学生時代にやらなくてもいい20のこと

著者 :
  • 文藝春秋
4.06
  • (237)
  • (280)
  • (127)
  • (19)
  • (10)
本棚登録 : 2327
感想 : 332
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163752501

作品紹介・あらすじ

『桐島、部活やめるってよ』の著者の初エッセイ集。話題の大学生作家の、まったくイケてない日々!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 何を隠そう、私の住む町は100キロハイクの通り道だ。
    数日前からこのエッセイを読み始め、「この100キロハイクって抽選なの!?」なんて軽く驚いたりしつつ楽しく読んでいた。
    その矢先、昨日(5/19)のことである。
    街中を運転していたら、なんと恒例の100キロハイクに出くわしたではないか!!
    この偶然に思わず笑ってしまう。

    この本の中では仮装行列がすごいことになっているような記述だが、この本を読むまで仮装をしているなんて知らなかった。
    つまり、本人達が思っているほどバスローブにワイングラスなんてたいしたことないのかもしれない(笑)
    今年はたまたま裏事情を知っていたので目を凝らしてみると、確かに鎧兜風の学生がいたり、メイド喫茶風の女生徒がいたり。
    なるほど、確かに仮装かもしれない。
    でもそれ以上に、みんなヨレヨレである。
    そうか、過酷の100キロハイクだもんね。
    最初は張り切って仮装しても、わが町通過する頃(夕方近く)には衣装どころじゃないもんね。
    たまたま見かけた年は、なんてくだらないことしてるんだろうと毎度思っていたが、このエッセイを読んでますますその思いは確固たるものになった。

    この本はそんなばかばかしさ全開のエッセイである。
    もう、本当に若さそのもの。
    決して取り戻せない、あの恥じ入りたくなるような若さが懐かしい。
    それもある程度のキャリアを積んだ作家が書いたものではなく、ついこの前まで学生だった作家がタイムラグなく書いたってのがまたいい。
    ブクログ仲間さんが絶賛するわけがよくわかった。

    欲を言えば、朝井さんの恋愛にまつわる恥ずかしい話も盛り込んでくれたらさらに面白かっただろうに。
    それは次回のお楽しみか?
    それともそれは小説のネタになっていくのか・・・。

    余談であるが、私自身、この100キロハイクの足元にも及ばないが山手線一周!というサークルでの企画に参加したことがある。
    なんてことはない、山手線沿線にある大学を夜遅くに出発しほぼ山手線沿いに都内を夜通し歩いて一周するというばかばかしい企画である。
    どこをどうやって通ったのかほとんど覚えていない(笑)
    いったい、何だったんだあれは・・・。
    若さならではのばかばかしさである。

    • koshoujiさん
      100キロハイクの通り道ですか!!
      在学中、結局一度も参加しませんでした。
      今思えば、青春の記念として参加しておけば良かったかな、と少し...
      100キロハイクの通り道ですか!!
      在学中、結局一度も参加しませんでした。
      今思えば、青春の記念として参加しておけば良かったかな、と少し後悔しております。
      ところで、私の時代(30年以上前)も仮装だったのかなあ。
      あまり記憶がないのですが。
      2013/05/29
    • vilureefさん
      koshoujiさん、卒業生ですか!!

      私は今は100キロハイクの通り道に住んでおりますが、出身は何を隠そう(?)100キロハイクのス...
      koshoujiさん、卒業生ですか!!

      私は今は100キロハイクの通り道に住んでおりますが、出身は何を隠そう(?)100キロハイクのスタート地点の街です(笑)

      100キロハイクっててっきり早大本庄の開校とともに始まったのかと思ったら、もっと長い歴史があるのですね。
      驚きです!!
      2013/05/29
    • koshoujiさん
      卒業生です(笑)。
      私が入学したときに、本庄には合宿所みたいな場所がすでにあって、サークルの中間合宿をそこでやった記憶があります。
      です...
      卒業生です(笑)。
      私が入学したときに、本庄には合宿所みたいな場所がすでにあって、サークルの中間合宿をそこでやった記憶があります。
      ですので、早稲田が本庄に建物を構えたのはかなり昔なのじゃないかと推測します。
      ということは100キロハイクは50年以上の歴史があるんじゃないでしょうか。
      2013/05/29
  • 読む場所として、家を選択した自分にご褒美をあげたい♪

