虚像の道化師 ガリレオ 7

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163815701

作品紹介・あらすじ

ガリレオシリーズ7作目は短篇集!
相手には指1本触れず、自分が送った念で人を転落死させたと主張する新興宗教の教祖との対決を描く「幻惑す」ほか、全4話収録。

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ7作目です。
    ガリレオシリーズは「容疑者Xの献身」を筆頭に長編が面白いなぁと思っていましたが、今回の短編集も面白かった。
    合理的な思考の湯川ですが、シリーズを通じて少しずつ人間らしい思考になってきたように思います。
    特に第三話の「偽装う(よそおう)」では、湯川が「隠蔽捜査」の堂崎に訪れた変化に似ているなと思いました^_^
    どの物語もよくできていて楽しめます。オススメ!

  • ガリレオ・シリーズも、7作目になってましたか!
    あっさりした書き方ですが、読む価値はある内容。
    (あ、でも、初めての方は、この作品から読むべきではないです。「探偵ガリレオ」か、「容疑者Xの献身」からにしてください)

    テレビで先に見てしまったので、話はするすると頭に入ります。
    原作を先に読んだほうが~謎解きという点では面白いですよね。
    ドラマとはちょっと違う部分が、興味深かったり。

    「幻惑(まどわ)す」は、新興宗教の道場で起きた事件。
    ビルの5階の窓から男が飛び出して転落死。誰も手を触れていない。教祖は自分が念を送ったためだと自首してきたが‥
    記者とカメラマンまでいた現場で、いったい何が?

    「心聴(きこえ)る」は、突然暴れだした男は、何かを聴いていた?
    取り押さえようとして刺された草薙刑事を、探偵ガリレオこと湯川教授は見舞う。
    同じ会社で、次々に起こっていた怪事件の真相は‥

    「偽装(よそお)う」は、山中のリゾートホテルに来ていた湯川。
    近くの別荘で夫婦が殺されていたという報が入る。道が崩れて警察も来られない状態で、捜査に協力することに。
    現場には、不自然な点が‥ ちょっと人情味もあり?

    「演技(えんじ)る」は、劇団の演出家が殺された。
    関係者にはすべてアリバイが。
    ドラマでは女優ならではの心理と存在感が、趣を添えていました。
    湯川がアリバイを破る‥!

    原作には、ガリレオがすごくハンサムという描写はないんですね。
    内海刑事もあまり出てこないぐらいで、転任の話もなく、新任の小娘刑事は存在しません。草薙刑事だけでいいのか‥などと思ってしまったり。
    ドラマでは小娘刑事がすごく喋っていたけど、あの役の設定はどうなのかしら‥ 嫌いじゃないけど、損な役だったような気もします。
    わ、ブクログで510もレビューがある。さすがだな~。

    ガリレオシリーズは、
    『探偵ガリレオ』
    『予知夢』
    『容疑者Xの献身』
    『ガリレオの苦悩』
    『聖女の救済』
    『真夏の方程式』
    『虚像の道化師 ガリレオ7』
    『禁断の魔術 ガリレオ8』~最後のは未読です。

    • katatumuruさん
      sanaさん、いつもレビューを見ていただいて、花丸マークもありがとうございます(^^)

      sanaさんのレビューはとても簡潔に分かりやすくま...
      sanaさん、いつもレビューを見ていただいて、花丸マークもありがとうございます(^^)

      sanaさんのレビューはとても簡潔に分かりやすくまとめられているな~と感心しました。
      私もこういう風に書きたいんだけど、接続詞を使ったり無意味に長くなってしまって・・・。

      私もガリレオシリーズを最初に読むなら最初の作品か「容疑者Xの献身」だと思います!

      ドラマのイメージに今原作がついていってる気がしないでもないです。
      段々、ガリレオがファッショナブルなイメージになるつつあるような・・・。
      2013/08/24
    • sanaさん
      katatumuruさん、こんばんは☆
      コメント、ありがとうございました~!
      わあ、簡潔でわかりやすい?
      過分なお言葉を‥

      え、無意味に長...
      katatumuruさん、こんばんは☆
      コメント、ありがとうございました~!
      わあ、簡潔でわかりやすい?
      過分なお言葉を‥

      え、無意味に長い?! あはは、どうでしょう~いやいや、自然な流れで書かれていて、わかりやすいと思いますよ。
      私も長さはいろいろになってしまいます。書きすぎたかなと思うこともあるし、なんだかポイントが上手く書けなかった~と思うこともあるし。難しいですね。

      ガリレオシリーズ最初に読むなら最初の作品か「容疑者Xの献身」ですよねー!
      あ、ドラマのイメージに原作がついていってますか?
      そういえば何となく‥ 最初のほうが変人、というだけでしたかね。
      女優さんと会話するのが不自然じゃない感じになって来てるかも♪
      2013/08/26
  • ドラマ観たばっかだしなーとテンション低目で読んだのですが、全然おもしろいし。
    こうして原作読むと、ほんとあのドラマ福山雅治以外の見どころまるでなかったな、と感じます。

    やっぱり湯川先生の相棒は草薙さんがいいよね。
    そして真面目な女性刑事の内海薫もまぁいいですよ。
    あの新人刑事の岸谷ってのはなんかドラマ化に向けての伏線だったりしたりする?

