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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784163758305
作品紹介・あらすじ
「旅の話を読むのが好きだった」著者の本棚に、いつのころからか旅行記のたぐいが、目につくようになったといいます。「私にとって旅の本の中には、いつも謎めいた魅力と問いかけがあった」それが具体的にどのようなものだったのか書くことによってはっきりとさせたい――それがこの本を書く動機になりました。
宮本常一「忘れられた日本人」は民俗学の著作というより、旅をした結果できた「旅の本」である。定住することでなく移動することが人間本来の姿だ、と信じたブルース・チャトウィン「どうして僕はこんなところに」。何もない街を探して秩父の宿屋で地元の酒を延々飲み続ける吉田健一。旅に出てはそれを語る文章を書かずにいられなかった古今東西18人の旅びとたち。単行本化によせて、大岡昇平の項を書き下ろしました。
著者は冒険家・植村直己や写真家で名文章家だった星野道夫と深い親交をもった元編集者。「須賀敦子を読む」で読売文学賞を受賞し、渓流釣りの名著「イワナの夏」の著作もある、自身が「旅する人」でもあります。上質な文章で訥々と描かれる「旅」をめぐる上質なエッセイをお楽しみください。
感想・レビュー・書評
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18人の「旅をする人」を、その人の著作を中心に紹介するエッセイ。紹介されているのは、例えば宮本常一、内田百閒、開高健、金子光晴、ヘミングウェイ、イザベラ・バード、大岡昇平等、多彩。それぞれ、1冊、せいぜい数冊の著作の紹介なので、ブックガイド・書評としても読める。実際にいくつか読んでみたい本を見つけた。
私自身も旅行が好きだし、また、旅行記・紀行文の類も好きでよく読む。本書の中で紹介されている人で、よく読んだのは開高健のものだ。本書の中で、開高健のものとしては、「私の釣魚大全」「フィッシュ・オン」「オーパ!」が紹介されている。ブグログの検索機能で調べたら、私は3冊いずれも2009年に読んでおり、特に「オーパ!」は、それまでに読み傑作と思っていた旅行記「深夜特急」「何でも見てやろう」、更には本書でも紹介されている金子光晴の一連の放浪記と並ぶ傑作、と褒めていた。
開高健は29歳のときに、日本文学代表団の一員として中国に渡り、それが口火となって、「何か熱病にとり憑かれたみたいに、チャンスがあれば外国へ出るように」なったと自分で書いている。そして、それは、本書の筆者である湯川豊によれば、ひとつは純粋に旅行記の形で表現され、ひとつは、「輝ける闇」「夏の闇」「珠玉」といった小説に活かされることとなった。
これも、湯川豊の書いていることであるが、「私の釣魚大全」の中で、北海道の根釧原野にイトウ釣りに出かけ成功した開高健が、その日のことを、「完璧な、どこにも傷のない、稀な日。」と紹介しているそうである。私自身の「完璧な一日」はどのようなものだったかな、と思い返したりしたが、釣りが、あるいは、旅が、そのような一日をもたらしてくれるのであれば、開高健にとって釣り旅行は、より良く生きるために必須のものであったに違いない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
湯川豊というエッセイスト(?)の本を読むのはこれが初めて。もっと著作を追い掛けたくなった。『夜の読書』を読んでみようか……本書で紹介されている作家たちの内、取り分け金子光晴を読みたくさせられる。文章は平たくて深い。小難しいところがない。伸びやかな文章で、こちらを唸らせる。読んで良かったと思った。ただ、もう少しディープな評論を読みたくもさせられたのだけれど、池澤夏樹のような体質を持つ書き手と見受けたので、そういうコアな批評眼を期待するのは酷というものなのかもしれない。金子光晴の『どくろ杯』を早速読んでみたい
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旅をすることが好きです。でも、旅について書かれた本を読むことの方が実は好きかもしれない。さらにいうと、旅について書かれた本について書かれた本が…うん、一番好きかもしれないね。
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チャトウィン、宮本常一、柳田国男、開高健、田部重治…読んでみたい本が増えました。
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論文が落ち着いたら、たっくさん本を読みたい。
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宮本常一、内田百けんの本が読みたくなりました。
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