督促OL 修行日記

著者 :
  • 文藝春秋
3.60
  • (99)
  • (229)
  • (245)
  • (37)
  • (10)
本棚登録 : 1580
レビュー : 266
  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163756509

作品紹介・あらすじ

1時間60本ノルマの入金要請の電話をかければ、お客さまからの罵声、怒声、脅しのオンパレード…。人見知りで話しベタで気弱なOLが、年間2000億円の債権を回収するまで。超ストレスフルな仕事の乗り越え方。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 自分もコールセンターに勤めているもので、興味津々で読んだ。
    が、想像以上の督促の壮絶さに、ただただ絶句…。
    体も心も病んでボロボロになりながらも、よくもまぁ続けてきたものだと感心する。
    離職率が高いということでもよく知られている、コールセンターの仕事。打たれ強くなければ、やっていけない。
    私自身この仕事に就いた時は著者同様、「自分はこの仕事に向いていない」「いつ辞めてやろうか」の堂々巡りであった。…それが、オペレーター歴早2年。何だかんだ言いつつも続けているのは何でだろう。意地?もあるけど、電話を通じて相手とコミュニケーションをはかることが、すごくやりがいがあることだと感じているからだろうな。そりゃクレームを受けることもあるけど、相手の負の感情に対しても、客観的に受け止められるようになったかも。
    とはいえ学ぶことはまだまだたくさん。そういう意味でも本書はものすごく勉強になった。怒りの感情への対処、謝罪の仕方のコツ、などなど。
    「ふんふん、それからどうなる?」と思わせてくれる読みやすい語り口で、ひとりの女性の成長物語としてもとても勇気づけられた。コールセンターを描いた本ってなかなか出会えないもので。その世界をたくさんの人に知らしめるべく出たこの本には本当に感謝だな。
    コールセンターは確かにハードだけど、人と関わることについてものすごく学ぶことの多い、貴重な仕事。「声」美人を目指し、今日も私はヘッドセットを装着し、戦場に向かいます!

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「怒りの感情への対処、謝罪の仕方のコツ、などなど。」
      電話だと、真意が掴み難い時があって、何が問題なのか見えて来ない。そんな時は落ち着けと思...
      「怒りの感情への対処、謝罪の仕方のコツ、などなど。」
      電話だと、真意が掴み難い時があって、何が問題なのか見えて来ない。そんな時は落ち着けと思うのですが、つい(社内の人間なので)「順序立てて話せ!」「結論だけ言え」「箇条書きにしてFAXしといて」と酷いコトを言ってます。お客様だと辛抱強くお相手しなきゃなたないから、ストレスが半端無いだろうぁ、、、ホントお疲れ様です。
      2013/02/06
    • メイプルマフィンさん
      クレームにも色々あるもんで、怒りの理由が何なのかを見極めないと炎上しかねないので難しいです。理不尽な目に遭っても、この仕事で大事なのは「引き...
      クレームにも色々あるもんで、怒りの理由が何なのかを見極めないと炎上しかねないので難しいです。理不尽な目に遭っても、この仕事で大事なのは「引きずらない」ことですね。
      2013/02/06
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「「引きずらない」ことですね。」
      言われて凹んでも、忘れちゃうのが一番。忘れられない人には向かないのでしょうね、、、
      「「引きずらない」ことですね。」
      言われて凹んでも、忘れちゃうのが一番。忘れられない人には向かないのでしょうね、、、
      2013/03/19
  • 書名の通り督促OLのお話。
    感動しました。これは、1人の新卒の子がいかに仕事人=プロになっていくかのお話だなぁと。
    確かに、督促の世界は特殊でキツい。けど、ここまでキツくなくても、仕事を始めれば大なり小なりキツい事は多い。それをいかに心折れないように仕事として勤めていくか。著者は、その周りの人の助言を得ながら自分のスキルを磨いてプロになっていったんだなあ~本当にスゴい。
    本的には、そんな督促道邁進みたいに書いてなくて、軽く仕事場や職場(のヒト)ツッコミ入れてる感じなのでサクサク楽しく読めます。間にあるちょっとしたコツもなるほどと役に立ちそう。
    私は、人にお金を返してもらいたい時。道などで暴言吐かれる(た)時(著者はこれを心の通り魔と言っている。上手い!)が参考になりました。

