新月譚

著者 :
  • 文藝春秋
3.60
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  • (22)
  • (8)
本棚登録 : 903
感想 : 210
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  • Amazon.co.jp ・本 (560ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163812908

作品紹介・あらすじ

突然筆を折ったベストセラー作家・咲良怜花。執筆復活を願う編集者に対し怜花が告白した衝撃の物語。甘美で残酷な究極のラブストーリー

感想・レビュー・書評

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  • 読む進めるのが面白かった。しかし、主人公の恋愛観に最後まで共感できず‥。
    美人に対する周囲の扱いが生々しかった。

  • 売れっ子の作家だったのに、ピークの時に引退をしてしまった咲良怜花という作家の話。

    なんで売れていた時に引退をしてしまったか?咲良怜花に会って話を聞きます。

    この人はなんて不器用な生き方をしてしまったのだろうと思いました。

    みんながうらやむ容姿を手に入れ、売れっ子の作家という地位も手に入れたのに、その生き方は、1人の男性に左右され、全部をその人のために注いで生きている。

    その男性がまともなら問題ないのですが、まともじゃないときだから厄介です。

    ただ、ヒモのような男性じゃなくて良かったなぁ。

  • 面白くて一気読みしたが、結末には納得いかない。
    長い期間小説家やって、恋以外の見識を広げる機会がある描写があるにもかかわらず、結果男一筋という結論か。がっかり。

  • 久しぶりに集中して読める作品でした。最初は、女の人の恋愛だけの人生を描いてる話、え、このページ数でそれ構成してるの(面白いのかそれ)。
    と思ってたんですが、納得できました。
    点対称的に、作者自身のことも書いているのかなと考えることもできたことは興味深かったです。
    これ女の人が書いてたらラスト違うだろうなぁ。女は図太いですから。

  • 市立中央図書館より
    --
    母が何度となく「貫井徳郎、読んでる?」と聞くので借りてきてみた。
    プロローグとエピローグがずいぶん離れてて、これで最後どうまとめるのかなあ、と思ひつつ読んで行ったが、エピローグで納得した。
    面白かった。

  • 面白くて一気読みした。
    貫井氏ってホントは女性なんじゃないかと思うような描写力や思考回路の表現を堪能させてもらった。ただ、木ノ内の態度がとても首尾一貫しているとは思えず、まあこれも人間かとは思いつつ少し残念だった。でも限りなく5に近い評価4で。

  • モテる男とは、相手の女性に夢を見させることができる人なのだ。
    たとえ他に付き合っている女性がいるとしても、自分だけが本気で愛され、一番という立場で、自分のすべてを理解してくれていると思わせられるのだろう。
    和子も他人から見れば、調子の良い男に騙され振り回された上、一生を狂わされたように見えるが、木之内の娘の病気さえなければ、夢を見続けていられたのだろうな。
    木之内にとって和子はどんな存在だったのだろう。
    整形前に一緒にとった写真の中の和子を思うとなんとも言えない気持ちになる。

  • 木之内氏は、昔見たドラマ「年下の男」の高橋克典さんのイメージと重なった。最終的に1億円を返済したのかが気になる〜。

  • 読了!★★★★☆ 貫井徳郎4月発売の最新刊!
    ネタばれすると、今作では人は死にません!
    とある女流作家の謎の過去が本人の口から明かされていく・・・ミステリ?

    見た目に気を使っている人すべてが、容姿に自信があり武器にしようとしている訳ではない。
    強烈なコンプレックスによって強迫観念に囚われ、それを克服しようともがいている場合の方が多いと思う。
    そうなってしまうきっかけは、とても些細な事が多いんじゃないか。
    幼少期に指摘された、小さな容姿の欠点。
    あくまで人と比べてなのだが、鼻が低いとか、唇が厚いとか、目が細いとか様々あるが、子供は醜美を敏感に感じ、遠慮なく口にする。
    言われた方はそれを真摯に人との違いとして受け止め、良くないと言われてしまえばそう強烈に思う様になってしまう。その呪縛は自らで簡単に逃れられる物ではない。

    美しいとちやほやされている人や芸能人と比べ、自分が認められないのは醜いせいだと自分で縛ってしまう人もいる。
    今回の主人公がまさにそれで、克服する為に行動をする。
    そうしてコンプレックスを乗り越えた先に何を感じたか。
    過ぎたるは猶及ばざるが如し。とは限らない。
    過ぎたるものは、強力であるが故に反発も同等にある。
    こと醜美に至っては、醜にせよ美にせよプラスとマイナスのどちらも生み出す。
    見た目に拘らず人を判断するのは簡単ではないからなぁ。
    木之内みたいな友人が欲しい。

    女の情念の強さがよく書かれていて迫力のある文章だ。

    しかしラストには疑問が残る。
    咲良が語ったのはそうして欲しかったからなのか?私は違うと思うが・・・

  • 最初は、所謂美人のお話かよと思ったけど、骨格削るレベルの整形美人でストーリーに面白みが増した。和子さん、スタイルは良くて良かったね。あと、ベストセラー作家の貫井さんだからこそ、編集者とのやり取りがリアル。

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著者プロフィール

1968年、東京都生まれ。早稲田大学商学部卒。93年、第4回鮎川哲也賞の最終候補となった『慟哭』でデビュー。2010年『乱反射』で第63回日本推理作家協会賞受賞、『後悔と真実の色』で第23回山本周五郎賞受賞。「症候群」シリーズ、『プリズム』『愚行録』『微笑む人』『宿命と真実の炎』『罪と祈り』『悪の芽』『邯鄲の島遥かなり(上)(中)(下)』『紙の梟 ハーシュソサエティ』『追憶のかけら 現代語版』など多数の著書がある。

「2022年 『罪と祈り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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