    もし電車やカフェで読もうものなら
    数分に1度、狂気のように笑い転げるヘンなおばさんとして目をそむけられ、
    家でも、もし娘がいる時間帯だったら、「ママうるさーい!2階に行って読むがいい!」
    と、お気に入りのソファから追い払われること必至でした!
    笑いの発作の被害が及び、イヤ耳をして廊下に避難した猫たちとは
    金のだし入りササミスティックをもって和解するとして

    噴き出さずにはいられない、とてつもなく楽しい本です♪
    エッセイでこんなに笑ったのは、三浦しをんさん以来かもしれない。。。

    早稲田大学の名物イベント100キロハイクに、片手にワイングラスを持ち
    バスローブ姿で参加して、疲労困憊のところを雨に降られ
    図らずもバスローブの驚異の吸水力を身をもって体験する破目に陥ったり

    オープン科目を受講していたつもりが、間違って
    他学部の専門的な授業を受けていたことに期末試験まで気づかなかったり

    北海道での夏フェスに、仲間とレンタカーに乗って参加するべく準備していたのに
    一般車は青函トンネルを通行できないことに直前で気付いて
    使い道のなくなった5万2千円のチケットで涙を拭いたり、と

    弱冠20歳ですばる新人賞を受賞し、学生作家として輝かしいデビューを飾って
    「きっと才気あふれる、特別なオーラを纏った素敵男子なんだわ♪」という
    勝手な「朝井リョウ像」をみごとにひっくり返してくれるエピソードの数々。

    在学中になぜか依頼されて書いた就活エッセイに
    ツッコミという名の添削(しかも本文よりこの添削部分がおもしろい♪)を加えて掲載し

    見返し(表)に、四角いゴシックできっちりと書かれたプロフィールを
    見返し(裏)ではコミカルな丸い字体で情けなさ全開ムードで上書きしてしまう、
    そのセンスとサービス精神がたまらない1冊です♪

    • まろんさん
      まっき~♪さん☆

      私もまだ朝井さんの本は3冊めですが、大注目の作家さんです!
      このエッセイ、思いっきり笑いたい時に超オススメです♪

      ちな...
      まっき~♪さん☆

      私もまだ朝井さんの本は3冊めですが、大注目の作家さんです!
      このエッセイ、思いっきり笑いたい時に超オススメです♪

      ちなみに、私はまだ狂気のように笑い転げる場面は目撃されていないはず(たぶん)ですが
      ピアノの生徒(小学生)とゲームの話で盛り上がってレッスン時間をオーバーしちゃうし
      娘と並んでアニメ映画を観てきゃいきゃい感想を言い合って
      同じ列で観ていた小中学生に唖然とされたりするので、
      きっと、じゅうぶんヘンなおばさんです(>_<)
      2012/11/11
    • まろんさん
      kuroayameさん☆

      うっひょひょーっ、が可愛くて、思わずきゅん♪としてしまいました(*'-')フフ♪
      この本の前に読んだ朝井さんの作...
      kuroayameさん☆

      うっひょひょーっ、が可愛くて、思わずきゅん♪としてしまいました(*'-')フフ♪
      この本の前に読んだ朝井さんの作品が、すごくリリカルでみずみずしい文章だったので
      あまりのギャップに驚きつつ、楽しすぎて
      読みながらどんどんテンションが上がってしまって(笑)
      楽しさがちょっとでも伝わったのなら、うれしいです♪
      2012/11/11
    • まろんさん
      noboさん☆

      面白いです♪ほんとに。
      今をときめく若手作家、朝井リョウさんが、自らを妖怪馬面猫背なんて命名して
      こんなトホホな学生生活を...
      noboさん☆

      面白いです♪ほんとに。
      今をときめく若手作家、朝井リョウさんが、自らを妖怪馬面猫背なんて命名して
      こんなトホホな学生生活を送っていたなんて、想像もしませんでした(笑)

      うんうん、ぜったいにお家でひとりの時に読んでくださいね(*'-')フフ♪
      2012/11/11
  • “ 時をかけるゆとり”を図書館で借りるつもりでいたのだが、この本だと取り寄せしなくても読めるからと司書さんに教えていただいて借りてみた。
    朝井リョウさん面白すぎです。“正欲”と同じ作者って全く思えない(笑)ファンになりました。久しぶりにバカ笑いして免疫力上がったように思えた。特に『母』と『スマートフォン』で笑いすぎてどうかなりそうだった。私も高校生の頃、よく母親ネタで笑ってたな…私も家族にネタにして貰えるような母親になりたい。

