学生時代にやらなくてもいい20のこと

著者 :
  • 文藝春秋
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レビュー : 285
  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163752501

感想・レビュー・書評

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  • 何を隠そう、私の住む町は100キロハイクの通り道だ。
    数日前からこのエッセイを読み始め、「この100キロハイクって抽選なの!?」なんて軽く驚いたりしつつ楽しく読んでいた。
    その矢先、昨日(5/19)のことである。
    街中を運転していたら、なんと恒例の100キロハイクに出くわしたではないか!!
    この偶然に思わず笑ってしまう。

    この本の中では仮装行列がすごいことになっているような記述だが、この本を読むまで仮装をしているなんて知らなかった。
    つまり、本人達が思っているほどバスローブにワイングラスなんてたいしたことないのかもしれない(笑)
    今年はたまたま裏事情を知っていたので目を凝らしてみると、確かに鎧兜風の学生がいたり、メイド喫茶風の女生徒がいたり。
    なるほど、確かに仮装かもしれない。
    でもそれ以上に、みんなヨレヨレである。
    そうか、過酷の100キロハイクだもんね。
    最初は張り切って仮装しても、わが町通過する頃(夕方近く)には衣装どころじゃないもんね。
    たまたま見かけた年は、なんてくだらないことしてるんだろうと毎度思っていたが、このエッセイを読んでますますその思いは確固たるものになった。

    この本はそんなばかばかしさ全開のエッセイである。
    もう、本当に若さそのもの。
    決して取り戻せない、あの恥じ入りたくなるような若さが懐かしい。
    それもある程度のキャリアを積んだ作家が書いたものではなく、ついこの前まで学生だった作家がタイムラグなく書いたってのがまたいい。
    ブクログ仲間さんが絶賛するわけがよくわかった。

    欲を言えば、朝井さんの恋愛にまつわる恥ずかしい話も盛り込んでくれたらさらに面白かっただろうに。
    それは次回のお楽しみか?
    それともそれは小説のネタになっていくのか・・・。

    余談であるが、私自身、この100キロハイクの足元にも及ばないが山手線一周!というサークルでの企画に参加したことがある。
    なんてことはない、山手線沿線にある大学を夜遅くに出発しほぼ山手線沿いに都内を夜通し歩いて一周するというばかばかしい企画である。
    どこをどうやって通ったのかほとんど覚えていない(笑)
    いったい、何だったんだあれは・・・。
    若さならではのばかばかしさである。

    • koshoujiさん
      100キロハイクの通り道ですか!!
      在学中、結局一度も参加しませんでした。
      今思えば、青春の記念として参加しておけば良かったかな、と少し...
      100キロハイクの通り道ですか!!
      在学中、結局一度も参加しませんでした。
      今思えば、青春の記念として参加しておけば良かったかな、と少し後悔しております。
      ところで、私の時代(30年以上前)も仮装だったのかなあ。
      あまり記憶がないのですが。
      2013/05/29
    • vilureefさん
      koshoujiさん、卒業生ですか!!

      私は今は100キロハイクの通り道に住んでおりますが、出身は何を隠そう(?)100キロハイクのス...
      koshoujiさん、卒業生ですか!!

      私は今は100キロハイクの通り道に住んでおりますが、出身は何を隠そう(?)100キロハイクのスタート地点の街です(笑)

      100キロハイクっててっきり早大本庄の開校とともに始まったのかと思ったら、もっと長い歴史があるのですね。
      驚きです!!
      2013/05/29
    • koshoujiさん
      卒業生です(笑)。
      私が入学したときに、本庄には合宿所みたいな場所がすでにあって、サークルの中間合宿をそこでやった記憶があります。
      です...
      卒業生です(笑)。
      私が入学したときに、本庄には合宿所みたいな場所がすでにあって、サークルの中間合宿をそこでやった記憶があります。
      ですので、早稲田が本庄に建物を構えたのはかなり昔なのじゃないかと推測します。
      ということは100キロハイクは50年以上の歴史があるんじゃないでしょうか。
      2013/05/29
  • 爆笑。
    笑えた。家で読んでてよかった。何度ぷぷっつと笑い出したことか・・
    小説のイメージとずいぶん違っててビックリ。あっ!でも「チア男子」はなんとなく近い感じがする。

    とにかく、なんともバカげた学生生活を送っていたのだろう。
    そのバカらしさがとても充実していて、楽しい学生生活をすごしたのだなぁというのが伝わってくる。

    それにしても、バスロープを着てワイングラス片手にもって電車に乗ったなんてすごすぎる。そんなのを目の当たりにしたら、私のほうがあまりの衝撃にかたまってしまうかも・・子供が一緒にいたら「じろじろ見たらいけません!」と子供に言ってるかも。

