真夏の方程式

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163805801

作品紹介・あらすじ

夏休みを伯母一家が経営する旅館で過ごすことになった少年・恭平。仕事で訪れた湯川も、その宿に滞在することを決めた。翌朝、もう一人の宿泊客が変死体で見つかった。その男は定年退職した元警視庁の刑事だという。彼はなぜ、この美しい海を誇る町にやって来たのか…。これは事故か、殺人か。湯川が気づいてしまった真相とは-。

感想・レビュー・書評

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  • 中盤までややもたついた印象でしたが、以降はなるほどこんな風に繋がるのかと感心しながら、読みました。
    湯川なりの友人(子供)に対する配慮は暖かい感じがして良かった。
    最後の結末が救いはあるもののモヤモヤするので星4つです!

  • テレビ、映画のイメージがあるので、想像しながらスラスラと読めました。
    ストーリー性はまずまずでしたが、以前の「容疑者Xの献身」が良くできすぎていたので、それほどの感動はありませんでした。
    それにしても湯川博士(映画・ドラマでは福山雅治が演じている)がかっこいい。
    あのくどさがとてもいい。。
    あんな風になりたいなぁ と思いながら読みました。

  • 子供の質問は
    ちょっと哲学的だな、と思う。

    それは
    心の深部で眠る、
    (人ってどうして生まれてきたの?
     生きてゆくってどういうこと?)
    すべてはこの謎を解く手掛かり、
    で、ある様な気さえするのだが。

    >どうして勉強しなくちゃいけないの?

    >どうして人にバカって言っちゃいけないの?

    >どうして野菜を食べなきゃいけないの?

    ちっちゃなニーチェが次々ぶつけてくる質問に、
    私は模範的な答えしか出してやらなかったなぁ~

    本当に聞きたい答えはそうじゃなかった。

    本当に聞きたかった答え、って…。

    湯川教授は、
    確か、子供が苦手だと思っていたが、
    今作品での
    少年との関わり方は理想的だった。
    湯川に深い信頼を寄せている少年が、
    彼と交わした会話は、まるで禅問答の様に面白く、
    同じ所を何度も読み返してしまった程だ。

    で、推理のほうは?と言えば
    恨み辛みのホツレが無かったので、ほどくのが難しく、
    容疑者Xの献身的事件だなぁ、と感じた。(切なかったです…)

  • 自分なりに考察しながら読んでました
    分かりつつも分かりたくない展開でしたね
    最近他の文学作品に浮気してたんですけどやっぱり東野圭吾さんは別格ですね、これ程の長編を一日で読み切ってしまいました

  • 面白かったです。
    が、読み終わってみると、回りくどいというか。
    でも捜査とはそういうものなのかもしれませんね。
    謎が徐々に解明されていくのが楽しかったです。

    ひとつ、子供を巻き込んだ意味がよく分かりません。他に方法は無かったのか。
    少年と湯川先生。切ない真実。それを描きたかったのかもしれませんが、犯人がそうしなければならなかった理由付けが乏しくてそこだけが釈然としません。

  • 東野圭吾の作品を最近はよく読む。
    構成が良く、展開が面白いので。

    この作品は、ガリレオシリーズの6番目になるようだ。


    ●2023年6月18日、追記。

    ガリレオシリーズは、次のとおり。

    ・第1作『探偵ガリレオ』
    ・第2作『予知夢』
    ・第3作『容疑者Xの献身』
    ・第4作『ガリレオの苦悩』
    ・第5作『聖女の救済』
    ・第6作『真夏の方程式』
    ・第7作『虚像の道化師 ガリレオ7』
    ・第8作『禁断の魔術 ガリレオ8』
    ・第9作『沈黙のパレード』

  • 前にテレビで放送されてたのは見たけど本は読んでなかったかな?


    読むの止まらなくなるほどおもしろい!おもしろいけど悲しさ虚しさもあり、少し涙腺がゆるみそうになったところも。。。恭平くんが今後どう考え思い、あの時のことを向き合っていくんだろうと考えると胸が痛い(>_<)

  • 夏休みに科学に触れて自然の中で思いっきり学ぶ少年の清々しい青春と、
    海を守ろうとする女性の活動を通した社会問題要素と、
    ガリレオ長編らしい切ない事件の背景が詰まっていて、
    満足感のある小説でした。
    子供嫌いの湯川先生が心を開いた少年が、こんなふうに事件に関わっていたなんて…と衝撃的な結末です。
    少年が成長して事件をどう受け止めて生きていくか、後日談を見てみたい気もします。

  • 面白かった。関係のありそうな事態が沢山出てきたけど、全てが関係しているわけではないという終わり方も良かった。少年が可愛かった。

  • ミステリーとしても面白いけれど、人間ドラマ的な要素も強く、読み応えがあった。
    複雑に絡んだ人間関係が原因で殺人が起きてしまうが、そこに彼を関わらせるという発想がすごい。

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著者プロフィール

1958年、大阪府生まれ。大阪府立大学電気工学科卒業後、生産技術エンジニアとして会社勤めの傍ら、ミステリーを執筆。1985年『放課後』(講談社文庫)で第31回江戸川乱歩賞を受賞、専業作家に。1999年『秘密』(文春文庫)で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者χの献身』(文春文庫)で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞、2012年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(角川書店)で第7回中央公論文芸賞、2013年『夢幻花』(PHP研究所)で第26回柴田錬三郎賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞を受賞。

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