羊くんと踊れば

  • 文藝春秋 (2011年11月11日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784163810003

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

人間の自由や存在の意味を問いかける作品で、戦争や孤独、遺された想いがテーマとなっています。登場人物が直面するグロテスクな現実や、入れ墨にまつわる恐怖が物語に深みを与え、読者に強い印象を残します。特に、...

感想・レビュー・書評

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  • 終戦記念日の8月15日、90歳になるおじいちゃんはまるで居眠りしているかのように亡くなっていた。そして、何とおじいちゃんの下腹部には、これまで見覚えがなかった刺青が遺されていた。梵語4文字と真ん中に「百合子」という文字が、、、

    おばあちゃんの原宿・巣鴨界隈を舞台に、おじいちゃんが遺した刺青の謎を追って、羊君こと高校教師・浅野薫の探索が始まる、、、

    元教え子のダンサー・栗本翠の協力を得て、刺青の謎を追いかける薫だが、なかなか謎は明らかにならない。
    爽やか系の青春ミステリかと思いきや、途中からややグロさが目立つという意外な展開。

    最後に至って、なるほどと思わせるタイトル付けだ。

  • すごしグロテスクなところがあったのと、入れ墨話に怖さを感じた

    自由なのか
    という問いは的を得ているのか

    我々は何かに縛られているのかもしれない

  • よくわからない。
    祖父の満治が死んだ。孫の薫が発見した、死んだ祖父満治のお腹には入れ墨で百合子の文字が。百合子とは何者か。また、口座からは大金の600万円が引き出されていた。薫はその謎を究明しようとする。

  • 作品紹介からは想像もつかないエンディング

  • 第二次世界戦争を生き抜いた人にとって、
    今の世の中はどんな風に映るのだろうか。
    暑い夏の日。
    その心の奥底に、脳裏に、身体に、
    当時の想いをしまい込むのだろうか。
    無かったことにして閉じ込め、
    置き去りにしてきたものが、
    こみ上げる夜はないだろうか。
    その重みを抱えきれず、
    人知れず朝を震えたりするのだろうか。

    極限状態に置かれた時、
    人を人たらしめるものはいったい何か。
    最後に何を求め、何を諦めるのだろう。
    死を真横にして、浮かび上がるものは。
    戦後生まれの僕にとって、
    第二次世界大戦は歴史の中にある遠い記憶だ。
    両親ですら、戦争の記憶を持っていない。
    でも、それは確かにあったことで、
    今この瞬間も、
    ウクライナでは起きていることでもある。

    平和となった今の時代、
    生き死をかけた戦時の体験は、
    異常で奇異なものなのかもしれない。
    でも渦中にあった人たちの
    行き場のない想いはどこに向かうのだろう。
    どこに昇華し、どう鎮魂されるのか。
    人の生き死に、欲望・渇望・欲求、性と血。
    大きなうねり、蠢き。
    僕らはもっと戦争の事実を、
    その時の人々の想いを知らなくては
    いけないのかもしれない。

  • 孤独死した祖父の遺体一面に残されていた
    女の名前と梵字の刺青。祖父の交友関係を
    探り始めた薫の前につぎつぎ怪しい人々が
    現れる…。祖父の遺体に残された謎を追う
    薫と、彼に好意をよせる翠。ふたりの探索と
    恋のゆくえは?

  • 装丁がとても綺麗で素敵です。

    しかしながら、トカゲが可哀想でちょっと無理でした…
    あと刺青もそれほど得意ではない…。

  • 祖父が1人暮らしのアパートで亡くなり、遺された刺青の謎。高校教師の薫に元教え子の翠も加わり謎を追い始める。

    刺青と官能を絡めた部分が大きいのかな
    謎解き、老人から語られる戦争、草食系の主人公と積極的な教え子の恋とか色々あるんだけど、何を推したいのかいまいち解らず。☆2~3

  • 坂井希久子の過去作。長編1作目とのことで、確かに今よりこなれてない感じはあるものの、書きたい素材を「どやっ」とばかりに、てんこ盛りにしてくるあたりが若くてよいなぁ。

    ツンデレ、女子学園モノ、年齢差の恋、振り回される草食男子、老いてまだ活躍する老人、戦争の追憶、入れ墨、SM…豪勢にこんだけ盛ったら目移りが激しくて少々ザツなイメージ。ただ迷い箸的な混乱を感じにくいあたりは、構成の巧さなのかなとも思う。

    今の坂井作品に比べると、どうしても稚拙や雑さを感じてしまうが、「書きたい」という気持ちがビンビン伝わってくるのが良い。そのエネルギーをダイレクトにぶつけずに上手に制御することで、「ヒーローインタビュー」や「ハーレーじじいの背中」などの傑作に昇華していくんやなぁ。