    • マリモさん
      読まれたんですね~♪
      本当にばかげた青春なんですけど、これが「リア充」ってやつか!という見事な弾けっぷりで。
      バスローブで電車、捕まらなくて...
      読まれたんですね~♪
      本当にばかげた青春なんですけど、これが「リア充」ってやつか!という見事な弾けっぷりで。
      バスローブで電車、捕まらなくて何よりですね。
      私だったら一緒の車両には乗りたくないですが(笑)
      思い出しても笑ってしまいます^^
      2013/04/22
    • nobo0803さん
      マリモさん
      読みましたよ~。
      いやいや、本当にばかげてて面白かったです。
      私的にツボだったのは、朝井さんのお母さん。
      免許証切るなんて、あり...
      マリモさん
      読みましたよ~。
      いやいや、本当にばかげてて面白かったです。
      私的にツボだったのは、朝井さんのお母さん。
      免許証切るなんて、あり得ない!!
      さすが朝井さんのお母さんですね♫
      「桐島~」と「何者」予約中ですがいつになることやら。
      2013/04/24
  • 朝井リョウ君、小説も面白いがエッセイもまた別の意味で面白かった。

    私が学生のときは文化構想学部などという何を勉強するのか分からない学部はなかったので、どういう学部で、彼が何を学んだのか全く見当もつかないが、
    学生時代だからこそできる馬鹿馬鹿しい行いは昔も今も変わらないようだ。

    それにしても、自動車で青函トンネルを通れると思っていたお馬鹿さ加減や、
    京都までの自転車旅行の滅茶苦茶な計画、はたまたピンク映画館初体験などは抱腹絶倒、大いに笑わせてもらった。

    なかでも“100キロハイク”の面白さを改めて教えられた部分。
    そのチャンスがあったにも拘らず「疲れるだけじゃん」と参加しなかったことで、
    自分も学生時代はかなりハチャメチャな生活を送ったつもりだったが、
    これを読んでまだまだ物足りなかったことに気付き、
    あれから30年以上もの時を経てしまった今の私にとって、
    「学生時代にやっておけばよかった20のこと」の一つと後悔することになった。

    あれは学生じゃないと参加できないですもんね。
    年齢的にも、一つ間違うと死んじゃいかねないからもう無理だろうし。

    • まろんさん
      koshoujiさん、こんにちは。

      小説とは別人格のようなこのエッセイ、私も大笑いしながら読みました。
      函館に実家がある身としては、青函ト...
      koshoujiさん、こんにちは。

      小説とは別人格のようなこのエッセイ、私も大笑いしながら読みました。
      函館に実家がある身としては、青函トンネルを自家用車で走れると思ってる青少年が
      まだこんなにいたとは!と衝撃を受けたりして。

      いつもレビューを拝見していて、とても元気な(?)学生生活を送られたイメージだったのですが
      そんなkoshoujiさんが、あの100キロハイクに参加されていなかったなんて!
      私にとっては、ちょっと意外な事実でした(笑)
      2013/06/07
    • koshoujiさん
      まろんさん、コメントありがとうございます。
      いやいや、おっしゃるとおり確かに元気な?学生生活を送ってはいたのですよ。
      ただ、その元気さは...
      まろんさん、コメントありがとうございます。
      いやいや、おっしゃるとおり確かに元気な?学生生活を送ってはいたのですよ。
      ただ、その元気さは、主にお酒と麻雀などに費やされていたわけで、
      スポーツの方向へは向かわなかったんですね(笑)。
      身体を動かすのが億劫な学生時代を送っていたわけで……。
      100キロハイク出ればよかったなあと、後悔あとに立たずです。
      2013/06/11
  • 爆笑!
    朝井リョウって、こんな人だったの?

    「少女は卒業しない」の後だと、ギャップが‥
    「チア男子!」の後なら、まあ繋がるかな。

    学生時代に体験したことをそのまま描いているエッセー。
    ダンス部だったそうですが、部活そのものは出てきません。
    ダンス部ののりのいいメンバーが一緒というケースはあります。

    早稲田大学では、100キロハイクという催しがあるのだそう。
    仮装で埼玉から大学まで歩き、仮装をも競う。
    バスローブでワイングラスを持つという仮装で電車に乗って目的地へ。
    仮装に本気の人たちはこんなもんじゃなかったという。
    途中から足はたまらなく痛み、駐車場で痛み止めを飲みシップを貼りまくり、寝転んで休む。
    雨が降り出し、バスローブは驚異の吸水力を実証するとは‥!