  • 仕事とか、いくつになってもちょっといやなことがあるとすぐ、辞めたいと思ってしまうし、辞めてもいいだろう、と思いがちだけど、どんな仕事でも、学ぶことがある、と自分で意識することができているうち(つまり病気になってはダメだけど)は、絶対に自分のためになっていて、まわりのだれかしらのためになっている、ということなんだろうな。お客様を相手にする職業の人のみならず、社会で仕事というものに携わっている人、読んでみるといろいろ、思うところが出てくる作品かもしれません。人とかかわらずに社会で、生きていくのは難しいことだから。

  • お客様から毎日罵詈雑言を浴びせられる、ストレスフルな職場で
    人見知りで気弱な筆者が、年間2000億円の債権を回収するまで。

    自分だったらすぐに心折れて辞めてると思う。
    自分で考え、セミナーに通い、先輩から技を盗み、
    自分なりのやり方を見つけ、「この仕事が好き」と言える筆者を尊敬。

    コールセンター以外でも、プライベートでも使えるテクニックがいっぱいなので、参考にしようと思う。

  • 督促と審査、表裏の関係だが、会社の女性スタッフに読んで欲しいな、と思った。

    きっと参考になるフレーズが多いのではないかな。

    肉体労働、頭脳労働に続く感情労働とはうまい表現だ。

    自分の感情を抑制することで対価を得る…心の披露が課題ではあるが。とてつもなく大きい課題。

  • 久々のヒットでした。最近仕事で落ち込んでたのでタイムリーでこの本に救われた感はかなり大きい。
    感情労働とゆうくくりで働いてる身としては共感出来る部分は多い。
    仕事においてまず客観的に自分の立場を見てみてちょっと工夫するだけで気持ちが楽になるテクが多い。
    まぁ精神的に落ち着いてる時はそうゆうことも考えられるんだと思うんだけど。
    とにかく仕事で悩んでる人は必見の一冊。

  • 金銭の督促ではありませんが、レンタル業務をしている私にとっても、日々の交渉事は頭を悩ませる時が多々あります。そんな中で(著作が出版される前に)偶然ブログを発見し、拝見していました。

    督促や、お願い事(特に相手がNOと感じている事に対して)は、コミュニケーション力が試されると、常々感じています。そんな中で軽い語り口で書かれている本書には、小さなヒントが散りばめられていました。
    「ゆっくり話す」「期日(約束事)は、相手に言わせる」は、私も使っている事ですが、改めて大切さを感じました。

    一番感銘を受けたのは、最後の部分。「沢山突き刺さった言葉の刃を引き抜くと、自分自身や周りを守る剣と盾になった」
    傷つけられても、それをバネにする強さ。バネに出来るから、傷つけた相手を許せる優しさ。きっと、ひたむきに前を向いて仕事をすることで得られる大きな財産の1つは、こんな所にも隠れているのかもしれない。

  • N本さんは、カード会社に就職し
    督促のコールセンターに配属されます。
    そこは、キャッシングの回収を行っている部署でした。

    過酷な労働環境を面白く書かれていて、
    「督促」というお仕事をよく知る事ができました。

  • 読書期間:2月1日,4日(通勤中)

    二日間で読了。非常に読みやすい本であった。もともと、著者が書いていたインターネット上の下記のブログの内容に目を付けた出版社が売り出したもののようだ。
    「督促(トクソク)OLの回収4コマブログ」 http://ameblo.jp/tokusokuol/

