隣室のモーツアルト

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 117
感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (275ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163804903

作品紹介・あらすじ

食道がんで入院した五十一歳の多花子。ある日隣室に、十五年前に別れた男が入院してきて-。恋愛と歳月の不思議と残酷を描いた傑作短篇五篇を収録。

感想・レビュー・書評

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  • 小池真理子さん風だけど、小池真理子さんには到達してない感。

  •  タイトルから青年のような美しいイメージがあって手に取った。
     40~50代の独身女性の物語が、5編織り込まれていた。
     この年代の女性が主人公の話は初めて読んだ。自分がこの年代になってどんな人間になっているのか想像にもつかなかったが、肉体的に年を取りあまり変わらないと暗に自称している自分に気が付いた。
     また彼女たちが年をへて身に着けていった”したたかさ”が心に残った。年齢とともに身についた醜態にきずきつつも、姪やかつての男、同居人を自分と照らしあわし自己を修正していく・・・その心の変化が、年を取ることをより具体的に印象付けた。
     自分がこの年代になって、どんな感想を持つのか、また、先の感想をどう思うのか、とても興味がわいた。
     主人公と同じ年代になった時に、また読み返したい本だ。

  • 独身女の40代、50代、はたまた老後はこんなものなのかと、読んでて悲しくなりました。

  • 綺麗なタイトルに惹かれて図書館で借りました。
    だけど、中は短編集のような感じ。

  • 短編が五つ。共通するのは、主人公が独身で年齢が40すぎから50代の自立した女性っていうところ。恋愛だったり、勝ち組負け組意識だったり、自身の病気だったり、老いて行く未来についてだったり。独身じゃない自分にも考えさせられること、ああ、わかるなってこと、ありました。そういう背景ばかりだから、楽しく爽快な話って訳にはいかない。その中では「わたしの叔母さん」が一番ホッとできたかも。未来が開けていくようで。姪と叔母の関係で、今のわたしにあんな振る舞いはきっとできないだろう。ただ味方でありつづけるって親子にも大切なことと思う。

  • 表題含む短編5作品。

    どの作品も50歳前後の女性が主人公です。
    どれも人生の終盤に入っての焦りやあきらめや、少しばかりの余裕もあって、おもしろい話でした。

  • 表題作は入院している隣の病室にかつてつきあいがあった男が入院してくる話。
    その彼がいつもモーツアルトを大音量でかけるのだ。
    わがままでえらそうに妻に接する態度にあきれながらも、かるくいなして掌に載せている彼の妻に安堵する。
    独身女性の恋愛話。

  • 図書館本

  • 同年代の女性が主人公の短編集なので、身につまされました。もう少し明るい材料があってもいんじゃないの?

  • 短編集です。

    熟年独身女性のお話。

    ちょっと暗かったな~。

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