- Amazon.co.jp ・本 (605ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163812403
感想・レビュー・書評
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京極堂シリーズのスピンオフ短編集
簡単に言えば、要らぬもの
それでも楽しめたから、さすがと思うべきなのかな。 -
不条理な恐怖、常軌を逸した執着、あるはずもない記憶。日常の狭間にふと立ち現れる怪異『姑獲鳥の夏』に始まる百鬼夜行シリーズの粋。京極夏彦・画、書下ろし特別附録「百鬼図」収録。
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怪異譚。小袖の手、文車妖妃、目目連、鬼一口、煙煙羅、倩兮女、火間虫入道、襟立衣、毛倡妓、川赤子。どれも不気味なお話である。
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H28/11/7
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気付かないだけで、怪異は常に、私達のすぐそばにいる。
私達が怪異を感じる時。それは、心中に良からぬモノが湧いた時。
不安、焦燥、困惑、緊張、欲望、恐怖、後悔、不満、無念、嫌悪、恥、軽蔑、嫉妬、罪悪感、殺意、劣等感、怨み、苦しみ、悲しみ、怒り、絶望、憎悪、空虚――。
湧いたモノはやがて心中を満たす。するとそれは怪異と変じる。漏れ、溢れ零れた怪異は、時にその姿を本人の目に晒す。
袖口から伸びる白い手――。
気付けばいる小さな女――。
誰もいない場所から感じる視線――。
街で見かけた鬼――。
煙の中に浮かぶ顔――。
それは、夢か現か幻か。
日常の狭間でナニカに憑かれた人々を書き綴った、読み終えれば心中に、なんとも言えぬ厭な余韻が残る怪異小説。
心の理を解せねば、人は良からぬモノを持て余す。放置すればそれは心中を満たし、溢れ零れて自他を害すことになる。次に怪異に遭うのは、あなたか身内か隣人か――。 -
2013/7/27-
京極堂シリーズのスピンオフ
小袖の手
柚木陽子の病んだ部分が…。加菜子の首を絞めたのはどういう意味だろう。
加菜子の口調が本編の男言葉ではなく、普通の少女のそれなのは、加菜子も頼子達の前では演じていたという事なのか。
文車妖妃
本編では心情の読み取れなかった凉子の、苦悩や嫉妬などの人間らしさ。
内藤とのやり取りに思わず涙。
私は人間ではないのです…だから、放っておいてください。
目目連
目潰し魔がとりつかれるに至った訳。
鬼一口
未読
煙々羅
和田ハツは和田慈行の母であろうけど、何故自殺したのか、慈行を生んでから棚橋家に来たのか、母ではなく叔母なのか…
何もわからず、鉄鼠を探してみたけれど慈行の母について書かれているところを探せなかった。(後で再読しようと思う)
結局慈行については謎だらけ。血縁者であろうハツまで謎だらけ。
美しい見た目、美しい所作。心は見えない。