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Amazon.co.jp ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784163809601
みんなの感想まとめ
テーマは、過去と現在が交錯する中での自己探求と成長です。著者の独特な視点を通じて、1984年の桜蘭行とアルバイト時代の体験が交互に描かれ、時の流れが二つの物語を結びつけます。読者は、著者の人間性や魅力...
感想・レビュー・書評
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とてもよかった!
タイトルから、いつものバカ話(ほめ言葉です。念のため)かと思って読み出したら、ちょっとシリアスな「私小説」で驚いた。1984年の桜蘭行と、若き日のアルバイト時代についてが交互に語られていく。読み進めていくと、前者は時代をさかのぼっていき、後者は時の流れにしたがってすすみ、ラストで出会う形になっている。「あとがき」でシーナ隊長があっさりこの構成の意図を述べているが、その通りのしみじみした感慨を覚えた。
アルバイト時代のあれこれも、パタゴニア行やシベリア行についても他の著作で読んできた。古くからのファンとしては(あくまで「語られてきたもの」としてだが)椎名家の年代記も少しは知っている。それでも、本作には非常にひきつけられた。「文学界」に連載された小説なのだから「どこまで事実か?」的な興味で読むのは邪道なのだろうが、やはりそれを意識してしまう。
また、他の「バカ話」系のお話では見え隠れする程度の椎名誠氏の「荒々しさ」が、ここでははっきり前面に出てきている。あらためて「シーナ隊長」の人好きのする魅力は、こういう面があってこそのものではないかと感じた。肉体的パフォーマンスへの強い自負、独特の洞察力と圧倒的な行動力、繊細な感覚…。いや、まったくこの人はモテるはずだなあ。家族(特に奥さん)はそりゃ大変だっただろうと妙なことを考えてしまうほど、かっこいいのだった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
つい先日『すばらしい黄金の暗闇世界』を読み終えたばかり。あちらは探検家シーナさんのあれこれ(ノンフィクション)で、こちらは小説家、人間椎名誠をどこまでも彷彿とさせるオトコの物語(フィクション)だ。
シーナさんが連載をいくつも抱える、超売れっ子作家だった頃、リアルタイムで週刊誌のコラムを読んでいた身としては、実に感慨深く、わくわくする読書体験だった。
大自然、はるかな時間の流れの中で、自分が生きていることは偶然の積み重ねなんだ。
シーナさんを読むといつも、物事を考えるスケールが大きくなる。 -
「哀愁の町に霧が降るのだ」や「銀座のカラス」前夜、「黄金時代」後の作者をモデルとした松尾青年シリーズの最新刊。
私小説的なタッチで書かれているのはいつも通り。懐かしくて「帰って来たなあ」という感慨すら覚える。
本作はちょっと古い現代の自己の過酷な旅の体験と、若いときの多少投げやりな日々が交互に現れ、最終的に二つの波が作中で交錯していくという椎名作品には珍しい手法だ。もちろん読みやすく、その他のシリーズを読まずとも入っていけるけれど、上記にあげた作品の一つとして連続で読破るのもオススメです。 -
椎名誠の私小説。
大学中退の頃の話と40歳過ぎ頃の過酷な旅の話とが交互に書かれている。これがじわりじわりと心に沁みてきてすごく良かった。
いくつかの作品は読んだことはあったし、人となりも何となく知っているつもりでいたのに、アルバイトをしていた頃の紆余曲折は初めて読んだことばかりだった。時は東京オリンピックに沸いている頃であり、日雇い仕事の様子や同僚のはなしや生活ぶりが抜群に面白かった。
イスズミのこと、やがて結婚することになる人との話、おだやかで淡々とした文体ながら人生という歳月の流れが胸にせまりしみじみとした。
すごく人に優しいと思っていると、相当喧嘩でならしてもいたらしい。
「黄金時代」をぜひ読んでみようと思った。
辺境の旅ではタフで、クヨクヨこだわらない懐の深さが感じられた。
この作品を読み椎名誠の良さをあらためて認識した次第。
椎名誠に人間的に惹かれてしまった。今頃かい!とファンの方に突っ込まれそうです(w)
