カンタ

Kindle版

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  • 文藝春秋 (2011年9月30日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (400ページ) / ISBN・EAN: 9784163808802

感想・レビュー・書評

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  •  読みやすかった。

  • どういう結末を迎えるかと楽しみだった~父親を事故でなくしてパートで細々と生活している母と江東区の団地に住む5歳の汗多の隣室に,銀座のクラブに勤めるシングルマザーに連れられて5歳の耀司が引っ越してきた。耀司はカンタを変な子だと最初から感じていたが,同じ幼稚園で一人で居ることが多い姫菜は同じような状態の兄がいて,ハッタツショウガイだと教えてくれた。ヨウジの母は満足に子どもの世話ができず,カンタの母は身体が弱く満足な収入が得られない。二つの母子家庭が協力し合い,ヨウジは殆どをカンタの家で過ごしている。カンタの障害は空気を読めないこと。幼稚園でも,小学校でも,トラブルを起こしてパニックに陥っているカンタに対処できるのはヨウジしかいなかった。中学では掃除を真面目にやれなくて,3年の番長を押しのけて中学No1になった荒くれ・ノゾミと一緒に吊し上げに遭い,爆発しそうになるノゾミをカンタの正直な告白とヨウジの巧みなHRの進行で揉め事が拡大されず,穏便にことを収拾してノゾミに恩をうったようだ。ヨウジの母のストールを届けて銀座へ行って帰るとカンタの母は血液の病気で入院し,抗ガン剤の効果も上がることなく,死に直面したカンタの母は,中学2年のヨウジを今まで会った中で,最も誠実な人間だと,後事を託して亡くなってしまう。数学や理科には熱心に取り組むカンタは人の心が理解できないため,国語や英語はからきしで,受験に失敗し,ヨウジと共に受験した東京東部有数の名門私立には入れなかった。Win95の搭載されたパソコンを買うために出掛けた秋葉原では,カツアゲされそうになって逃げ出す時に捕まったカンタを救うために,ナイフを取り出した相手にヨウジは跳びかかり,相手は自分のナイフで太腿を深く傷つけた。少年審判では相手の非が認められたが,民事訴訟では裁判が長引くのを恐れて,ヨウジの母が依頼した弁護士まで示談を薦める有様に,カンタは正義が通用しないのはおかしいと感じ,ヨウジはこの世の正義は金なのだと思い知らされる。ヨウジは経済の本を読み漁り,二人でアルバイトをした百万で株式投資をし,ゆくゆくは二人の会社を興そうと固い決意を実行に移す。姫も美しい容貌の故に常にトラブルに巻き込まれ,会社が出来たら一緒に仕事をしたいと云ってくる。携帯電話での新しいビジネスを模索するセミナーに参加した帰り,渋谷の交差点で信号待ちの間に携帯ゲーム機を操作するカンタと,携帯電話を暇つぶしに開いている多くの通行人を見てヨウジは携帯向け無料ゲーム配信のビジネスモデルを思いついた。株式投資で780万に膨らんだ元手で起業した会社名は,団地の公園にあるロケット型の滑り台からロケットパークと名付けたが,資金が尽きかけ苦労して初めてついたスポンサーはブライト興産だった。初のビジネスモデルは,予想を超えて利用者が増え,ヒルズに会社と住まいを移したロケットパークは,上場を目指すIT企業向けのセミナーで,ブライト興産からファンド運営者の為永を紹介され,ゲーム制作会社の親会社を買収すれば,更なる成長があると持ちかけられる。上場利益を時間外取引のサイトで有明カード株を買った場には秘書室長になった姫の姿もあったが,マスコミは敵対的TOBだと一斉に攻撃を仕掛け,引くに引けない戦いの中で為永から提供された資金は明らかにブラックマネーだった。会社の受付前にアンモニアを振り撒いた人間や街宣車の登場でカンタが思い出したのはノゾミであり,連絡を受けたノゾミは二人の警護役に回ったが,買収相手との話し合いに出掛けている最中に,姫がゲームファンの30台の男に腹を二カ所刺されて重傷を負ってしまった。ヨウジは買収相手に所有株の20%を市価の90%で売り,得る金330億をブラックマネーの返済に充てて手じまいにすることをファンドの為永に伝えるが,ロケットパークへの強制捜査が近いことを告げた為永は海外へ高飛びした。ヨウジ・ノゾミとヒルズに戻ったカンタは,ヨウジを守るために命を張るのは今以外にないと車を降り,姫と行くことを約束した沖縄で秘密を抱えて命を絶とうと飛行機に乗る。携帯電話のすべてのデータを消去したカンタは,死ぬ前に自分たちが開発したゲームをクリアすることをスケジュールに組み込んだが,最終面に取りかかろうとした矢先に,シンガポールで為永の他殺体が発見されたことをニュースで知り,怖くなって読谷村に移動した。ボスキャラと最後の決戦を挑むカンタの携帯にゲーム中の仲間から届いたメールの,「いくぞ,カンタ,一,二,三」にカンタは気付かなかった~完璧なネタバレで申し訳ないなあ。夕べ1時まで4/5を読み,ホリエモンの話と最近流行の携帯向け無料ゲーム配信を組み合わせたものだと云うことが分かり,現実はホリエモンの起訴→有罪→収監となるわけで,ヨウジにはカンタという親友がいて良かったね~という結末にどうやって持っていくのかと想像しながら眠って,今朝は残りの1/5。爽やかに鮮やかに物語を締めることは出来なかったね。惜しい