  • お母様のエピソードがおもしろい。
    なんとかわいらしい方だろう。
    免許証がお財布に入るようにリサイズするなんて
    他に思いつく人がいるだろうか。
    受験時のホテル予約も笑ってしまったけれど、
    もしわたしが朝井さんだったらと思うと緊張する。(笑)

    他の学部の授業を受けていたというエピソード。
    全く分からないのに提出したレポートってどんなだろう。
    というか、レポートとして完成した時点ですごい。

    それから新幹線。
    わたしも帰省時に使ったのはひかりやこだまだった。
    たいていは自由席。
    全席指定の新幹線があることをはじめて知りました。

    そしてスマホデビュー。
    実はわたしはまだ(?)スマホではない。
    朝井さんと同じく話せてメールができればいいので
    (彼はもうスマホだけど)
    変える気もいまのところない。
    もしかしてスマホしかなくなる日がやってきて
    (いつまで変えない気なのかということには
    この際ふれない方向で)
    わたしもスマホにせざるをえなくなったときには
    こんなふうになるのかとゾワッとした。
    先日携帯を修理に出したのだが(すぐに戻りました)
    あのときのお姉さんの表情はもしかして
    「修理にだすの?だすの?ねえ、スマホにするんじゃなくて?」
    という笑みだったのかもしれないと
    このエピソードを読んで思った。

    • まろんさん
      macamiさん、こんにちは♪

      小説のイメージからは想像もつかない、抱腹絶倒のエッセイですよね!
      そうそう、免許証をカットしてお財布に入る...
      macamiさん、こんにちは♪

      小説のイメージからは想像もつかない、抱腹絶倒のエッセイですよね!
      そうそう、免許証をカットしてお財布に入るようカスタマイズするお母様、
      自由でほのぼのしてて素敵でした♪
      北海道生まれの私としては、青函トンネルを自家用車で走れると思ってる大学生が
      こんなにいるんだ!というのが、いちばんの衝撃でした(笑)

      ちなみに、私は可愛いiPhoneカバーをつけたいばかりにスマホにしたおバカさんですが
      いまだにあの文字打ちが苦手で、せっかくブクログのアプリをダウンロードしても
      スマホからは一字も書き込みができないでいます(>_<)
      2013/05/25
    • macamiさん
      ☆まろんさん

      「何者」のあとに読んだので、
      エッセイながらこの本を読むときの気持ちに
      「何者」が残ったままでした。
      なので切り替わるまでに...
      ☆まろんさん

      「何者」のあとに読んだので、
      エッセイながらこの本を読むときの気持ちに
      「何者」が残ったままでした。
      なので切り替わるまでにしばらくかかり、
      なかなか読み進めることができない一冊になりました。

      かわいいiphoneカバー、つけたいですよね!
      わかります♪まろんさんのはどんなかわいいのが
      ついているのでしょうか・・・^^
      2013/05/30
    • macamiさん
      ☆gumi-gumiさん

      はじめまして。
      フォロー&コメントありがとうございます!

      「何者」よかったですよね。
      それまでの作品と印象がが...
      ☆gumi-gumiさん

      はじめまして。
      フォロー&コメントありがとうございます!

      「何者」よかったですよね。
      それまでの作品と印象ががらりと違って
      驚いたぐらいでした。
      その感覚でエッセイを読んだせいか
      こちらはなんというか・・・期待しすぎた感が
      否めませんでした。(苦笑)
      gumi-gumiさんの感想、また読みに伺います♪
      2013/09/03
  • 爆笑。
    笑えた。家で読んでてよかった。何度ぷぷっつと笑い出したことか・・
    小説のイメージとずいぶん違っててビックリ。あっ!でも「チア男子」はなんとなく近い感じがする。

    とにかく、なんともバカげた学生生活を送っていたのだろう。
    そのバカらしさがとても充実していて、楽しい学生生活をすごしたのだなぁというのが伝わってくる。

    それにしても、バスロープを着てワイングラス片手にもって電車に乗ったなんてすごすぎる。そんなのを目の当たりにしたら、私のほうがあまりの衝撃にかたまってしまうかも・・子供が一緒にいたら「じろじろ見たらいけません!」と子供に言ってるかも。

