督促OL 修行日記

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 1683
感想 : 281
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  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163756509

作品紹介・あらすじ

1時間60本ノルマの入金要請の電話をかければ、お客さまからの罵声、怒声、脅しのオンパレード…。人見知りで話しベタで気弱なOLが、年間2000億円の債権を回収するまで。超ストレスフルな仕事の乗り越え方。

感想・レビュー・書評

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  • 図書館本。職場のかたに勧められて。

    サラッと読めて本当に面白かった。
    対応の基本。悪口ノートもいい。
    いい意味で、悪口のボキャブラリー増やすと、気持ちを伝えられる。

    ごめんなさい、ありがと、ゆっくりと。

    著者の弟さんだけでなく、たくさんの人のためになる一冊。

  • 人見知りで気弱だった筆者(N本さん)が新卒で配属された部署は、クレジットカードの支払いが滞っている人に支払いを督促するコールセンター。日々お客様に罵倒され、脱落していく同期たち。メンタルを病みながらも奮闘し、年間2000億を回収するまでに成長するまでの修行日誌。
    いやぁ、すごい。なんて壮絶なんだ…!
    私もコールセンターで働いているので、とても勉強になりました。私は事務方なので発信はしないのですが、かかってきた電話は受けるので、いきなり怒鳴る人への対処法、メンタルの持って行き方等々、めちゃくちゃ参考になった。怒鳴られて思考停止したら足を踏んづけるというのはすぐにでも取り入れたい。
    周りのアポインターさん達にもこの本をおすすめしたいと思いました。

  • 自分もコールセンターに勤めているもので、興味津々で読んだ。
    が、想像以上の督促の壮絶さに、ただただ絶句…。
    体も心も病んでボロボロになりながらも、よくもまぁ続けてきたものだと感心する。
    離職率が高いということでもよく知られている、コールセンターの仕事。打たれ強くなければ、やっていけない。
    私自身この仕事に就いた時は著者同様、「自分はこの仕事に向いていない」「いつ辞めてやろうか」の堂々巡りであった。…それが、オペレーター歴早2年。何だかんだ言いつつも続けているのは何でだろう。意地?もあるけど、電話を通じて相手とコミュニケーションをはかることが、すごくやりがいがあることだと感じているからだろうな。そりゃクレームを受けることもあるけど、相手の負の感情に対しても、客観的に受け止められるようになったかも。
    とはいえ学ぶことはまだまだたくさん。そういう意味でも本書はものすごく勉強になった。怒りの感情への対処、謝罪の仕方のコツ、などなど。
    「ふんふん、それからどうなる?」と思わせてくれる読みやすい語り口で、ひとりの女性の成長物語としてもとても勇気づけられた。コールセンターを描いた本ってなかなか出会えないもので。その世界をたくさんの人に知らしめるべく出たこの本には本当に感謝だな。
    コールセンターは確かにハードだけど、人と関わることについてものすごく学ぶことの多い、貴重な仕事。「声」美人を目指し、今日も私はヘッドセットを装着し、戦場に向かいます!

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「怒りの感情への対処、謝罪の仕方のコツ、などなど。」
      電話だと、真意が掴み難い時があって、何が問題なのか見えて来ない。そんな時は落ち着けと思...
      「怒りの感情への対処、謝罪の仕方のコツ、などなど。」
      電話だと、真意が掴み難い時があって、何が問題なのか見えて来ない。そんな時は落ち着けと思うのですが、つい(社内の人間なので)「順序立てて話せ!」「結論だけ言え」「箇条書きにしてFAXしといて」と酷いコトを言ってます。お客様だと辛抱強くお相手しなきゃなたないから、ストレスが半端無いだろうぁ、、、ホントお疲れ様です。
      2013/02/06
    • メイプルマフィンさん
      クレームにも色々あるもんで、怒りの理由が何なのかを見極めないと炎上しかねないので難しいです。理不尽な目に遭っても、この仕事で大事なのは「引き...
      クレームにも色々あるもんで、怒りの理由が何なのかを見極めないと炎上しかねないので難しいです。理不尽な目に遭っても、この仕事で大事なのは「引きずらない」ことですね。
      2013/02/06
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「「引きずらない」ことですね。」
      言われて凹んでも、忘れちゃうのが一番。忘れられない人には向かないのでしょうね、、、
      「「引きずらない」ことですね。」
      言われて凹んでも、忘れちゃうのが一番。忘れられない人には向かないのでしょうね、、、
      2013/03/19
  • 2012年に発売された本。かなり厳しいお仕事だが、当時よりも前には、もっと壮絶だったらしい。