  • 2020.08.03
    夏休み3日目 やっとの梅雨明け

    幼馴染2人の成長と絆
    そしてお金に狂わせられる人生
    変わらない親友の気持ち

    団地 公園
    ロケット滑り台 逆さま
    はみ出し者の2人
    片親
    普通と違う
    長所が短所

    いつも冷静 頭の回転が速い
    在原耀司
    人の心が読めない 計算にめっぽう強い
    土井汗多
    美人 どこか冷めている
    館山姫菜
    暴力と正義


    前半 学生生活
    あーこれ、高校とかで耀司がカンタを
    裏切るパターンだなー
    これあるなーー
    と思って読み進める
    がしかし、なんという2人の絆
    耀司さまさま。
    期待を良い意味で裏切られました

    後半 ロケットパーク起業
    お金の亡者達に飲み込まれる2人
    変わっていく耀司
    と対照的に
    いつまでも変わらないカンタ

    そして最後の
    いくぞ、カンタ、1、2、3
    涙ちょちょぎれのラストでした。
    カンタが可愛すぎて愛おしいから
    自己投影しすぎて
    同じように涙涙笑

    高校生とかに読ませたい。
    前半は小学生でも分かる内容
    でも後半は難しいだろうなー。

    石田衣良さんで一番好きな作品かも!

  • 発達障害をもつカンタと冷静で大人びた考えをもつ耀司。

    幼なじみの2人の出会い~成長とある事件を描いています。

    耀司のモデルはあのラ○ブドアの社長さんなのかな?

    もしそうだとして、

    この話を読んで、企業買収のことなんて何も知らずに
    テレビの報道のとおり悪いイメージを持ち続けていた私を
    反省しましたm(__)m


    当事者にしかわからない思いがある。
    それを改めて思い知ったような気がします。

  • 今回の作品はパワーがあった!(後半はちょっと予定調和?笑) 久しぶりに泣きそうになった!(決して泣きません。笑)

  • よかった。この作家で一番良かった。

  • 2015/09/07
    移動中

  • ◼最初読み始めて微妙かな?と思って読むの辞めようかなと思いつつも面白くなりそうかなと読み進め。
    警察官とか司法系の仕事につくのかと思いきや経済系だったから、波の上の魔術師見たい感じになり出したらやっぱり結論的にも暗い感じになってきたよね。。
    もっと明るい終わりがよかったなー

  • 1、話の要約
    主人公は、在原耀司と土井汗多(カンタ)。
    ふたりは、五歳で知り合ってから、ずっと続く仲となる。
    カンタは、発達障害をもっている。
    幼稚園から高校までの間、その障害のために、いじめがあったが、耀司は、カンタを守り続ける。
    そんな二人は、学力の差で、高校で別々になってしまったが、ある事件をきっかけに、耀司は、お金を稼ぐことを人生の目的にする。
    その後、ふたりでバイトでためた資金をもとに、株式投資を行い、資金を増やし、携帯ゲームビジネスで起業。
    成功し、さらなる発展をめざし、ある企業の買収計画にとりかかる。
    ここから、ホリエモンの事件のような株式の時間外取引大量取得や株の保有率の争い、耀司自身への世間からの非難などの話が続く。
    ネタバレしないために、結末は、書かないです。

