- Amazon.co.jp ・本 (174ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163813608
作品紹介・あらすじ
「ふつうの人と違う」37歳の元文学少女レミちゃんと15歳の作家志望のわたしが過ごした1年。切ないラストに胸がつまる感動作
感想・レビュー・書評
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とても惹き付けられるお話でした。
誰にも分からない心の中。
自分にも読めない心。
大人になっても 信頼しあっても
家族でも 友達でも 恋人でも
心の全てを 理解することは
できないかもしれなぃ。
綺麗事だけではない 人との繋りを
考えさせられました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
青山七恵はレミなのかな。
簡潔で丁寧な文体がとても心地好い。ので物語にドップリ浸かっていられる。こういう洗練された文章を書くひとに私はなりたい。
読後しばらく終盤の流れの余韻が続く。
酒に逃げたい。 -
途中レミちゃんがきゅっとこわくなって、一旦本を閉じて、彼の布団にもぐり込んだのだけれど、彼もまた繊細で脆いところもあるということが姿見に映った布団から感じ取られて、その人を知ってるか知らないかで愛情をとらえられるのは変わってくるように感じた。
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主人公、中学生の女子の目線でかかれた小説。彼女の家にやってきた両親の友達レミのことを綴ったものだ。
大人の目線でみれば、このレミ野という女性は心の病気を持っており、またそれにある意味甘えてしまっている当人と回りの人々がいる。少しやっかいな女性だ。しかしまだ世間をそれほど知らない純粋な主人公にとっては、レミという女性は不思議で魅力的にも映る。先入観をもたず、自分の眼でみて感じたとおりに相手を判断する、受け入れるという大人が忘れてしまった感覚を中学生の主人公はもっているのである。
人間は大人になるほどにいろいろな視点で人を観ることが出来なくなっていく、世間の常識や自分の都合だけで相手を見るようになってしまうのではないかと考えさせられる。 -
もし、この物語を語るのが、15歳の主人公・藍子ではなく、彼女の年上の友人・レミちゃん、あるいは彼女の両親だったら。
きっとこんなに切なくも優しい世界は生まれていなかったんだろうなァと思うと、青山先生ありがとう…と何故か感謝の気持ちが湧き上がったのでした(新感覚)。
そんな風に感じ入りながら、哀しいけれど、一抹の救いも感じさせてくれるラストに思いを馳せつつ本を閉じた読後感、素敵だった…。
以前読んだ「窓の灯」より、断然こっちの方が好きだなー。
社会にうまく溶け込めないけれど何故か放っておけない女性の姿が、15歳の少女の目を通して描かれるとこんなにも魅力的になるなんて、不思議だな。
よくよく考えたら、デートに同行させられるとか、お泊まり強要されそうになるとか、めっちゃイヤじゃん←←
花の名前を持つ女性、レミちゃん。
かつて主人公と同じ夢を見たことのある、愛に疲れた年上の友人。
彼女が主人公に最後に告げた告白が、この物語の全てを現しています。
「あたしの本当の友達は、今までも、これからも、あんた一人だけ。だからお願い、藍子だけはあたしを忘れないで」 -
両親の学生時代の友人レミちゃんと受験生の藍子の同居生活。中学生のまだ未熟な藍子の目からみるレミちゃん。受験勉強からの逃避で忙しい両親がいない間にレミちゃんと豪華デイナーを作ったり。不安定で少女の様な幼さを残したレミちゃんだから少女の藍子と仲良くなれたのかな。藍子がレミちゃんに何の先入観も持たずに接していたからかな。最後は少し切ない終わり方。レミちゃんが元気でいてくれてますように。2012/456
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レミと藍子の不思議な友情。青山さんの小説は、サラサラっと読めるのが特徴だけれど、これもサラサラっとしているのけれど、終わりまでこんなにサラッとしてはいけないのでは…というようなラスト。