死命

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 126
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  • Amazon.co.jp ・本 (414ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163813202

感想・レビュー・書評

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  • 救いがない感じの話です。ミステリーとしては薬丸さんの小説は重い。そしてとても面白い。
    「あら、そうなるのか!」という展開が結構あり先が読めないです。渋い目をこすりながらイッキ読み!ミステリーファンには読み応えを感じられる小説だと思います。

  • 面白くさくさく読めるのですが、なんとも後味が悪く、個人的には苦手です。「死」というテーマは難しい。

  • 寡作の作者、久しぶりに読んだ。でもうちの図書館に入ってないのもあるんだな。面白かった。児童虐待、性的虐待もからみ、いかにも、って感じ。最後はちょっと涙が出た。ほんと、虐待を受けていたからといって殺人をしてはいけない。でもお母さんも不幸。でもお父さんも虐待を受けて育ったんじゃないかと思う。ほんと、虐待の連鎖を止めるにはどうしたらいいのか。澄乃のお姉さんと榊のお父さんとの関係が合意なのかが分からん。そこは澄乃はショックじゃないのかね。榊も。お母さんとの関係はいつまで続いたんだろう。寺泊時代だけなんだろうか。つーか、ここで寺泊が出てくるなんて。びっくり。新潟って暗いイメージなんかなぁ。

  • この作家の本は、
    江戸川乱歩賞を受賞した「天使のナイフ」 が、
    新人にもかかわらず、完成度が高かったので、
    なかなか、あれ以上の作品を望むのは・・・

    …酷かもしれない。

    長くなるので、よかったらこちらを ⇒ http://tschuss12.jugem.jp/?eid=327

  • 余命間もない二人。
    一人は欲望のまま殺人者へ、一人は亡き妻との約束を果たすべく刑事としての職務を全うする。

    思い浮かぶ感想全てが載せてはいけないコメントばかりで、感想書けずf^_^;

  • 納得できない動機の快楽殺人者と「勘だ…」を連発する刑事。感情移入できない身勝手な主人公たち。周りの人物の気の毒さが際立つ物語。

  • 今までの薬丸岳さんの本は読むのに結構な時間がかかってたんだけど
    『刑事のまなざし』に続いてこの本もあっという間に読み終えてしまった。
    とはいえ、先が気になって読む手が止まらなかった、というのが正直なところ。

    余命幾ばくも無い殺人鬼と、余命幾ばくもない刑事。
    このふたりの戦いと対比が大きなテーマだったように思う。
    まずは榊さんがあんな風になってしまった原因があまりにもむごすぎた。
    そして澄乃さんと榊さんがお互いに違った形で罪悪感を抱えて
    ずっと離れたところで生きてきたこともむごすぎた。
    榊さんにも蒼井さんにも同情したくなるが、どっちも同情できない気もする。
    澄乃さんが途中であんなことになっちゃう辺り、少々都合よすぎかな、とか
    あまりにも死んでしまう人が多すぎる、とか、突っ込みどころは多いんだけど
    それでも物語のスピード感と読み応えはハンパなかった。
    何よりも『死』について真剣に考える機会にはなったんじゃないかと思う。

    蒼井さんと組んでた矢部刑事の成長譚、という読み方もできるのかな。
    とんでもなく頼りなかった彼が最後には蒼井さんを支えるまでになってて、
    その辺が堂場さんの『雪虫』に出てくる大西くんと重なって見えた。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    榊信一は大学時代に同郷の恋人を絞め殺しかけ、自分の中に眠る、すべての女に向けられた殺人願望に気づく。ある日、自分が病に冒され余命僅かと知り、欲望に忠実に生きることを決意する。それは連続殺人の始まりだった。榊の元恋人だけが榊の過去の秘密を知るなか、事件を追う刑事、蒼井凌にも病が襲いかかり、死へのカウントダウンが鳴り響く。そして事件は予想もしない方向へ―衝撃の展開、感涙の結末。

  • 死への恐怖とはなにか?死を通して生きる意味を考える。

  • 前半は続きが気になって仕方なかったが、主人公(犯人)の記憶の空白部分がちょっと拍子抜け。あと動機というか衝動の部分が消化不良。途中で物語から退場するあの人の描写ももっとほしい。
    もうひとりの主人公(刑事)については、捜査にかける執念、その理由含め、とても迫力のあるキャラクターになっていた。
    まだ「天使のナイフ」を超えられていないが、この人の文章のリズムや雰囲気は好きなので、今後も読み続けます。

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著者プロフィール

1969年兵庫県生まれ。2005年『天使のナイフ』で第51回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。2016年、『Aではない君と』で第37回吉川英治文学新人賞を受賞。他の著書に刑事・夏目信人シリーズ『刑事のまなざし』『その鏡は嘘をつく』『刑事の約束』、『悪党』『友罪』『神の子』『ラスト・ナイト』など。

「2023年 『最後の祈り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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