    2、感想
    人生の目標がなかった主人公の耀司が事件に巻き込まれることで、変わってしまったこと。
    その象徴的言葉を引用。
    「お金がなければ、この世界では自分でいることさえできない。その人がその人のままで生きられない」
    「決めた。僕はお金をつくる」
    お金のことをリアルに描いた言葉だと思った。

    人は、変わりたいと思って変わることもあるが、変わらなければいけない状況に追い込まれて変わることが多いのではないかと思った小説だった。

  • 後半部分のテンポの速さが・・・。3人の友情を描きたいのか、IT企業の危うさみたいなのを書きたいのかどっちつかずの気がした。
    最後の終わり方もなんか中途半端で無理矢理ハッピーエンドにしたみたいな感じがする。

  • 「これからずっと耀司くんといっしょに生きていくのよ。
    それで耀司くんになにかあったら、
    命を捨てるつもりで耀司くんをまもりなさい。
    それがカンタ、おまえの一生の仕事よ。」

    タマシイの双子,賢くて頭がいい耀司と対人関係が上手くできないカンタ。
    お互いがお互いを守り、必要としあいながら生きていく姿がとても良かった。
    カンタは耀司のために死のうとしたけど死ななくてほんとによかった。友だちをただ純粋にまもろうと思ったピュアできれいな心がとても好きだった。

  • 図書館で借りた。

  • 子供時代のカンタと耀司の魂の結びつきが、カンタの母の遺言によって決定的になる。とても美しい描写だった。途中からIT企業のいやらしさもあって、少し面白さも半減したが、ラストの畳み込むようなゲームとのシンクロが面白かった。

  • 最初は発達障害をもつカンタと、それを見守る親友の物語だと思っていたんですが、成長するに従って、起業・株買収とホリエモン的展開に。 最初から最後まで一気に読めました。 最後のカンタの覚悟には泣きそうになりましたが、あのようなラストで良かったなと思います。もしかしたら許せない方もいるかもしれませんが

  • なかなか読む気になれなくて、ずっと寝かせてましたが、読み始めたら、はじめはどんどんと読めましたが、だんだんと読むのがつらくなってパラ読み、最後は良くも悪くも石田さんらしいかんじで終わったなぁと。

  • 知能障害のあるカンタ、イケメンで秀才、美人の3人は幼なじみであった。カンタの母が病気で死ぬ前に秀才の言うことを聞いて、ずっと一緒にいなさい。そして秀才に何かあったら、死ぬ気で守りぬきなさいとの教えを守り、育ってきた。秀才の案で携帯ゲーム会社を設立しやがて3人は一緒に経営をしてきたが、罠にハマり会社がピンチになった。最後にはカンタが一人で死ぬ旅に出たが、秀才と再び出会い、会社よりも深い友情が大切だと語った。とてもいい話なので、読んでみて下さい。

  • 評価がわかれる本だけど、私は好きだった。
    単純にたださわやかだった。
    走れメロス的な男の友情を感じることができるし、中学生とかに読んでもらいたいなと思う。
    なんかやってやろうって気になるんじゃないかな。
    そしていくらでもやり直しもできるってことも。

  • 近頃 最後になると
    読んでいて
    なんだか納得⁇
    がいかない感じになる
    2013.6

  • 発達障がいにスポットをあてたのは興味深い。
    なんかでもスリルにちょっと欠けたかも。
    ちょっと途中の描写「エンジェル」とかぶるとこもありつつ。
    株の話は「波の上の魔術師」?

    ピュアすぎるぐらいピュアなカンタくんがなんかたまらなく愛しい。
    脳内イメージはウーイェイよしたかくんでしたけど(笑)。
    耀司くんを思い描こうとすると、「電童」の北斗くんになる・・・。

  • 発達障害の子どもが出てくる、「14TEEN」かと思いきや、TシャツIT社長、ライブドアがモデルの話だった。

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著者プロフィール

1960年東京生まれ。成蹊大学卒業。代理店勤務、フリーのコピーライターなどを経て97年「池袋ウエストゲートパーク」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。2003年『4TEEN フォーティーン』で直木賞、06年『眠れぬ真珠』で島清恋愛文学賞、13年 『北斗 ある殺人者の回心』で中央公論文芸賞を受賞。他著書多数。

「2022年 『心心 東京の星、上海の月』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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