あまからカルテット

著者 : 柚木麻子
  • 文藝春秋 (2011年10月1日発売)
3.70
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  • 本棚登録 :1290
  • レビュー :249
  • Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163809007

作品紹介・あらすじ

「終点のあの子」作者の誰もが待ち焦がれた新作は、仲良し四人組の探偵小説。ピアノ講師の咲子、編集者の薫子、美容部員の満里子、料理上手な由香子。恋愛の荒波も、仕事の浮き沈みも、四人の絆で乗り越えてみせる。

あまからカルテットの感想・レビュー・書評

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  • 楽しげに語らう女性たちが囲むテーブルに、溢れんばかりに置かれた
    ケーキやタルト、ドーナツに甘食、サブレやマカロン。
    この表紙を見ただけでも、お菓子大好きな私はわくわくしてしまうのに
    各章のタイトルが「恋する稲荷寿司」とか「はにかむ甘食」とか
    いちいち美味しそうで、しかも可愛い♪

    『終点のあの子』で、少女たちのヒリヒリするような痛みを掬い上げてみせた柚木さん。
    あの本で柚木さんファンとなった読者は、当然2作目にも苦い味わいを期待するでしょうに
    月に一度のティーパーティーを十数年も続けて育まれた女性4人の友情を
    デビュー作とは打って変わって、甘やかに描いています。
    最初に得た評価を引きずらないあたりが、潔くて素敵。

    ピアノ教師の咲子、4人のうちただ一人結婚して料理ブログで人気を得る由香子、
    デパートで美容部員として働く満里子、敏腕編集者の薫子。
    中学の頃からずっと変わらず仲良しで、
    お互いにそこはかとないコンプレックスを抱くことはあっても
    誰かのピンチには仕事を半休にしてでも駆け付け
    本人よりむきになって打開策を練り、一致団結して解決する。

    口うるさいお姑さんのお小言から料理下手の薫子を守るため
    壱の重、弐の重、参の重、与の重と担当を決めて
    おせち作りを「私たち、四人で一人♪」作戦で乗り切ろうとする4人が微笑ましくて。

    それぞれの場所で思いがけない苦労を抱えたり、つらい思いをしても
    「聞いてよ~!」と打ち明けられる女友達がいる心強さ。
    大学の寮の狭い台所で、慣れない手つきで一緒にごはんを作った友達と
    久しぶりに手巻き寿司パーティーをしたくなりました。

  • あまくてゆるくてぬるい。
    悪い人も嫌な人もいなくて、結局みんないい人で
    迷いや悩みや失恋もあるけど、結局なんかいい感じ。
    ほのぼのというよりもっとぬるーい感じ。(悪い意味ではない)

    三十路手前の女4人の友情やら恋愛やら仕事やら人生やらを、食べ物にまつわるお話で綴っているのだけど、のんびりまったり、心は終始穏やかなまま読める小説です。
    ずっと共学だったわたしにはわからない部分もあるのかもしれないけど、いい歳した女が4人も集まって、妬みや僻みや見栄がないはずはなく、下ネタのない恋バナもない(笑)のだけど、その辺の下品な部分は排除されて、甘くおいしいお子様向けのお味に仕上がっていてとてもなごみます。
    女の友情話なのにまったく心がささくれない。

    流行りものがいっぱい詰め込まれているところが、ちょっと流行り廃りが早そうで残念だけど、女同士の話は「こんなのないない」くらいのほうがいいのかもしれないですね。

  • 稲荷寿司が美味しそう♡
    お節も美味しそう♡
    柚木さんの食べ物の描写は想像するだけで楽しい♪
    私も今年は頑張ってお節を作ってみようかな…って、つい思っちゃう。
    しかも美味しいものたちを挟んで、学生時代からの女友達と何年経っても楽しい時間を過ごせるなんて良いよね。
    自分たちを取り巻く環境が変わり、それでも皆と会う時間を大事にするって、簡単そうで難しいはず。
    自分も大事だけど、友達も同じくらい大事だから継続できるんだろうな。

    柚木さんの作品は、読後がいつも温かい気持ちになれます。

  • スープが冷めぬ距離にある友情は幾つになっても心強い。友人の芝生が青く見えてドングリの背比べをしてしまいがちだが"あの子の為になんとかしてあげたい"と、奮い立つ勇ましさの原動力は母性が突き動かしているのかもしれない。手本となる女性が居ることで、良くも悪くも取捨選択の道標になるのではなかろうか。幸せは足元にあるのかな『灯台下暗し』。

  • あーおいしいお稲荷さんが食べたい!