    著者が、新卒で名の通った信販会社に入社し、コールセンターに配属されたところから話は始まる。コールセンターの仕事は、支払延滞顧客への督促を行うものだが、朝から晩まで怒鳴られ、脅され、謝る毎日が始まる。ストレスが蓄積して心を病んで次々と辞めていく同僚を見ながら、著者は自分の身を守るため、先輩の技を盗んだり、本を読んで勉強したりしながら、自分なりのやり方を見出していくのだ。一例として、相手が電話に出るなりいきなり「朝早い時間にお電話をして申し訳ございません!」と謝ってしまうという。これがものすごく効果的だったという。人間、先に謝られると警戒心を解いてしまい、怒鳴りづらくなるらしい。

    ほかにも、1回怒鳴られると、1ポイントとしてカウントし、10ポイント貯まると。お菓子やジュースを買って小さなご褒美を自分に与えるという技も面白い。ポイントが貯まってグラフが伸びていくのが楽しみになり、一回も怒鳴られない日が続くとガッカリしてしまうという。怒鳴られるのが楽しみになるのでは、ストレスの貯まりようがない。

    彼女は、現在300人のオペレータを支持して年間2000億円の債権を回収しているという。会社にとっては欠かせない存在になっているのだろう。このような誰もやりたがらない仕事であっても、いや、このような仕事だからこそ、極めれば、誰も追いつけない高みに達することができ、そこに自分だけの価値を付加していくことができるのだと感じた。

  • 図書館の返却棚にて発見。想像以上におもしろかった。

    主人公の丁寧で真摯な姿勢に胸がうたれます。文章で表現されているよりずっと、実際は大変なことも多かったのではないだろうか。

    話の中で作者の思考の過程も追えますが、作者さんは、広い心で、誠実で、やさしくて… 頭が下がります。「督促」に敵討ちすることを決意したり、自分の受けた言葉の刃を、抜いては自分の武器にしたり、、こういう強さ、とてもかっこいいと思う。

    補色動物から身を守るため、危機を感じると、人も動物も、固まる/「先にごめんなさい作戦」で導入時にワンクッション/最後の印象が一番大事/自尊心を一旦埋葬すれば、傷つきにくくなるはず/ひと謝り○○円!と思えば自分の心への負担も軽くなる/悪口をコレクションして楽しみにしてしまう/自信は、ゆっくりした動作から見えてくる/督促は、お客の信用、そして命を守ることにつながる/いわれた悪口をもとに、自分がなにかを主張するときにも相手のことを考えて発言する

全266件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

榎本まみ(督促OL・N本)
新卒で信販会社に入社し支払延滞顧客への督促を行うコールセンターに配属される。
多重債務者や支払困難顧客から怒鳴られながらお金を回収する日々の中、心を病んで次々に辞めていく同僚を見て一念発起、クレームや罵詈雑言をプラスに変えてオペレータの心を守る独自メソッドを開発する。
クレジットカードの回収部門では300人のオペレーターを指示し、年間2000億円の債権を回収するという実績を上げる。
督促やお金に関する4コマを描いたブログ「督促OLの回収4コマブログ」はアメーバブログの4コマランキング1位を獲得。公式トップブロガーとなる。また、気弱なOLが海千山千の債権者から言い負けず回収できるようになるまでを鮮明に描いた「督促OL修行日記」(文藝春秋)は、発売直後から業界内外で大きな話題を呼び、10万部を突破。コールセンターの存在を一般読者に伝えるベストセラーとなった。
現在もコールセンターで働きながら「オペレータの地位向上」を目指し、講演・執筆活動など幅広く活躍している。
著者ブログ:「督促(トクソク)OLの回収4コマブログ」

「2017年 『督促OLコールセンターお仕事ガイド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

督促OL 修行日記のその他の作品

榎本まみの作品

督促OL 修行日記を本棚に登録しているひと

ツイートする