恋愛は小説か

  • 文藝春秋 (2012年6月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784163815008

作品紹介・あらすじ

短篇小説の名手・片岡さんが雑誌「文學界」に発表した連作6篇(「恋愛は小説か」「午後のコーヒーと会話」「すこし歩こう」「大根で仕上げる」「そうだ、それから、マヨネーズ」「割り勘で夏至の日」)と雑誌「In the City]に発表した「卵がふたつある」をまとめたのが本書です。

ありふれた町でごく普通の生活をする男と女を描いているのに、どこか洗練され成熟している。ある日突然出会った彼らが、つかの間の夢を見ているような、けれども確実に記憶に残るに違いない関係を築いていきます。

独特の世界観と研ぎ澄まされた言葉で読者を冒頭から引き込む片岡マジックは、本書でも健在です。往年のファンが、この連作は近年のちょっとしたニュース、と話題にする粒ぞろいの小説集です。

5月半ばには岩波書店から、小説を書くにいたるまでの、言葉をめぐる片岡さんの自伝的エッセイ『言葉を生きる』が刊行予定。今年の初夏は片岡義男さんから眼が離せません。

みんなの感想まとめ

日常の中での男女の関係を、洗練された言葉で描き出す作品が魅力です。片岡義男の独特の文体は、読者を冒頭から引き込み、彼らの人生を真摯に生きる姿勢をクリアに表現しています。特に、登場人物たちの平等な関係性...

感想・レビュー・書評

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  • 片岡義男は健在だな。と、思わせるお話ばかり。
    すてきな女性が、よくもまあ、こんなに書ける、書き続けられるということに、素直に感動します。

    それなりのお洒落な場所で、優雅な気持ちで楽しみたい本です。

  • 変わらず、自分の人生をきちんと生きる男女がクリアな文章で書かれる。これが好き。あとがきに『文学界』の人から、小説に登場する男女はみんな平等、ということを話されたそう。共感する。そしてまさにそういう作品が収録されている。

  • 退屈

  • 説明がかった感じが私の性とは合わないと、ココロが感じたので、途中で読むのを断念。。。
    でも、食物に関しての記述はそそられた

  • 若い頃は、著者の恋愛小説がこっぱずかしくて読めなかったが、中年を過ぎて距離感がつかめたようで、読みやすくなった。
    独特の文体に加え、女性の姿カタチ+ファッションと飲食物の描写が印象深く残る。
    アメリカ文化の影響や、写真が好きという、著者が「積み上げてきたもの」が様々な形で結晶していると思った。
    タイトルからわかるが、実験的な試みもなされていて、興味深い。

  • 読みながら、喫茶店に行ってコーヒーを飲みたくなった。
    個人的に好きなのは「大根で仕上げる」。不思議な透明感を持った一編だった。

  • どの作品も、登場してくる女性は、原節子をイメージしてしまう。凛と背中を伸ばし、ベタベタ甘ったれたりなどしないで、男か女かわからないような妙な言葉遣いもしない、きちんと、そして爽やかな女性。
    まあ、今の現実の世には、ほぼ絶無に近いけど。

  •  アイデア・スケッチの緩やかなつながり。
     音楽関係の仕事×美しい人×モデル×ウエイトレス×女優×映画×心地良さそうな部屋×転居×薄い感じの家族との縁×写真。
     そしてコーヒー。
     そんなもので組み立てられた小説。

  • 登場人物たちはみな対等だ。対等ということは甘えがないから、すべてがすっきりと決まり澱みがない。甘えというのは「自分の一方的な思い込みによる相手への得て勝手な期待」というようなものだから、甘えがないとそういう感情を起点としたトラブルは成立しない。故に世界はいつでも静かで安定している。そういう端正な男女の物語。

  • なんだか、懐かしい感じというか、このわかりにくくて入れ込んでる感じが現実なんだよなー、なんて読みながら思わされた。
    そういう意味では読んでよかったと思う。