話が交互に書かれている章の対比が絶妙でいいです。
砂漠と運河、汗と凍結、微風と烈風などなど、読み終わってなるほどと思う。
表紙、裏表紙も好きだ。 -
2023/2/19
青春。 -
初めて椎名誠のもの読んだ。売れっ子の時期はよく知っているけど本を読んだことはなかったので私小説的なこの本で人と生りを知った。無頼みたいな生活の若かりし時代と大成した探検旅行時代が交互に出てくる構成で、片や時系列 片や遡る形で話が進み最後にリンクするのですね♪
それにしても小学生の時 出会った探検紀行モノに触発されて以来の夢を実現していく生き方には私達も触発されるな。 -
椎名誠さんの『そらをみてますないてます』を読了。残念亜柄読んではいないが彼が前に上梓した自伝的私小説『黄金時代』の続編との事。前の作品から13年経っての続編とは編集の方はずいぶんとまたされた事だろう。編集者というのはやった事の無い僕にはとても魅力的に映る仕事だが、本当にやっている人は夢はあるだろうが作家に引きずり回されてやはりしんどい仕事なんだろうなあ。本作は著者の20歳前後の東京オリンピック前後の東京を舞台にしたものと、その後『本の雑誌』編集長をやめたあとの冒険家のようにフィールドワークを続けていた時代の著者の姿の二つの物語が見事に絡み合わせられているのが良い緊張感を小説全体に持たせていて、あっという間に読破する事が出来た。椎名誠氏は最近メディアで見かけませんが、この本はおすすめです。
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シーナさんの葬儀で挨拶する鮎川誠…で、「そう言えば椎名さんどうしてるんだろう?」などと不純な理由で手に取ったわりと新し目の一冊。
いい小説でした、そしてやっぱりカッコいい。バンカラを地で行く青春物語と冒険物語、そこまではいつもの椎名さんなのだが今回は趣向が凝らされていて敢えて逆転させた時系列は夢を叶えて行く過程により深みを増し表紙と裏表紙のバノラマも「人生の繋がり」という偶然を叙情深く表すことに一役買っていると思う力作。
ただね、同じ人として同じ男としてここまで濃い生き様を見せ付けられるとなんとも言えぬ寂寥感を感じることも確かなのであって…窓ガラスに写った不甲斐ない自分の姿を見ながら僕は一人「夜空を見ながら泣いてます」 -
椎名さんにしては珍しい時間軸を二つにわけた私小説
過去の作品で出て来た話がつながり、物語をなしていて興味深く読めた -
ひさびさの小説な椎名誠。10代の頃に読み親しんだ椎名誠の文章に安ど感を覚える。海が空港に迎えに来ているっていうラストが良かったな。
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ちょっと読みにくかった
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わが青春のアイコンにしてアイドル。
むさぼり読んだ日々。
のたうちまわり、悲しみの暗闇、楽しさの曙光。
そんなものを感じていた日々を思い出した。
客観的に評価ができないくらいなので、
ご勘弁を。 -
椎名節が炸裂していて、懐かしい。椎名誠にハマっていた頃の感動が甦る。勇は相変わらずハードボイルドだ。
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ひさしぶりのセンセー快進撃!(失礼だなあ)
学問のススメポッドキャストで本人も言っていたけれども10年に一度の快作です。タランティーノ的と言いますか、過去との時間軸がアキレスと亀的に最後は結びつくと言いますか追いつくと言いますか何と言いますか。
的な。
いやー、よかったよかった。お勧めです! -
本日の日記は、またまた我輩の敬愛する椎名誠さんの著作の登場です。今年に入って椎名さんの本はこれで3冊目。結構なハイペースだなあ。読んだ本の名前は そらをみてますないてます / 椎名誠/著。椎名さん久しぶりの私小説なのであります。椎名さんの本としては初めてだと思うけど、物語の時間軸を二つにわけて、それらを常に交差させながら話を構成するというもの。ジョン・アーヴィングや日本の作家だと村上春樹さんの小説で良く使われている手法ですよね。「あとがき」で椎名さん自身が「成功したかどうかぼくにはよくわかりませんが」と書かれていたけど、いやいや!これは文句無く成功していると思いますよ!!