    • マリモさん
      読まれたんですね~♪
      本当にばかげた青春なんですけど、これが「リア充」ってやつか!という見事な弾けっぷりで。
      バスローブで電車、捕まらなくて...
      読まれたんですね~♪
      本当にばかげた青春なんですけど、これが「リア充」ってやつか!という見事な弾けっぷりで。
      バスローブで電車、捕まらなくて何よりですね。
      私だったら一緒の車両には乗りたくないですが(笑)
      思い出しても笑ってしまいます^^
      2013/04/22
    • nobo0803さん
      マリモさん
      読みましたよ~。
      いやいや、本当にばかげてて面白かったです。
      私的にツボだったのは、朝井さんのお母さん。
      免許証切るなんて、あり...
      マリモさん
      読みましたよ~。
      いやいや、本当にばかげてて面白かったです。
      私的にツボだったのは、朝井さんのお母さん。
      免許証切るなんて、あり得ない!!
      さすが朝井さんのお母さんですね♫
      「桐島~」と「何者」予約中ですがいつになることやら。
      2013/04/24
  • 可笑しくては何度も吹き出す。
    そばにいた子どもに、「なぁなぁ読んでみーな、めっちゃおもろいで~」とページを捲りながらおもわずおススメ。
    「なぁ、このお腹弱い感じ、いつもあんたが心配してるのとおんなじやで~」とか「なぁ、このオープン講座の話、親近感わくで~」とか「うわぁ、京都まで自転車って、よぉやんな~」とか「うわぁ、就活ってやっぱ怖いな~。入社式の前、朝井さんも怖い怖い言ってんで~」とかちょっと読んではいちいち実況中継しながら大笑いしてるもんだから、子どもには鬱陶しがられ。
    でも、このエッセイの面白さだけでなく就活についても、子どもと感想言いあったりして共有したいんだけどなぁ。朝井さんがエッセイに描かれた大学生時代の真っ最中である子どもなら、何かわたしとはまた違った感じ方があるかもしれないなって感じたからなんだけどね。

  • 「桐島、部活やめるってよ」があまりにも有名な著者・朝井リョウ。
    これまで本や映画で触れることはあったものの、そこまで機会は多くはなかった。
    ふと知ったのだが、著者とは同じ大学。しかも3つ年下とはいえ、同じ期間に大学に通っていた様である。これを知ったら俄然興味が湧いてきて「ゆとりシリーズ」とも呼ばれているエッセイ集、その第一弾を早速読んでみた。
    結論、ただただ面白い。大学時代ってホントこういう無駄なことばっかやってたよなぁと懐かしさがこみ上げてくることこの上なく、何よりその語り口がおもしろい。書き方によっては、ただのつまらない学生のmixi日記になってもおかしくないのだが、そう感じさせない著者のテクニックというか表現には驚くばかりだ。さらけ出すなんてレベルを超えてさらけ出してしまっていて、本当に読んでいて清々しい気持ちになる。
    加えて、話題にも出てくる学祭や100キロハイクにも馴染みがあることもあって、さらに何割増しかでおもしろかった。
    何も考えずにただ頭をからっぽにしたい人におすすめの本である。また、どう頑張っても笑わずしてこの本を読むことは難しいので電車等での読書はおすすめしない。

  • 朝井リョウ君、小説も面白いがエッセイもまた別の意味で面白かった。

    私が学生のときは文化構想学部などという何を勉強するのか分からない学部はなかったので、どういう学部で、彼が何を学んだのか全く見当もつかないが、
    学生時代だからこそできる馬鹿馬鹿しい行いは昔も今も変わらないようだ。

    それにしても、自動車で青函トンネルを通れると思っていたお馬鹿さ加減や、
    京都までの自転車旅行の滅茶苦茶な計画、はたまたピンク映画館初体験などは抱腹絶倒、大いに笑わせてもらった。

    なかでも“100キロハイク”の面白さを改めて教えられた部分。
    私はそのチャンスがあったにも拘らず「疲れるだけじゃん」と参加しなかった。
    自分も学生時代はかなりハチャメチャな生活を送ったつもりだったが、
    これを読んでまだまだ物足りなかったことに気付き、
    あれから30年以上もの時を経た今の私にとって、
    「学生時代にやっておけばよかった20のこと」の一つと後悔することになった。

    あれは学生じゃないと参加できないからなあ。
    年齢的にも、一つ間違うと死んじゃいかねないからもう無理だろうし。

    • まろんさん
      koshoujiさん、こんにちは。

      小説とは別人格のようなこのエッセイ、私も大笑いしながら読みました。
      函館に実家がある身としては、青函ト...
      koshoujiさん、こんにちは。