    島で花火を見ようという企画が、嵐で島に接岸できずに東京まで一度戻り、23時間船に乗り続けたという。
    これはその後すぐに、大島まで行き、無事に夏を楽しむことはできたのだが。
    レンタカーでコンサートに行こうという北海道旅行の計画が、無残に流れるにいたるいきさつやら。

    就職活動について書くように2年生のときに求められ、何もわからずに適当にでっち上げたエッセイを収録、自分で突っ込みまくってあります。
    就職については、すでに小説家デビューしていたので意外に思われることもあったとか。
    (いやそりゃ‥冷静に考えれば、小説を書き続けられる保証はないし、まして売れ続ける保証もないもの)
    それに経験豊富なほうがネタに困らない‥?

    学生時代の経験からして、すでにネタを超えている感じだけど~
    京都まで自転車で行こうと二人で企画し、一日100キロ以下という計画を立てる。‥連日?!正気か~っていう。
    途中で友人に連絡を入れたら「頭悪いね」と言われてしまう。
    出会った人に「自転車で東京から来た」と答えたら、ドン引きされたり。
    それでも何とか行けてしまった体力がすごい!実行できたのだから無謀とも言い切れない‥
    けど!
    しかし、やっと就職したばかり。若いねー!

    • まろんさん
      電車の中やカフェでは、ぜったいに読んではいけない本ですよね(笑)
      小説とエッセイのギャップの激しさは、
      今まで私の中では三浦しをんさんがダン...
      電車の中やカフェでは、ぜったいに読んではいけない本ですよね(笑)
      小説とエッセイのギャップの激しさは、
      今まで私の中では三浦しをんさんがダントツでしたが
      この作品をもって、しをんちゃんは朝井リョウさんにその座を譲りました!
      雨を存分に吸ったバスローブで、コンビニ前にへたりこむ朝井リョウさんに
      本に登場した誰かさんのように「朝井リョウさんですよね」
      と声をかけるところまではいかずとも、柱の陰からこっそり観察したかったなぁ、
      なんて思ってしまいました(*'-')フフ♪
      2013/01/12
    • sanaさん
      まろんさん、
      も~ほんとに☆
      電車の中でバスローブを思い出すだけでも、変な顔で笑っちゃいそうです。おなかが弱くてトイレットペーパーまで持ち歩...
      まろんさん、
      も~ほんとに☆
      電車の中でバスローブを思い出すだけでも、変な顔で笑っちゃいそうです。おなかが弱くてトイレットペーパーまで持ち歩いているのにバスローブって!
      声かけてみたい‥

      しをんちゃんも、作品を読んだ順番によっては、たまげるでしょうね~。私はエッセイが先だったので、だんだん大人になるなあっていう目線で見守ってきました♪
      朝井リョウさんは、就職したらここまでのことはないかしら?いやきっと何か起きると思う~。
      今から、楽しみです~♪
      2013/01/12
  • 連休中は、ちまちま少しずつ読めるエッセイを、と思って借りてきたのに。
    あっさり読み切ってしまった。

    学生作家だった朝井リョウくんが大学時代のエピソードを綴った、何度も吹き出してしまうこと必至のエッセイ集。
    まず、裏カバーの作者略歴に笑いをこらえきれず、いきなりの下ネタカミングアウトにやられる。
    ほんと、公共の場では読めないっす。

    いや~、心底たのしそうだなぁ。
    全力でおバカだなぁ。

    もすこし、なんていうか繊細で感受性が強すぎるようなイメージがあったけど、普通にノリのいい大学生だったんだなぁ。
    すでに懐かしい目になってしまう自分が悲しい…

    しかし、大学の単位も取りつつ、バイトもしつつ、執筆もしつつ、就活もしつつ、こんなおバカでリア充な学生生活をエンジョイ!して、エッセイまで書いていたとは。
    この人、何者だろう?

  • 朝井リョウのエッセイ集。
    大学時代のおバカ話がいっぱいでした(笑)。
    しょーもない行動の数々に笑ったけど、何より文章が可笑しくて可笑しくてたまらない。
    誰かに聞くよりも、別の誰かが書くよりも、この本の文章だから最高に面白いのだと思います。もうすっかり朝井リョウのファン(呼び捨てに気が引ける)です。

    100キロハイクも、島への旅も、ピンク映画館も、どれも面白かったけれど、お気に入りは「北海道への旅(未遂)」。
    夏フェスへいくという調子のいい計画に浮かれていたはずが、ふとした疑問から不安になり、よーく調べてみる。行程を修正していくうち、徐々に陰りが見え始めるところがたまらない(^o^)。
    そして到着時間から逆算してみたところ驚きの発見が!
    ページを捲り、頭の中大爆笑!電車でこらえきれず、顔が不自然に歪曲していたと思う。いいなぁ、若いなぁ、楽しいね〜。げらげら笑うしかなかった彼らがナイスです。

