- Amazon.co.jp ・本 (329ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163754802
作品紹介・あらすじ
「卑怯な軍隊」の本家・元祖は何処の国?米軍が太平洋戦争末期に刊行した『卑怯な日本軍』を読めば、彼らが日本軍の不意打ち、地雷、仕掛け爆弾といったゲリラ戦術の数々を警戒していたことがわかる。米軍はそのような手を使う日本軍を「卑怯」と指弾したが、裏を返せば怖がっていたのである。だが、その「卑怯な戦法」を日本軍は大陸の中国戦線で「教訓」として学んでいった。となると…?知られざる国家間の対敵国用「戦法」「戦訓」マニュアル・策略等々の奇妙な連関を読み解く快著。
感想・レビュー・書評
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明らかに弱者/貧者の戦い方。ベトナムのように自国内でこれやるならまだしも南方まで出かけて、これやってちゃ勝てん。
しかし、手榴弾や、砲弾を工夫して地雷や仕掛け爆弾を現地で作るとは日本人の手先の起用さが出てるな。与えられたもので最大限の事をやろうとする国民性。そのためには卑怯にならざるを得ないのです。 -
第二次世界大戦時の米軍の対日戦用マニュアル‘The punch below the belt「卑怯な一発 日本軍の策略、欺騙戦術、対人攻撃法」’の記述や写真、日本軍のが米軍を「卑怯」呼ばわりした日本軍の対米戦マニュアルの前提となった対中国軍戦から得られた教訓などの史料を元に興味深い視点で日本軍がどのように対米戦法を模索して行ったのかを読む一冊。
圧倒的に物量に劣る日本軍が米軍の弱点をどう分析し、喧伝していたのか?
米軍は物量優位に頼り精神的に弱い、とか、
デモクラシーこそがアメリカの弱点であるから、一人でも多くの米兵を殺してアメリカ本土における反戦、厭戦ムードを盛り上げるのだ、とか。
ある意味正しい分析なのだが、勝ちを見込んでの戦法ではなく、いか相手に打撃を与えられるかしか語られていないあたりも興味深い。 -
太平洋戦争時代に米軍が作成した作成した対日本軍に対するマニュアルから、米軍が恐れていた日本軍の戦法について解説した本。卑怯と言っているのは、少数の兵力で効果的に戦うために考えられた知恵と言うべきものだが、その内容は死んだふりしたり、降伏したふりをして、近づいてきたところを襲撃するという戦法や、手榴弾や地雷を使って巧みな罠を仕掛けることを「卑怯な」戦法として捉えていたようだ。開戦当時から圧倒的な火器と兵力を持っていた米軍に対して、天皇に命を捧げ、命を賭して戦った日本軍がギリギリまで考えに考えた戦法(米軍からしてみたら、そこまでして戦わないのだろう)を現場で作り出してきた。こうした日本軍を恐れていたことは容易に想像できる。
さて、このマニュアルに書かれていたことは、実は太平洋戦争の以前に日中戦争で中国軍に対する教訓としてまとめられていたものであり、それ以前に日本軍が体験していただけのことなのだ。たしかに、三国志などを読んでみると、孔明、周喩、曹操といった知略家が戦争に勝つために様々な戦略を考えていたが、いかに相手を欺くかという視点が強かったと思う。数で圧倒するだけでなく、知恵に知恵を絞って総合力で戦うという文化の違いという気もしないわけではない。 -
帝国陸軍の戦術について、日露戦争、対中戦争を経てどのように成立して行ったか、また、その戦術を米軍がどのように把握し、対日戦争を戦う兵士に伝えていったかを解説している。細かい戦術についてもかかれているが、強い興味と基礎知識がないと読み勧めるのは辛いかも^^;
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●:引用、→:引用
●『卑怯な日本軍』はこの他の例として、「ニューギニアで、日本兵の一群が英語で『降参だ』とさけんだが、捕虜とするために接近した連合軍を激しく射撃した」、「サイパンではトンネルに隠れていた日本兵が降参するふりをして出てきて、我が軍の兵士に発砲した」などが挙げる。(略)そこで『卑怯な日本軍』は解決策として、「降伏を申し出る日本兵に、近づくのを許す前に裸になるように強く指示せよ(略)」という慎重な支持をあたえている。我々は大戦の記録映像の中に、裸で降伏してくる日本兵の姿をみることがあるが、それはこうした米軍上層部の指示によってなされたことである。
→同じように大戦の映像で洞窟に火炎放射する米軍を見るとき、非人道的と感じていたが、それもこうした理由によるものなのだろう。
→死んだふりをする日本兵。そんなバカなと思ったが、昔テレビで見た映画「海軍特別少年兵」では、死体の中で失神していた少年兵が(意識を取り戻し)米兵に助けられるが、「アイアム・ジャパネーズ・ソルジャー」といって米兵に突撃し、射殺されるシーンがあったのを思い出した。
→そもそも戦争に卑怯も、何もあったものではないと思うだが。 -
内容は面白いが、書き方が×
おもしろく読めない。 -
繰り返しが多く、最初の100ページを読めば充分。