      小説とは別人格のようなこのエッセイ、私も大笑いしながら読みました。
      函館に実家がある身としては、青函トンネルを自家用車で走れると思ってる青少年が
      まだこんなにいたとは!と衝撃を受けたりして。

      いつもレビューを拝見していて、とても元気な(?)学生生活を送られたイメージだったのですが
      そんなkoshoujiさんが、あの100キロハイクに参加されていなかったなんて!
      私にとっては、ちょっと意外な事実でした(笑)
      2013/06/07
    • koshoujiさん
      まろんさん、コメントありがとうございます。
      いやいや、おっしゃるとおり確かに元気な?学生生活を送ってはいたのですよ。
      ただ、その元気さは...
      まろんさん、コメントありがとうございます。
      いやいや、おっしゃるとおり確かに元気な?学生生活を送ってはいたのですよ。
      ただ、その元気さは、主にお酒と麻雀などに費やされていたわけで、
      スポーツの方向へは向かわなかったんですね(笑)。
      身体を動かすのが億劫な学生時代を送っていたわけで……。
      100キロハイク出ればよかったなあと、後悔あとに立たずです。
      2013/06/11
  • 爆笑!
    朝井リョウって、こんな人だったの?

    「少女は卒業しない」の後だと、ギャップが‥
    「チア男子!」の後なら、まあ繋がるかな。

    学生時代に体験したことをそのまま描いているエッセー。
    ダンス部だったそうですが、部活そのものは出てきません。
    ダンス部ののりのいいメンバーが一緒というケースはあります。

    早稲田大学では、100キロハイクという催しがあるのだそう。
    仮装で埼玉から大学まで歩き、仮装をも競う。
    バスローブでワイングラスを持つという仮装で電車に乗って目的地へ。
    仮装に本気の人たちはこんなもんじゃなかったという。
    途中から足はたまらなく痛み、駐車場で痛み止めを飲みシップを貼りまくり、寝転んで休む。
    雨が降り出し、バスローブは驚異の吸水力を実証するとは‥!

    島で花火を見ようという企画が、嵐で島に接岸できずに東京まで一度戻り、23時間船に乗り続けたという。
    これはその後すぐに、大島まで行き、無事に夏を楽しむことはできたのだが。
    レンタカーでコンサートに行こうという北海道旅行の計画が、無残に流れるにいたるいきさつやら。

    就職活動について書くように2年生のときに求められ、何もわからずに適当にでっち上げたエッセイを収録、自分で突っ込みまくってあります。
    就職については、すでに小説家デビューしていたので意外に思われることもあったとか。
    (いやそりゃ‥冷静に考えれば、小説を書き続けられる保証はないし、まして売れ続ける保証もないもの)
    それに経験豊富なほうがネタに困らない‥?

    学生時代の経験からして、すでにネタを超えている感じだけど~
    京都まで自転車で行こうと二人で企画し、一日100キロ以下という計画を立てる。‥連日?!正気か~っていう。
    途中で友人に連絡を入れたら「頭悪いね」と言われてしまう。
    出会った人に「自転車で東京から来た」と答えたら、ドン引きされたり。
    それでも何とか行けてしまった体力がすごい!実行できたのだから無謀とも言い切れない‥
    けど!
    しかし、やっと就職したばかり。若いねー!

    • まろんさん
      電車の中やカフェでは、ぜったいに読んではいけない本ですよね(笑)
      小説とエッセイのギャップの激しさは、
      今まで私の中では三浦しをんさんがダン...
      電車の中やカフェでは、ぜったいに読んではいけない本ですよね(笑)
      小説とエッセイのギャップの激しさは、
      今まで私の中では三浦しをんさんがダントツでしたが
      この作品をもって、しをんちゃんは朝井リョウさんにその座を譲りました!
      雨を存分に吸ったバスローブで、コンビニ前にへたりこむ朝井リョウさんに
      本に登場した誰かさんのように「朝井リョウさんですよね」
      と声をかけるところまではいかずとも、柱の陰からこっそり観察したかったなぁ、
      なんて思ってしまいました(*'-')フフ♪
      2013/01/12
    • sanaさん
      まろんさん、
      も~ほんとに☆
      電車の中でバスローブを思い出すだけでも、変な顔で笑っちゃいそうです。おなかが弱くてトイレットペーパーまで持ち歩...
      まろんさん、
      も~ほんとに☆
      電車の中でバスローブを思い出すだけでも、変な顔で笑っちゃいそうです。おなかが弱くてトイレットペーパーまで持ち歩いているのにバスローブって!
      声かけてみたい‥

