パナソニック・ショック

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163759609

感想・レビュー・書評

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  • 二年連続の巨額赤字を出したPanasonicの現状を長年のPanasonicウオッチャーである著者が、創業の歴史から解き明かしていく。
    可愛さ余って憎さ百倍というか、途中から非難と批判が止まらなくなり「お前に言われたかないよ」とツッコミたくもなるが、大筋の論旨と大坪時代のPanasonicが何をしたかったかわからなかったというのはほぼ同意。はたから見てても間違った方向に全力疾走していたもんな。

  • 地元の図書館で読む。特に、目新しい部分はありません。

  • 松下電器とNationalの繁栄から、現在のパナソニックの凋落まで
    松下幸之助を中心に語られる序盤は多くの大企業の中での特別性を教えてくれる
    そして、一族経営とそれに反する者たちとの抗争が、パナソニックを狂わせていくように感じる。なぜパナソニックはこんなになってしまったか?
    読み終わればその理由の多くが理解できるのではなかろうか。

  • 肯定的な松下幸之助を本という媒体で見てきたが、初めて良し悪しをしっかり書いた本だなと感じた。

  •  戦後日本を代表するような企業であるパナソニックが巨額の赤字に沈む姿には驚いたが、本書はその理由を、「創業家との確執」や「企業理念」に焦点をあてている。
     しかし、ソニーやシャープも同じように苦しんでいることを思うと、確かにパナソニックにおいては、それらも理由の一つとしてはあるのかもしれないが、むしろ日本の製造業が置かれている諸条件がグローバル経済のもとで変化し、それに適応しきれていない企業が脱落しつつあることによるのではないのだろうかと思った。
     ホンダの本田宗一郎と共に、戦後日本の「カリスマ経営者」として君臨した「松下幸之助」は多くの語録と理念を残したが、それも時代の産物であり、ましてや、それを「パナソニックの凋落」の理由とするのは、ちょっとピンボケなのではないだろうか。
     すでに製造業は、一国で製品が完結する段階ではなく、アジア全域に工場が最適を求めて広がっている。
     かつてアメリカにおいてテレビ事業がアメリカ企業から日本企業に駆逐されたように、グローバル経済の現在では、事業をアジア全域に最適配置できないビジネスモデルでは、もう戦えない段階に家電事業全体がなっているのではないだろうか。
     本書の、「パナソニックショック」の原因を「創業家」や「人事」、「企業理念」に求める内容に説得力は感じない。
     本書は残念な本であると思う。

  • 外から見るとこんな感じなのか~と思う本。

    パナソニックの歴史をダイジェストで振り返る前半は悪くない。

    後半はやや著者の主観が強いように思うが、歴史の教科書で現代史が薄くなるのと同じようなもので、その結果はまだ誰にも分からないからでしょう。

    しかし、因果とは分からないもので、その分根は深いかもしれない。。。

  • パナソニックって

  • 松下電器=パナソニックの創業から現在までが、わかりやすくまとまった一冊。浮沈は世の習い。パナソニックは今、進化する時期を迎えているのでは。危機を好機に。復活に期待します。

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著者プロフィール

立石 泰則(たていし・やすのり)
ノンフィクション作家・ジャーナリスト。1950年福岡県生北九州市まれ。中央大学大学院法学研究科修士課程修了。「週刊文春」記者等を経て、1988年に独立。92年に『覇者の誤算――日米コンピュータ戦争の40年』(日本経済新聞社)で第15回講談社ノンフィクション賞を受賞。2000年に『魔術師――三原脩と西鉄ライオンズ』(文藝春秋)で99年度ミズノスポーツライター賞最優秀賞を受賞。そのほかの著書に『マーケティングのSONY――市場を創り出すDNA』(岩波書店)、『戦争体験と経営者』(岩波新書)、『さよなら! 僕らのソニー』『松下幸之助の憂鬱』(いずれも文春新書)、『「がんばらない」経営――不況下でも増収増益を続けるケーズデンキの秘密』『働くこと、生きること』(草思社)など多数。

「2021年 『増補新版 フェリカの真実』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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