    新卒で信販会社に入社して、キャッシングの支払延滞顧客への督促を行うコールセンターに配属された著者。しばらくは回収率も電話の回数も低く、成績が振るわず。毎月誰かが辞めていく職場、多くは心が折れたり壊れたり、それでも立ち向かう方法を研究しよう、と頑張ることが素晴らしい。そして、仕事のスキルだけでなく、コミュニケーションのコツなどをプライベートにも活かし、成長していく。

    これでもマイルドに、時にユーモアを交えて進むので、読みやすい。悪口や罵詈雑言をノートに記録して、溜まったらご褒美とか、客観的に眺めることで深刻さを和らげるのは高等テクニックでは。中には、罵られることが好きな性格の方も居るらしいが。

  • 書名の通り督促OLのお話。
    感動しました。これは、1人の新卒の子がいかに仕事人=プロになっていくかのお話だなぁと。
    確かに、督促の世界は特殊でキツい。けど、ここまでキツくなくても、仕事を始めれば大なり小なりキツい事は多い。それをいかに心折れないように仕事として勤めていくか。著者は、その周りの人の助言を得ながら自分のスキルを磨いてプロになっていったんだなあ~本当にスゴい。
    本的には、そんな督促道邁進みたいに書いてなくて、軽く仕事場や職場(のヒト)ツッコミ入れてる感じなのでサクサク楽しく読めます。間にあるちょっとしたコツもなるほどと役に立ちそう。
    私は、人にお金を返してもらいたい時。道などで暴言吐かれる(た)時(著者はこれを心の通り魔と言っている。上手い!)が参考になりました。

  • 大変なお仕事、、
    でも楽しく読めた。
    こういう、自分の経験を周りの人の幸せのために使いたいっていう方が世界でたくさんになればいい。

    あとがきにちょっとウルっときてしまった。

  • 仕事とか、いくつになってもちょっといやなことがあるとすぐ、辞めたいと思ってしまうし、辞めてもいいだろう、と思いがちだけど、どんな仕事でも、学ぶことがある、と自分で意識することができているうち(つまり病気になってはダメだけど)は、絶対に自分のためになっていて、まわりのだれかしらのためになっている、ということなんだろうな。お客様を相手にする職業の人のみならず、社会で仕事というものに携わっている人、読んでみるといろいろ、思うところが出てくる作品かもしれません。人とかかわらずに社会で、生きていくのは難しいことだから。

  • お客様から毎日罵詈雑言を浴びせられる、ストレスフルな職場で
    人見知りで気弱な筆者が、年間2000億円の債権を回収するまで。

    自分だったらすぐに心折れて辞めてると思う。
    自分で考え、セミナーに通い、先輩から技を盗み、
    自分なりのやり方を見つけ、「この仕事が好き」と言える筆者を尊敬。

    コールセンター以外でも、プライベートでも使えるテクニックがいっぱいなので、参考にしようと思う。

  • 督促と審査、表裏の関係だが、会社の女性スタッフに読んで欲しいな、と思った。

    きっと参考になるフレーズが多いのではないかな。

    肉体労働、頭脳労働に続く感情労働とはうまい表現だ。

    自分の感情を抑制することで対価を得る…心の披露が課題ではあるが。とてつもなく大きい課題。

  • 久々のヒットでした。最近仕事で落ち込んでたのでタイムリーでこの本に救われた感はかなり大きい。
    感情労働とゆうくくりで働いてる身としては共感出来る部分は多い。
    仕事においてまず客観的に自分の立場を見てみてちょっと工夫するだけで気持ちが楽になるテクが多い。
    まぁ精神的に落ち着いてる時はそうゆうことも考えられるんだと思うんだけど。
    とにかく仕事で悩んでる人は必見の一冊。

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著者プロフィール

新卒で信販会社に入社し、配属された支払延滞顧客への督促を行う
コールセンターの日常を4コマで描いたブログ「督促OLの回収
4コマブログ」がアメーバブログの4コマランキング1位を獲得。
2012年文藝春秋より『督促OL修行日記』にてデビュー、シリーズ
累計17万部を突破。その後もコールセンターで働きながら執筆活動
を行っており、弁護士の大貫憲介氏と共にモラハラ夫たちの実態を
描いた4コマ漫画「モラ夫バスター」をSNS上で発信、多くの共感
を呼び話題になる。その他、WEBニュースや雑誌などでコラムや
漫画の連載も行っている。

「2021年 『モラニゲ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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