産みたいのに産めない 卵子老化の衝撃

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (259ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163763606

作品紹介・あらすじ

「このままでは日本は生き延びられない」世界の中でも不妊治療件数が多く、成功率の低い日本。それは卵子老化が見過ごされてきたから? 大反響のNHKスペシャル単行本化。

感想・レビュー・書評

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  • 類書を何冊か読んだので、もう目新しい情報はないと思っていた。

    が、本書には「男性不妊」について詳しく書かれており、勉強になった。

    視聴者の等身大の目線から出発する。さすがはNHKであった。

    テレビを見ない人なので、番組を見ることはできなのだけれど。

    これは読んでおいたほうがいいと思った。

  • 数年前、ある芸能人が「35才過ぎると羊水が腐る」的な発言をして物議を醸したが、ある意味正しいことを言っていた。言葉を変えて「卵子が老化する」と言えば良かったかもしれない。

    今の40代でも35過ぎると妊娠しにくくなることを知らない女性がいるのは驚きだった

    昔は結婚すると、子供は?と聞かれ嫌な思いもしたが、今はタブーとされ、割と言わなくなったのではないか。それが逆に妊娠を遅めても問題はないと思わせてしまったのか。 嫌がられても「子どもが欲しいなら早い方がいいよ」と言ってあげるのも必要か。

    子育て支援も、不妊治療の支援も必要だが、それ以前に早めに妊娠をしやすくする社会の制度が必要なのではないか。

    不妊治療の費用が膨大にかかることを考えると若いうちに子供を作っておく方が経済的にも精神的にも負担がないのだから。

    もし自分が今30過ぎていて結婚する予定もないのだったら6パーセントとはいえ、卵子を冷凍保存しておきたいと思うかもしれない。

  • 2013年の本、とても他人事と思えない。
    卵子の老化が問題となり始める35歳、30代で卵子が老化し、妊娠自体が難しくなる
    不妊の原因の約半分が卵子の老化
    日本は世界一の不妊治療大国;体外受精件数、クリニック数ともに世界一50歳未満の初婚夫婦で不妊治療や検査を行ったのは6組に1組、成功率は世界最低レベル;40歳以上の割合が他の国の2倍、若い女性から卵子提供がみとめられていないから
    不妊治療;生と向き合える素晴らしい医療。ゴールのないマラソン可能性がゼロでないから諦められない。病気や体質などで妊娠が難しい人たちのための医療であるはず、なんの病気もないのに卵子の老化が原因で何度も治療を繰り返さないといけない姿に接するのは医師としても想定外で苦しい
    不妊予防検診、不妊ドックがある;保険効かず数万円する


    治療の結果が良くなかった時;はっきり伝えてそっ特に謝る、悪い情報も適当に誤魔化したりしない。事実を伝えることが力になる。信頼関係が結ばれているからこそできる;誰もいない部屋、看護師がただ耳を傾けてうなづき続ける

    男性不妊と知らなくて、突きつけられるのが怖くて何人も経ってから後悔するのは嫌だからと病院に行ったら閉塞性なだけだったけど今度は卵子の老化が問題になっていた
    男性不妊治療の専門医がいてる、顕微鏡か精巣内精子採取術

    日本;病気を治すのではなく妊娠するための補助だから保険でない
    厚生労働省の母子保険科;不妊については不妊専門相談センター、特定治療支援事業(助成金)
    男性不妊は疾病とされ、別の課が担当

    卵子凍結;受精卵の凍結に比べて出産に至る確率が大幅に低い。一年凍結した卵子で体外受精しても出産に至ったのは144中9個、6%

    フランス;全額保険適応だけど年齢制限がある;42歳をすぎると厳しい、女性の体の自然の変化であり健康の問題ではない、病気の治療として保険の適応としているから。染色体異常が起きる確率が上がり、母体にとって危険な妊娠も増える、法律の枠組みがあったほうが物事受け入れやすいかも、生物医学庁がある;臓器移植の管理も、生命に関する最先端の医療;厚生労働省の専門性を高めたような

  • 私自身30過ぎてからの結婚で、最初の子を産んだのが33才。もう少し遅かったら授からなかったかも知れないと思うとゾッとする。知った上での選択ならいい、知らないでする後悔はしたくない。色々な機会に卵子老化を伝えてほしい。早速自分の中一の男の子には○○の大きさを確認させた。
    学校では避妊については話すが、こういう話もすべきと思った。

  • もともと子供はいらないかな、と思っていたのに
    27、8歳頃から急に子供が可愛くて仕方なくなって
    自分の子供が欲しいなと思った。
    しかし30過ぎくらいからその焦りにもにた気持ちは消え始め、
    34歳で結婚した時は体でなく頭で子供を作ることの必要性を考えた。
    結果子供は出来なかったけど、
    やっぱり今から思えば体は分かっていたんだな、と。
    卵子の老化について知らなかったけど
    知っていればもう少し違う選択肢もあったかなと思う。
    せめて啓蒙活動からでも今からはじめて、
    ゆくゆくは自分たちの選択肢として出産年齢を決められるといいなと思う。

  • 【「このままでは日本は生き延びられない」】世界の中でも不妊治療件数が多く、成功率の低い日本。それは卵子老化が見過ごされてきたから? 大反響のNHKスペシャル単行本化。

  • NHKスペシャルで放送された番組を書籍化したもの。
    この番組があってから女性誌でも卵子の老化について取り上げられたようになった気がするなぁ。
    これからは不妊を性教育にもきちんと取り組んでいかなくてはいけない時代だなと、進んだ海外の状況を知って思うばかり。

  • もっと色々な声がもう少し掲載されていると良かったかな。若い人への啓蒙がホントに必要だと思います。

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