- Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163815404
作品紹介・あらすじ
ルーヴルの巨大ダイヤ「摂政」に隠されたスキャンダルを取材するため、女性記者・梓はパリに飛ぶ。沸騰する選挙戦の中、相次ぐ事件に巻きこまれ、鑑定医シャルルを頼りに姿の見えない敵に挑む。大統領に決断を迫り、パリ市長を震撼させる巨大機密とは何か。ナポレオンの遺言とは?ノンストップ・ミステリー。
感想・レビュー・書評
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これ…誰?シャルル?ほんとに?私たちの知ってるあのシャルル?IQ269で「たとえ太陽が西から昇ってもこの俺に間違いは無い」シャルル?つうか最初に出てきた桜木和馬はあのカズマ?カズマ、異世界から帰ってきたの?どうやって?は?
…あんなちょい役にカズマ使ってるのもイヤだし、同姓同名なんだとしたらずっと異次元騎士カズマの続きを待ってたファンをバカにしてると思う。シャルルに関してもパラレルものとして読めばいいのかもしれないけれど、人物設定をコバルトと一緒にしている時点でそれは難しいし。残念。ほんとうにいろいろな意味で非常に残念。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ナポレオンの宝石をめぐって、政治の暗部が・・・
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全く知らない作品だったが、このブクログのレビューでたまたま鑑定医シャルルシリーズだと知り、図書館で借りて読んでみた。
正確に言うなら鑑定医シリーズの少し前の時期、十代最後のアルディが描かれている。偶然知り合った日本の女性新聞記者と一緒に失われたナポレオンの秘宝の謎を追う。
フランス史がお得意な著者の筆が思うままにふるわれた歴史ミステリーではあったが、天才アルディ博士によってストーリーは実に都合良く進んでいく。まったく、天才ってやつを登場させておけば実に都合が良い(笑)
私自身が十代の頃に熱狂して読んだ著者のマリナシリーズの中で活躍した天才シャルルはその内に熱い想いを秘めた魅力的な人物だったが、こうして時を隔てて彼の背景も描かれずに登場するアルディ博士はただの謎解きに便利な登場人物にしか思えない。
こんな風に思ってしまうのも、マリナシリーズが未完結(?)のまま別ジャンルへと転身してしまった著者へのファンの僻みかもしれない。
でも、久しぶりに生きて動くシャルル・ドゥ・アルディに会えただけでも一読の価値はあった。
2018/01 -
藤本ひとみと言うと、中学時代に結構流行ってたのだけど。その頃に読んでいたものとは、ちょっとテイストが違うなと思った。まぁ流石にコバルト文庫は女子が好きな恋愛絡みになるから、なのだけど。
まぁ、登場人物がアラフォーの女性編集者と二十歳未満の少年だと「恋愛」にはならないか。
で、後で調べて知ったのだけど、この少年(青年?)は漫画家まりなシリーズに出てきたキャラなのね。そっちは読んでないから知らなかったけど。
(閑話休題)
ともかくとして、フランス史には明るい、藤本女史の小説なので、歴史観とか、場所的な話とかそのあたりはすごく面白かったし、興味深かったわ。
あとは、シャルルの人物造形がね。実際、この手のタイプは好きじゃないむしろ嫌いだけど(ゴーストハントのナルも然り)、小説の中の登場人物となると、結構魅力的に思えちゃう。 -
鑑定医シャルルシリーズ
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正直コバルト出身の作家だろくらいにしか思って無かったのだが、すげー上手く作り込んであって、非常に面白かった。ただ・・・その後、藤本ひとみの作品を手にする気にはならなかったのも事実。何故?何が?と問われると答えに困るのだが、多分あらゆる意味で軽いんだろうな。