「ひとつの物語」は1960年代、東京オリンピック開催間近の東京。19歳~22歳くらいまでの恋と喧嘩の日々。日雇いのアルバイトをしながら、自分の進路が未だ良く見えない若き時代の出来事。「もうひとつの物語」は椎名さんの世界各地への旅の記録。少年時代からの憧れの「楼蘭」への旅から「パタゴニア」の旅まで。こちらの物語は時間軸を反対にして、最近の旅から過去の旅へと時間を遡るようにして物語が展開していく。二つの物語が微妙な接点を通過しながら、人生の大事な「あの時」の邂逅へとつながっていく。
「もし、自分のこれまでの人生でクライマックスと呼べるような「一瞬」あるいは「時」があるとしたらそれは何時のことでしたか?というような質問を本気でされて、それに本気でこたえなければならない場合があるとしたらおれはなんとこたえるだろう。そういうことを真剣に考えたことがある。わりあい早く「その時」が見つかった。そうだ。たぶんあのときが人生のクライマックスだったのだろう。」
(本著より抜粋)
「私小説」としてはかなり踏み込んだ内容の意欲作だという印象を受けた。人生で大切にしなければいけない瞬間。それって案外知らず知らずの内にやり過ごしてしまう事も多いのではないかと思う。そんな大切な一瞬、すなわち人生のクライマックスが今なんだという事を直ぐに想いだす事の出来る人って案外少ないのかもしれない。何気ない日常に流されがちな毎日。どんなに遥か彼方の夢であっても、愚直にしぶとく持ち続ければ、人生の重大な交差点にきっと何らかの形で絡んでくる。夢持ち続けることの大切さを教えてくれた一冊だと思うのであった。
【Dance1988の日記】
http://d.hatena.ne.jp/Dance1988/20120119 -
この本は『黄金時代』(たぶん読んだ,と思う。うーんでも、もしかすると読んで無いかなぁ)の続編である、という事があとがきにわ書いてある。
こういうときに何がどういう風に続編であるのか、とかはわたしは詮索しない。
たぶん読んだはづ?の『黄金時代』だって手元には有るわけ無いので、どうにもならない。
まあ、スヴェン・ヘディンの『さまよえる湖』(こっちはいっしょに買った『十五少年漂流記』といっしょに今目の前にあるのだが。うーむ)のタクラマカン砂漠への挑戦で始まって、パタゴニアのお話で終わっているのだからそういうことなのだろう。
でも、何がそういうことなのかはやはりわからない。
それしてもこの物語に登場する「イスズミ」という女性には、お話の素になった実在する人が居るのであろうか。
わたしの知っている限りでは、シーナ兄いにはそのような女性は居なかったはづだと思う。
でも、この本は私小説というジャンルの本だと思うので、実在するのかも知れない。いやきっと実在するのだろう。
ふーむ、やるもんだ。
あっ、それから、この厚めの本は1400円(税別)です。見た目1800円はしそうなので買う時にちょっと得した気分になります。まあ、どうでもいいけど・・・。 -
20歳のシーナさんは未来に、35歳のシーナさんは過去に向かって進んでいく。
大学の中退、ケンカ、バイト、恋。
結婚、就職、作家、冒険。
二つのシーナさんが交互に現れ一点に向かってつながっていく。不思議な感覚。
スーパーエッセイや怪しい冒険の裏に、こんな熱くてちょっぴり切ない人生があったのだなぁ。
ダッタン人風の勝利の挨拶ができてよかった、ホントに良かった。 -
1960年頃の東京での生活と、秘境旅行(冒険と言うのでしょうか)での生活。折り重なるように書かれていることで、繋がりが強く感じられます。
椎名誠さんみたいなアクティブな生活にあこがれています。あんな風になりたいなって。
あの顔に刻まれた沢山のシワはこんな波瀾万丈な経験から生まれたものなんですね。こんな人生は歩めないな、やっぱり。
ここはひとつ、本でも読んで人生の仮想体験をする事で、満足することといたしましょう。
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