    おもしろかったなぁ。いいなぁ・・・。
    信頼できる友達がいて、その関係がいい変化をしてずっと続けられるって、わたしからみたら奇跡だわw

  • 大人の女性4人の話。
    誰か一人の探し人を食べ物を手掛かりに探していく。

    女性ならではの見栄とか、秘めた羨望とかをさらりと重苦しくなく描いています。
    こんなにうまいこと行く?って思う事もありますが、前向きになれる作品。

    つくづく思うけど女性って、大人になっても友達の前では大人びた子どものようで、いつもいつも同じ話してるけど、それでも結局楽しいですよね。
    そういう気持ちが伝わってくる。

    • まろんさん
      はじめまして。フォローしていただいて、ありがとうございます!まろんです。

      この本、Shiさんと私、ほぼ同時期に読んでいたんですね。なんだかとてもうれしくて。
      『終点のあの子』とは全く違うテイストの物語で、
      柚木さん、いろいろ引出しがあるんだなぁ、と感心した本でした。
      大切な友人には、上手に甘えられて、
      そして甘えさせてあげられる大人にならなくちゃ、としみじみ思いました。

      本の中のどの部分に心惹かれ、どの部分にう~ん?と首を傾げたのか
      まっすぐに伝わってくるShiさんのレビュー、これからも楽しみにしています。
      どうぞよろしくお願いします(*^_^*)
      2013/03/07
  • 28才の女子4人組。お料理上手な主婦、出版社勤務、ピアノ講師、美容部員。

    職は違えど同級生の4人は定期的にティーパーティーをしてお互いの近況を報告し合う。仕事や気になる料理の隠し味、そしてもちろん恋愛トーク。

    名前も知らないお稲荷の君に片想いと聞けば、手分けして彼が何処の誰か探り出し、

    コンプレックスに悩む友がいれば、スタイリングとメイクで大変身させ、

    美味しいハイボールを出す小雪と彼氏の仲に疑心暗鬼の友がいれば、そのお店を探し出し、

    料理が苦手な癖に姑に見栄を張り、最高のお節を用意すると啖呵を切った友がいれば、皆でこっそり手助け…

    素直になれずに強がったり、年相応に頑固だったりする彼女らが喧嘩しながらも互いを大切に思い合ってるのが伝わってあったかい気持ちになりました。

    何より…お稲荷さん、食べたい!
    ラー油の恋もいいじゃないか!


    中高時代は近くの進学校生に憧れたりしたなぁ。言葉を交わしたこともないのに、見かけるとその日は一日ご機嫌だったりして。

    大学生の頃毎日のように友達と話すのは恋愛ネタで、誰かが失恋したら皆で慰めたものだった。
    いつから私は失恋しても友達に長電話しないようになったのだっけ?かかってはくるんだけどな…

    集える機会は減ってきたけど気のおけない仲間たちとのお茶会、大事にしたいなぁ。

  • 出てくるものが美味しそう。ついつい食べたくなってしまう。
    気になる食べ物から人を探し出したりできるなんて、ドキドキするな。
    仲良し4人組で協力しあえるのもいいな。近くに住んでいて30歳前後ならまだ普通に付き合えるもんね。これが年々、それぞれ変化に富んできて会う時間が調整しづらくなっていくんだなぁ。それも仕方のないことか?
    ある程度の年齢になったら、また気安い友人関係が復活するものなのか?
    引っ越し、引っ越しで、気がつけば近くにそんな友人がいないよ。あはっ。

  • 女友達4人のそれぞれの話。

    粘着質だなぁとも思ったのは
    私の女子校出身の人に対する偏見である。すいません。

    それはそれで楽しいんだろうけれど
    私は共学万歳である。

    話がそれたが
    全体的には楽しめた。

    いつでも味方でいてくれる、
    そんな友達はありがたい。

    そういう友達は女子校だって共学だって変わりない。

    私は私の友達が自慢だぜ!!!!

    いつだって、彼女たちの味方だぜ!!!

  • 最初からかなり楽しんで読むことができましたが、特に、書き下ろしの「てんてこ舞いにラー油」「おせちでカルテット」が面白かったです。
    テンポよく進んでいってくれるので、飽きずに読み進めます。楽しいです。
    さすが、柚木さんです。

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