    とはいえ、全体としてあまりに伝わり辛かったようなというか、もう読まなくていいかなといったところ。

  • まあなんというか、片岡さんらしい世界観とでもいうのだろうか。収録されている7編の読み切り小説は、すべてが同じようなトーン。

    30代前半の美しい女優や小説家などプロフェッショナルな仕事に携わる女性を主人公に、現実離れしたような会話を交えて進行していく小説ばかり。出てくる男性も姿格好の良いカメラマンやシナリオライター、ミュージシャンに翻訳家ときたもんだ。

    展開される生硬な会話に違和感を感じるばかりで、どうにも生理的に溶け込めない小説世界だ。
    モダンでアンニュイな会話がしゃれた小説、、、なんてキャッチフレーズで女性誌あたりの書評で紹介されるんだろうか、、、

  • なんだか,づっと昔の片岡義男作品に急に戻って来たみたいな短編小説群であった。
    あいかわらず昔と共通しているのは,ちょっといい男ととびきり美人のいい女が登場するということ。
    そして物語は何も起きない。絶対必ず何も起きない。
    読んでいて退屈する事はそまあ無いけど,けっして夢中になることもない。

    はるか昔30年くらい前の学生時代に,赤い表紙の片岡義男角川文庫本を読んでいた連中(わたしもですが)はいつも言っていたな,肩がこらなくて読みやすいんだ,って。
    まあ,サーファーなんかは一種のミニステータスとしてこの本をただ持ち歩いていたような気もするのだけれど。
    ともかくストーリと呼べるものは一切無く,男と女が取る行動に,部屋の中や町の情景描写をちりばめながらページを進めていく。
    そしてそれらの短編はいつも唐突に終わる。読者はそのあと5秒で内容を忘れる。たぶん。わたしはそうです。すぐ忘れます。
    こういう物語だと版元の注文枚数に合わせるのはすごくカンタンだろうなぁ~。

    まあ,いつ終わったってちぃーっともかまわないんだ。だってもともとストーリはないし,だから起承転結なんて無くて機微もない。読んでいていつ終わったかに気づかないことすらある。
    片岡義男は,このような作風だけでよくぞここまで着たでしょう!の作家さんですな。もう71歳らしいすよ。
    71歳がこの作品を書くのでは☆は2つが精一杯なのだ。
    すまんこってす。すごすご。

    • Pipo@ひねもす縁側さん
      片岡さん、もうそんなお歳ですか!この間、『角川映画主題歌集』のCDを買って、『スローなブギにしてくれ』を熱唱していた私…。
      片岡さん、もうそんなお歳ですか!この間、『角川映画主題歌集』のCDを買って、『スローなブギにしてくれ』を熱唱していた私…。
      2012/07/31
  • 091

  • 生まれて初めてサインを貰った本。

    カタリココ 片岡義男 http://bit.ly/MzwN61

  • あとがき読んで・・・ガッカリ。

  • 描写が中心の三人称で無駄のない文体、すっきりとした様式美と自立した精神性を持った主人公の女性、イメージの交換で遊ぶライトで都会的な男女の会話、時間の経過を巧みに織り交ぜた空間設定。片岡義男の文章世界は、著者風に言うと「たいへんに魅力的」だ。『ピーナツ・バターで始める朝』『階段を駆け上がる』『木曜日を左に曲がる』と、著者はこのところ、年に1冊の割りで質のいい短編集を出していて、2012年が本書。『片岡義男は、日本文学における、もっとも革新的な文章の書き手ですが、批評家からはほとんど無視されています。関川夏央は「より広く日本語表現としての文学を考えるとき、彼はそのもっとも重要なにない手のひとりとなる」と書いていますが、まったく同感です。湿っぽい日本文学の伝統と、完全に切れた、彼の文章が見せる世界の光景ほど魅力的なものは他に例を見ません。この文章こそ、まねすべきものの筆頭です』とは、高橋源一郎の言葉。

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著者プロフィール

片岡 義男(かたおか・よしお):1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、1974年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。1975年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。

「2024年 『日本語の外へ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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