    小説も「パワー」と「テクニック」と「メンタル」なんやなぁ。

  • 全体を通して見ると装丁から受けたイメージとはかなりギャップがあり、もう少し暗い影がまとわりつく感じだった。ただ、装丁も話に合わせてよく考えられてはいると思う。

  • 坂井希久子 著「羊くんと踊れば」、2011.11発行です。なんとも不思議な、そして官能的なラブストーリーでしょうか・・・。テンポはいいです。面白い作品でした。タイトルの意味は、私には難しく、内容との一致はかないませんでしたw。

  • 一人暮らししている祖父のもとを訪れた教師の薫は、すでにこと切れていた祖父を発見する。老衰での死だったが、祖父の腹には刺青が…。薫はなりゆきでその謎を追うことに…

    という出だしから教師と元生徒の淡い恋模様をあわせて描き、青春だなあほのぼのだなあという物語…かと思っていたら終盤いきなり官能的でグロさも併せ持ったクライシスがやってきます。

    え?でした…え??…。

    たしかに刺青というエッセンスは背徳的で官能的な要素を(社会的な害悪はともかくとして)感じさせるものですし、話中にきなくささもなくはなかったですが、いきなりあんなふうにどーんとこられると、ちょっとくらっとしました。

    登場人物たちもなんだか普通な受け止め方をしていたので、さらにえ?となりつつ、この感じ方のほうが過剰なのかなあとか思ったりしましたが、そうではない、ですよね…

    表紙の絵が凄く凝っていて、実際中身にも沿っているものですけれど…、ただタイトルも含めて青春ものぽいし、終盤ワンシーングロ有り、とか注意入れたい感じがしたのでした。

  • もっと違う結末があると思ってたのになんだか意味不明でグロくてワケわかんない話だった

  • よくわからないアングラ系小説。
    孤独死した祖父が刻んでいた刺青に書かれていた女を探していたら妙な連中に妙な場所に妙な価値観にまあいろいろあって羊くんてんてこ舞い。
    という話。
    特に何も残らない感じの本。
    おかしいなあ、思い返してみたら、そんな話じゃなかったと思ったんだけどなあ。
    どこでどう間違ったんだ?

  • なんなんだ…このタイトルと装丁と内容の合致しなさは…。うーん…それなりに引き込まれるストーリー展開ではあるんだけど、それ以上に何か色々とグロくて気持ち悪くなってしまってなかなか読み進められなかった。積極的には人に進められないかな。刺青とか、爬虫類とか平気な人はどうぞ。2012/084

  • 題名と表紙から恋愛ものかと思っていたら、それだけじゃなかった。

    祖父の謎が少しえぐくてちょっと苦手。
    そして唐突すぎる。

    ただ、終わりがサラッとしていたので重い気持ちにはならなかった。

  • 祖父の遺体に残された謎と
    昔教え子から出された問いの答えを追う
    ヘタレな感じの先生の話。
    踊るように振り回されるくらいが幸せなのかもしれない。

  • 甘い表紙のイラストになめてかかると、痛い目に遭う。

    単なる軽い感じの恋愛ミステリーかと思いきや、意外にシリアスな展開で、最後の最後ではなぜか官能的な世界に。
    先日読んだ「自縄自縛の私」より、よっぽどこっちのが変態だと思う。ラストの方は妖しい匂いがプンプン。ただちょっと唐突な感じがしたかな。最初からもうちょっとそういうのは小出しにして、匂わせて欲しかった。
    とはいえ、なかなか楽しめた。若葉のキャラクターが◎

  •  「卒業したら、つきあってくれますか」答案用紙の片隅に書き込まれていた告白。あれから4年、翠はまだ薫の答えを待っていた。「イエスかノーの二択だから簡単でしょ」「今さら?」「再テストだよ」

     この帯紹介からはちょっと想像がつかない内容でした。この部分はいいよね。すっきりとして、ワクワクする。あと、戦争の回想部分も個人的には心に沁みました。

     この薄い本にここまで内容を盛り込んだな~という印象。文字数も多くないのにね。色んな味のする本でした。

     でもね~、個人的には私は先生と生徒恋愛ものはダメです。特に男性教師と女子生徒もの。どんなに純愛を描こうと、どうしても嫌。理想とはいえ「聖職」であってほしいのです、「先生」には。生理的に受け付けません。

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著者プロフィール

1977年、和歌山県生まれ。同志社女子大学学芸学部卒業。2008年、「虫のいどころ」(「男と女の腹の蟲」を改題)でオール讀物新人賞を受賞。17年、『ほかほか蕗ご飯 居酒屋ぜんや』(ハルキ文庫)で髙田郁賞、歴史時代作家クラブ賞新人賞を受賞。著書に、『小説 品川心中』(二見書房)、『花は散っても』(中央公論新社)、『愛と追憶の泥濘』(幻冬舎)、『雨の日は、一回休み』(PHP研究所)など。

「2023年 『セクシャル・ルールズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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