死命

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (414ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163813202

感想・レビュー・書評

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  • ★2013年2月12日読了『死命』薬丸岳著 評価B
    出来は決して悪くはない作品。女性を絞殺する連続殺人を犯す犯人を鬼刑事ともいうべき執念で追い詰める主人公。犯人の暗い過去とその恋人の辛すぎる思い出、刑事生活で家族との生活を全て犠牲にして来た主人公。物語の構想もしっかりしているし、描写も確かなのにB➕以上の評価が付けられないのは、意外性にかけているからかもしれない。この手のサスペンスには何処かであっと言わせるストーリーを読ませない展開が欲しいと思う。その点が不満だったかな。しかし、読んで損はない佳作だとは思う。

  • #読了。女性を襲う暴行殺人犯、追うベテラン刑事。二人に共通するのは、余命いくばくかの末期癌であるということ。命を削りながらの展開は迫力があり、その裏に潜む家族のテーマも良かった。

  • 薬丸さんの小説は読みやすいですね。
    だんだん理性がなくなっていく榊は怖かった。

  • いいですよ。たまには。読後の爽快感がまったくない話も。

  • 久々に薬丸さんの作品を読んだ。やっぱり面白かった。テーマは重いんだけど、続きが気になって一気読み。まぁ偶然が重なりすぎてるけどね(笑)なんかちょっと大石圭さんテイストも入ってた!榊のストーリーになるとそう思った私です。年も年だし自分が死ぬって事はよく考える。死ぬ瞬間の描写がなんか想像できて不思議な気持ちになった。

  • 自らの殺人への欲求を満たそうとする犯人、それを追う刑事。しかも、両者共に余命幾ばくかという数奇な運命。犯人が殺人に駆られる理由は…結末は…

    相変わらず薬丸岳の作品は最後まで一気に読ませてくれる。

    救いは無いだろうと思う重いテーマのストーリーなのだが、最後には涙が…

  • 末期癌の刑事と犯人。重いテーマだけに、もうちょっと入り込んで長めの小説にして読み応えを感じたかった。軽く進むのが少しもったいない。でも面白かった。

  • 薬丸さんらしく、読みやすい文章でスラスラと読了。今までの問題提起してくるような作品と違ってエンタメ色の強い作品。本人にとっては大きな問題なんでしょうけど、榊の殺人衝動の理由がさらっと書かれているだけで記憶喪失にまでなった苦しみがあまり伝わってこなかった。蒼井刑事が榊を疑う理由が「勘」の一点張りなのも説得力が無かったな。蒼井刑事と奥さんのエピソードはじんわりきた。

  • こぶ平のお勧め。
    こぶ平がこの本を読むきっかけになった出来事を雑誌に書いていて、その気持ちを共感したくて読んだ本。

    ここで死ぬのか!というその気持ちが共感できた点は面白かったが、
    設定はちょっと無理があるというか、リアリティがないというか。
    人物の描き方が浅いというか。

  • 病院ですれ違った二人の男。

    これまで自分の中にある、女性への憎しみの衝動を抑えてきた。
    けれど余命わずかと知った時、男の中に抑えがたい衝動が生まれる。

    一方、刑事の職にある男は犯人を挙げられなかった過去の事件に悔いを残している。
    女性を狙った絞殺事件を担当している時に、自分に残された時間が少ないと知る。

    命をかけて事件を追う刑事と、過去にとらわれて命を燃焼させようとする男。男の過去はそれほどに憎しみに満ちたものであったのか。

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著者プロフィール

1969年兵庫県生まれ。2005年『天使のナイフ』で第51回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。2016年、『Aではない君と』で第37回吉川英治文学新人賞を受賞。他の著書に刑事・夏目信人シリーズ『刑事のまなざし』『その鏡は嘘をつく』『刑事の約束』、『悪党』『友罪』『神の子』『ラスト・ナイト』など。

「2023年 『最後の祈り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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