      しをんちゃんも、作品を読んだ順番によっては、たまげるでしょうね~。私はエッセイが先だったので、だんだん大人になるなあっていう目線で見守ってきました♪
      朝井リョウさんは、就職したらここまでのことはないかしら?いやきっと何か起きると思う~。
      今から、楽しみです~♪
      2013/01/12
  • どこかの誰かが言っていたが、「本を開き初めの一文で好き嫌いが決まる。」と。
    まさしく、この本がそれ!
    だって本の一番最初の文が、「私はお腹が弱い。」
    このような文章で始まる本、しをんさんでも(失礼だが)なかったよ!!
    思わず、中2の妹に「見て!この本、いきなり衝撃的なカミングアウトではじまったよー!」と叫ぶ。
    それくらい、衝撃的だった…。

    今をときめく、「朝井リョウ」
    「桐島、部活やめるってよ」でデビュー。しかも、映画化&早稲田大学卒業!
    てっきり、「真面目なお兄さん。」みたいなイメージだったが、見事に覆された。


    そして、著者の紹介文も面白い。初めの分は、真面目に書いてあるが
    後ろの分は、サービス精神の塊♪

    全部、笑わされたが一番気に入って印象に残ってるのが「スマートフォン」
    朝井さんが高校生の時から、ずっと使っていたケータイが壊れた。そこから、事件が始まった・・・。

    これには、ホントに面白い。
    他にも、地獄の500キロバイクも面白かった。
    なぜ、トイレットペーパーを持っていく選択をするのか。
    お腹が弱い人は大変だ・・・と、つくづく感じました。

    そして、本の帯が一番驚いたかも。
    その驚いたのがこちら。赤字でこう書いてあった。

    「こんなバカやってても就職できるんだと勇気が湧く。」

    何とも失礼な・・・!と、読み始める前は感じたが、読み終わりもう一度本の帯を見ていると・・・。

    「ああ。この人も同じ考えなんだ。」と共感できることが多々あった(●^o^●)

    • まろんさん
      わ~い♪
      紫苑さんもこの本のファンに?!ナカマナカマ゚.+:。(ノ^∇^)ノ゚.+:。
      朝井リョウさん、小説とエッセイでは別人格のような変貌...
      わ~い♪
      紫苑さんもこの本のファンに?!ナカマナカマ゚.+:。(ノ^∇^)ノ゚.+:。
      朝井リョウさん、小説とエッセイでは別人格のような変貌ぶりが
      まさに男性版しをんちゃん、という感じですよね?!
      読んでいる間も、読み終わってからも、楽しくて楽しくて
      この楽しさを誰かと分かち合いたい!と熱望しても、周りに読んだ人が誰もいなかったので
      紫苑さんが読んでくださって、ほんとにうれしいです♪
      この調子で、エッセイもどんどん書いてほしい作家さんですよね(*'-')フフ♪
      2012/11/29
    • しをん。さん
      いえいえ!
      まろんさんのレビューを見て、朝井さんの虜に(笑)
      そして、やっと予約が届いてテスト前にも関わらず、一日で読み切ってしまいました(...
      いえいえ!
      まろんさんのレビューを見て、朝井さんの虜に(笑)
      そして、やっと予約が届いてテスト前にも関わらず、一日で読み切ってしまいました(゜o゜)
      確かに!しをんさんの学生時代はこのようなのかな?とか色々考えてしまいました♪
      >この楽しさを誰かと分かち合いたい!
      確かに!妹に言っても、白い目でみられました(-_-;)
      これぞ、まさしく「青春!」という感じですもんね(●^o^●)
      2012/11/29
全332件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1989年岐阜県生まれ。2009年『桐島、部活やめるってよ』で、「小説すばる新人賞」を受賞し、デビュー。11年『チア男子!!』で、高校生が選ぶ「天竜文学賞」を受賞。13年『何者』で「直木賞」、14年『世界地図の下書き』で「坪田譲治文学賞」を受賞する。その他著書に、『どうしても生きてる』『死にがいを求めて生きているの』『スター』『正欲』等がある。

朝井リョウの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×