- Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163815107
作品紹介・あらすじ
クワコー、海へ行く!水着とケータイを残して消えた美女。不気味なストーカーの影。日本一の下流大学教師・桑潟幸一が事件解決に乗り出した。
感想・レビュー・書評
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クワコーシリーズ2冊目は文芸部と漁労部合同の夏合宿で事件が起こる「黄色い水着の謎」と、クワコーが期末テストの解答用紙を紛失してしまう「期末テストの怪」の二本立て。相変わらず冴えない下流准教授のクワコーは貧乏自炊生活に余念がなく、ザリガニを釣って食すという…。しかもこれがなかなか美味だというからすごい(笑)
でもクワコーのポリシーというか、明確な核になる部分として、彼がちょいちょい述懐する「自分は死ぬまで生きるために生まれてきたのである。それだけだ」という割り切りは潔くて好きだ。結局そうなんだよなあと思う。なんのために生きているのか、自分の役割とはなんだろうと考えたところで、存在意義なんて何もない、生まれたから生きてるだけ、ほんとそれだけ。そうやってこれからも生きていくしかない。ありがとうクワコー。 -
桑潟幸一ことクワコーシリーズ。
夏の期末テストの答案用が盗まれる「期末テストの怪」と、文芸部の夏合宿で水着が盗まれる「黄色い水着の謎」の2編の短編集。
下流生活に適応しひらきなおってたくましく生きているクワコーが楽しげで、羨ましいやら、空しいやら。
謎解きよりも、クワコーのしょうもなさが良い。
テンポ良く繰り出される謎と物語の展開のペースがうまく噛み合ってて、一気に読んでしまいました。 -
クワコーもの(@たらちね)の第2弾。絶好調。これがピークかもしれない。それでもいい。続けてほしい。基本、明るくたくましい女たちと情けなくしぶとい男たちが、奥泉光の豊富な語彙と冴えわたる筆で描かれている。一応謎解きの形をとっているが、それはどうでもよいのであって、それよりも、一文一文笑いを取りにいく奥泉の情熱と筆のキレをこそ楽しみたい。というか、そんなことを考えなくても、最初の2,3頁読めばもうその文章の虜です。
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金大生のための読書案内で展示していた図書です。
▼先生の推薦文はこちら
https://library.kanazawa-u.ac.jp/?page_id=18358
▼金沢大学附属図書館の所蔵情報
http://www1.lib.kanazawa-u.ac.jp/recordID/catalog.bib/BB10797792 -
相変わらずのクワコーのグダグダっぶりに気が抜けるのですが、読んでると突然ツボに来て焦ります。つまり悔しいけど結構楽しんで読んでしまいました。貧乏な食生活がリアルすぎてザリガニの味が口の中に想像できそうになりました。前作で太字にビックリしましたが今作でもそれは健在。でも今回はあまり気にならなかったかも。そしてとにかく謎解きがしっかりしてて鮮やかに伏線を回収されるのに嬉しくなりました。さすがジンジン。彼女の活躍をもっともっと読みたいです。ラストの情景も微笑ましくとてもよかったです。
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桑潟幸一准教授とタイトルがあるが、通称クワコーが事件を解決するわけではない。
スタイリッシュな生活1(2ではない)を最初手に取り読み始めたのだが、なかなか図すまず、最後まで読み切れず、この2を借りた、今度は簡単に読み切ることが出来た。クワコーのおかれている立場と文芸部の部員たちの関係、ジンジンの活躍がわかってからの読書がすんなり、落ちた!
まぁ、子供だましのような推理と、女子大生の会話(本当にこのような会話なのか!?)は軽すぎるが、まぁいいんじゃないか!
ってか
これもまた助詞?の「で」の使い方がおかしい。「へ」と表記されているが文面からして「で」ではないか。奥泉氏の小説は3冊目だが、全てにおいてこのような表記になっている -
クワコー准教授シリーズ2巻目。相変わらずのどうしようもない面々。
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(収録作品)期末テストの怪/黄色い水着の謎
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好きなノリではないのになんで2作目も買ったんだったか。内容の割にかなりくどい。