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Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784163807805
感想・レビュー・書評
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「少年と犬」が直木賞受賞ということで、それより先に買って読んでみた。
原発の町で生まれ育った主人公の小さい街での半生を綴った作品。友人の死、死んだ友人との過去の出来事、浮気、妻子との別居。
ダメ男の暗ーい話のうえ、それでもこの街と一緒に暮らして、死んでいくんだという結末。
感傷的で閉塞感がある内容であるが、主人公にあまり共感できず、話にあまり入っていけなかったかな。
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田舎街の閉塞感の中での生活。
ダラダラと生きながら、
友人が事故死、同僚を殴り、不倫、
近くにいそうなダメ男。
この本は発行直後に、
色濃スピード感のある馳ノワールを望んでいたせいか、途中で読むことを放棄。
10年ほど経ち再び手に取ってみたが、今回はスムーズに読了することができました。
満足です。 -
3.11以降だからこそ読むべき馳ノワール
美浜原発で働く主人公の徹。友人の死をきっかけに相変わらずの馳ノワールで人生を転がり落ちていく。自分の姿と死にゆく街を重ね合わせ生きていくことを選んだ徹だが、最後の選択にはこれまでの作品に無い未来を見た。まさに光あれ。
本作は2011年3月までに発表された短編集。3.11前に原発無しでは生きていくことの出来ない人々に着目していた点はさすがと言えよう。部外者である自分が脱原発を求めることは容易だが、そこに住む人にはそれしか道が無いという厳しい現実を突き付けられる。 -
東日本大震災以前に書かれた話。
舞台の敦賀も福島と同じような原発の町。
ここではチェルノブイリ原発事故の影響が大きく描かれているが、その後にあんな事故が起こるとは、だれも予想できなかった?いや、予想通り。って言うか予想以上。
男性作家ならではの描写だな、と思う箇所があちこちにあった。 -
#読了。
敦賀原発で警備員として働く相原徹。彼の10代から30代にかけての目を通し、過疎化が進む中での原発ムラを描く。
様々な意見があろうが、読んでいて切なくなるような作品。女性に対してはあまりにも身勝手な気がしなくもないが、その相手の女性もすがるものを探している。暗さが漂う中でのタイトルなのだろうが、子供には・・・ということなのだろうか。 -
敦賀の街を舞台にだんだん寂れて行く街や、歳をとっていく主人公が妙にリアルで、自分の人生にリンクして行きそうな内容でした。
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いい話にしそうでぶち壊し、ノワールにしそうでぶち壊し。
恋愛小説とも感傷小説とも呼べそうだが、何か違う。
筆力で読ませるし面白いのだが、いかんせん薄い。
馳小説の限界はキャラに感情移入できない点だと思っている。
この作品にしてもしかり。
閉塞感だけが伝わってくるが、内容があまり残らない。 -
ますますもともとの馳星周イメージから離れている。
作者名にマスクをしたら、これが誰の作品なのだかわからないだろう。 ハードボイルドでもないし、ノワールでもない。同窓会を起点にした青春回顧小説(つまり中年小説)という無理矢理のジャンル付けをするしかないだろう。鳴海章の『凍夜』という作品に類する。『凍夜』は帯広に戻ってきてクラス会に出て青春のあれこれをつなぎ合わせる物語だ。それに類するが、どちらかといえば、ぼくは鳴海章の『凍夜』や『風花』ほどには、馳の本書は長く心に残らないだろうなとの読後感がある。
馳星周が、なぜ原発のある街をテーマに書いたのか、あるいはなぜ北海道の泊ではなく、敦賀を舞台にしたのか、作家と題材の繋がりの希薄さを感じざるを得ない。そしてただただ重く、暗く、そこに何らかの処方も施されていないばかりか、なぜそれが書かれなければならないかがわからないし、テーマもモチーフもわからないし、さらに言えば、あまり面白くはない。
人生の達人が人生の重たさを粛々と語り紡ぐ嘆き節のような一冊であり、そこに『光あれ』というタイトルは、最低限の作家の譲歩と言える救いなのかな。どの登場人物も幸福にほど遠いように思われ、その中で恋愛も死も、連作短編という形だからこそ中途半端で語り切れていない居心地の悪さを感じる。
いろいろな制限があったとするならば、また何度でも脱馳ノワールへの果敢なトライを続けてほしいし、そうした新ジャンルでの成功を願う。 -
原発の話が出てくるがこの話の肝ではない。恋愛小説に近い。
恋愛といっても浮気話ばかりなので主人公にはうんざりしてきてしまいました。
主人公はきっとあの先も同じことを続けていき娘が泣いている姿しか思い浮かばない。というのがこの本を読んだ感想。 -
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閉塞感とか焦りとか諦めとか足掻きとかなんか分かるなあ。だからといって浮気はどうよ、だけど。
原発がある街が舞台で、そういう意味でタイムリーな小説。発表年はずっと前になるけれど。 -
街に原発がやってきた。原発はお金とともにやってきて、しなびた街に活力を与えてくれるのか? そんないいことばかりではないらしい。いや、むしろそのときは良くても、結局街はしなびていってしまう。
敦賀市を舞台に、街と原発とのかかわりを微細に描いている。でも主人公は少しあくが強すぎるだろうか。詳細はブログで…
http://pinvill.cocolog-nifty.com/daybooks/2011/12/post-9965.html -
原発の町、という設定。どこの原発の地域もこんな感じなのだろうか?
主人公徹が曖昧過ぎてどうにも後味が悪い。
何が書きたかったのかもよくわからない。 -
敦賀で生まれ育った徹の少年時代から中年期までを描く。幼さ友達の交通事故死、再三の浮気により妻に追い出され大阪に住む昔の女の元へ。錆びれつつある敦賀の街とともに必死で生きようとする。出会いと別れ、人生の葛藤の中で生きる。敦賀も原電とともに生きている。敦賀ってそんなに寂れてんかな思ったけど。
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田舎の生活ってこんな感じなんではないだろうか?
特に会う人が変わるわけでもなく。
変化のある生活を求めるなら物足りなさを感じてしまうだろうなぁ。それが浮気にはしるというのは理解出来ないけれど。相手に夢中になってしまう年頃というものがあるのかもしれない!? -
いつもの馳星周ではなくて、人は殺しません。
が、主人公の煮え切らない感じや心に闇を持っている感はいつも通り、性描写は薬が無い分普通でしょうか?
原発といっても福島ではなく敦賀が舞台である。
タイムリーといえばタイムリーだが、原発についてはそんなに書かれていない。
おそらく主人公は自分と同世代なので、ある意味感情移入をしてしまうが、意外とスケコマシである(羨ましい面もある)。
連作なのでサクサクを通り越してツルツル読めてしまった。
286ページあるけどあっという間に読めます。 -
原発のある町、敦賀で暮らす一人の男の物語。
実際に、こうやってなんとか折り合いをつけて生活をしている人は少なくないのだろう。
安全な所にいて、あれこれ言うのはおこがましいように思えた。 -
敦賀に住む主人公 徹 の中学時代から中年までを描いた小説。
敦賀の原発が各々の時代の背景に描かれているので
なんとなくタイムリーな感じを受けるが、特に原発の話ではない。
抑え目のトーンで書かれているので
馳ノワール好きには物足りないかもしれません。 -
馳星周には珍しい直球の社会派。もちろんダークさは健在。原発の敦賀のまちで暮らし、原発を疎みながら、でも逃れられない人々の気持ちを描いている。
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