  • 1ページに笑ってしまうツボが、そこかしこに埋め込まれてます。

    そのツボを、ここだヤバいと思いつつ、よけきれずイチイチ笑ってしまいました。

    この、変なことに遭遇する確率、高すぎますよね、朝井リョウさん!
    羨ましすぎるそのオモシロゲット方法を私なりに分析してみました。

    やはり…並外れた好奇心&チャレンジ精神&中二的ハイテンションが
    数々のオモシロを引き寄せているんだと確信しました。

    こんなことも、あんなことも、体験してくれてどうもありがとう!
    そのエピソードが数年後の現在に活字として届き
    仕事に疲れた私の不満を笑いに変えてくれて
    どうでもいいこととして流す手助けをしてくれましたよ。

    サンキュー!!と言いたくなる一冊です。

    『何者』を読んだ時の作家さんへの印象がこんなにもガラッと変えられて…。
    朝井リョウさん、いいですねぇ。他の作品も興味がどんどん湧いてきます。

    でも、この本を読んだ皆様。
    彼はそんなに何度も言うほど、馬顔じゃないと思いませんか??

  • 両方の見返しに著者プロフィールが載っているのに先ず噴いた。
    特に裏見返しのあれ(ある意味著者の希望通り)はチャレンジャーだなと。
    装丁の時点で新書っぽいというかなんかチャラいなーと思ったので
    版元が文藝春秋だと判ったときにはホントに驚いた。
    意外とやりよるな文春(爆)。

    出だしの一文(いきなり『私はお腹が弱い』ときたもんだ)を読んだ時点で
    原田宗典氏の『スバラ式世界』を最初に読んだときのことを思い出した。
    よせばいいのに買ってすぐに待ちきれずに電車の中で読んでしまい
    何度も噴き出して涙目になって周りに変な目で見られて
    超恥ずかしかったというあの記憶はいまだに消えない。
    訳の判らないテンションの高さ、
    そこまで落とさなくても、と心配になるほど自分で自分を落とす自虐っぷり、
    本人は無自覚なリア充っぷり(ネタになる出来事があるというだけでリア充だと思う)
    そして何より人前で読んだら変な人認定必至の面白さが共通している。
    三浦しをんさんのエッセイにも通じるものがあるなぁ。
    小説世界と思いっきり乖離しているのに、どちらも読ませる力がある、という点で。

    内容としては、ホントに学生時代にやらなくてもいいこともありつつ
    学生時代にやっといた方がいいこと、学生時代じゃないとできないことも
    たくさん描かれていたように思う。
    思わず笑ってしまうような馬鹿馬鹿しいことも
    実はちゃんと小説世界に影響を及ぼしている、ということが
    読み進むうちにだんだんわかってくるのが面白かった。
    特に最終章。
    『何者』を読む前にこの話を読んでおいてよかったと思う。個人的に。

  • すごい楽しいエッセイだった。自虐的だけど、大学のダンスサークルの仲間ときちんと青春してる感じ。

    中でも、カットモデルの話が好きだった。見習いの子に「欠損」とか「顔のフォルムが長め」とかボロカスに言われているのに、美容師の試験合格の知らせを聞いてすごい喜んでいる。

    ちょこちょこ、ももクロのことが書いてあったり、「楽だお☆」みたいな2ch用語も出てくる。本を読んでたら「THE青春」みたいな人だと思ったのに、いい意味で裏切られた。

    こんなに小説が売れてるのに就職もきちんとして賢い。集団面接でのおっちょこちょいな男の子の話に吹き出した。読み終わったあと、朝井リョウのことが知りたくてネット検索しまくった。それぐらい衝撃を受けた。

    彼は「小説が書ければそれでいい」というような聖人ではなく俗っぽいことが好きな「欲深い人間」だそう。

    兼業小説家としての第一歩「何者」が気になった!

  • 小説を読んでいても垣間見えるちょっとした神経質っぽさのような部分が、エッセイでは良い方向に作用して「ちょっと変なところのある現代っ子」感を出してる感じがする

著者プロフィール

朝井 リョウ(あさい りょう)
1989年、岐阜県生まれの小説家。本名は佐々井遼。早稲田大学文化構想学部卒業。
大学在学中の2009年、『桐島、部活やめるってよ』で第22回小説すばる新人賞を受賞しデビュー、後年映画化された。
大学では堀江敏幸のゼミに所属し、卒論で『星やどりの声』を執筆。2013年『何者』で第148回直木賞を受賞。直木賞史上初の平成生まれの受賞者であり、男性受賞者としては最年少。『世界地図の下書き』で、第29回坪田譲治文学賞受賞。
その他代表作に『少女は卒業しない』、映画化された『何者』がある。

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