桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 156
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  • Amazon.co.jp ・本 (365ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163804606

感想・レビュー・書評

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  • 苦手だった著者だが、これなら読める。千葉にある四流大学たらちねの准教授クワコーの学校生活。教授室は文芸部の部室と化し、彼女たちと大学で起こる謎について推理を行う。 推理してるのは、ほとんどジンジンなんだけど。
    クワコーのダメっぷりが良い。底辺でもなんとか生きている。

  • 東大阪市の関西圏随一の低偏差値を誇る通称、レータンから千葉のたらちね国際大学へ赴任した桑潟幸一准教授。
    廃校寸前のレータンからなんとか転職したものの。

    ダメだった。三篇あるんだけど、なんとか一篇を読み切ったって感じ。
    だらだらとクワコーのこれまでと情けない日常が語られて、なかなか事件は起きないし。
    そして、やたらと太字で強調される文字がノウハウ本みたいでやっかい。
    これが事件のヒントなのかも?と思って読んでたけど、マーカー引きすぎてどこが重要かわからなくなった教科書みたい。
    文字で強調するんじゃなくて、文章で勝負してほしい。

    会話はイマドキでとにかく軽いテンポ。若者のLINEグループに紛れ込んでしまったよう。
    会話でさりげなく状況説明されてるのは読みやすかった。けど、ついていけず、他に読みたい本もあるし、断念。

  • 『シューマンの指』で知った奥泉さん。こんなライトなユーモアミステリーも書かれるんだと。そして桑幸の生活は全くスタイリッシュではない(笑)第一話は、非常に読みにくくて、微妙…と思ったけど、読み進めていくうちに慣れた。これはこれでいいんじゃないかな。途中途中太字になるのは何で?無意識に目がいってしまうので非常に 読みにくい。しかもあんま意味あるように思えない太字だからこそ余計に。2012/095

  • もはや「先生」として扱われていない下流准教授クワコー。
    饒舌極まる自己弁護と、変わり者女子大生の会話の連続パンチ。読みながら「ふふっ」と笑いが漏れると、息子らがすかさず不審の視線を投げてくるのがわかる・・。

    『モーダルな事象』の続編というよりも、クワコーという小物キャラをつかったドタバタミステリー。『モーダル』よりもずっとノリは軽くて100倍気楽に読めます。

    あ、舞台は千葉県の架空の市。市原市近くということになっているので・・県民としてはなんとなく風景が浮かびやすくなっており。

  • 奥泉光さんのファンなので、発売と同時に購入しました!
    表紙もかわいいし、ドラマ化もされてます。
    奥泉さんご自身も芥川賞選考委員?になられたようで、絶好調ですね。
    ファンとしてはとても嬉しいです。

    桑潟幸一こと、クワコーのありえないような笑える日常が、奥泉氏独特の格調高い文体で語られていて、とても面白かったです。
    私は好きです、こういう本。

  • 四流大学でどうにか棲息しているクワコー先生の、下流の生活ぶりが自虐的に描かれていて面白い。

    そして顧問となった文学部のキテレツな部員、特にホームレス女子大生たるジンジンの推理に助けられ、身の回りの珍事件が見事に?解決していくというミステリー仕立ての部分も、ユーモアミステリーとしてなかなか面白い。

    高い点数はつけなかったけれど、続編が出たら、またクワコーの生活ぶりが見たくて、読むかも。

  • ★1だけど、評価したくないっていう感覚のほうが大きい。
    太字ゴシックで単語や文節を強調する文章がなじめず。
    例えるならどぎついお笑いについていけないようなもの。若くはないからねぇ…

    ジンジンの謎解き部分を読んで初めてミステリだったと気付く。

    感想:変にプライド高いより、クワコー並みにおらあ負け犬だべくらいに思ってる方が本人も周りもやりやすい場合もあんのよね。

  • 入り込むまで少し時間がかかったけど、それぞれのトリック自体は面白かったので後半はスラスラ読めた。

  • ゆるりと読めるミステリー。書体表現が面白く、電子版より紙本がおすすめ。

  • ★実写化前提?★キャラ小説で、いわいるコージーミステリーにあたるのだろう。主人公の男性教員は不甲斐なく、まわりを固める女子大生が多士済々で、なおかつ切れ者はホームレスというキャラの立ちっぷり。ぜひ読まねばならず人に薦めずにはいられないというわけではないけれど、すっと読むにはとてもいい。
     ドラマにしやすいだろうなと思ったら、やはりとっくになっていた。しかし主人公が佐藤隆太というのは完全に間違っている。だから話題にならなかったのか。

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著者プロフィール

作家、近畿大学教授

「2011年 『私と世界、世界の私』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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