまでの活動をわかりやすくまとめてあってよかったですよー。
      2013/06/07
  • 完全手弁当でNGOをやっている曽野綾子さんの話。完全手弁当って強いですねぇ。なかなかできることではないけど。

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