    ドラマ観てて、もうガリレオもネタ切れなのかなーとちょっと思ったんだけど、やっぱり東野圭吾は安定しておもしろい。よかった。

    新興宗教の教祖様が送念で信者を殺してしまう、幻惑す。
    人工的に幻聴を聞かせる、心聴る。
    無理心中を殺人に見せかける、偽装う。
    劇団の演出家が殺される、演技る。

    ドラマ前に読みたかったなー。

  • 人生の選択をやり直すということはかくも厳しいことか……。
    まったく個人的なことで、様々なことをあらためて大変だと感じている今日。
    大都会東京から生まれ故郷に戻り、そよ吹く風の匂いも肌触りも、まったく異なったものとなった。
    窓から見える景色も、林立する高層ビル群から緑濃い樹木の姿に。
    そんなわけで、猛烈に暑かった今年の夏は読書どころではなく、レビューを書くのも2ヶ月ぶり。

    さて、久々の東野圭吾「ガリレオ」シリーズ短編集。
    昨年2011年に「オール読物」と「別冊文藝春秋」に掲載された短編集。
    『幻惑す』『心聴る』『偽装う』『演技る』の四篇からなっている。
    さすがにこのシリーズのタイトルネーミングも、東野先生そろそろ苦労しているのじゃなかろうか。
    ネタ切れというか、読み方、当て字が苦しくなっているようだ。
    四篇とももちろんガリレオこと湯川先生が登場し様々な謎解きをしていくのだが、トリックや科学的整合性、心理描写などが初期のガリレオ短編集に比べやや小ネタになっているのは否めない。
    「真夏の方程式」のような長篇に比べても、物足りなさを覚えるのは私だけではないだろう。
    まあそれでも、ある程度の水準を維持し、執筆量が衰えないところはさすがに東野圭吾といったところか。
    現在の日本ミステリー界の重鎮であり、出版不況の中、毎度ベストセラーを出し、映画化やテレビドラマ化にまで結び付けるのだからその手腕には敬服する。
    10月中旬に発刊される「ガリレオ8」も雑誌に既出の短編集だろうが、楽しみにしたい。

  • ガリレオシリーズ。

    登場人物を見ておきましょう。

    間宮
    「草薙の上司。捜査一課所属係長。ルックスは刑事というよりは職人。湯川の活躍を草薙の話を通して聞いており、湯川の事を「ガリレオ先生」と呼ぶようになる。」

    北原
    草薙と同期。


    テレビドラマで、「偽装う(よそおう)」をやっていたので、見てみた。(2016年4月30日)


    ●2023年2月26日、追記。

    本作の内容は、次のとおり。

    ---引用開始

    ガリレオシリーズ7作目は短篇集!
    相手には指1本触れず、自分が送った念で人を転落死させたと主張する新興宗教の教祖との対決を描く「幻惑す」ほか、全4話収録。

    ---引用終了

    ・『幻惑す』
    ・『心聴る』
    ・『偽装う』
    ・『演技る』

    の、4話。

  • 聖女の救済を発売当時に読んで以来、久しぶりにガリレオシリーズを読んだが、やっぱり面白い。湯川の謎解きは、一見難しそうだけど、非常に分かりやすく、描かれているし、とても読みやすく、さらりと読めてしまう1冊。

  • 湯川先生のガリレオシリーズ7作目。「虚像の道化師」
    イヤー、面白い。

    現在放送中のドラマは、コレがネタになってるらしいです。
    但し、短編と言うこともあり、あっさりと言うか、簡単に謎が解けてしまいます。

    さすがに、草薙君と内海君も、物事をストレートに考えられない“偏屈”が身についてしまってる感じがある。トリックを、想像で来るようになってます。

    それでも、やっぱり読んでしまう。いいですね、ガリレオシリーズ。

    次のも、既に手元にアリ。楽しませて貰いますよ。

  • 四編の物語が収録されていて、読み応えがあった。
    安定のクオリティのガリレオの物語。

  • このシリーズの設定にも少し飽きて来た感じがしながら読み進めたのだが、やはり独特な面白みがあるのも事実。

  • こんな短編集、面白かった。

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著者プロフィール

1958年、大阪府生まれ。大阪府立大学電気工学科卒業後、生産技術エンジニアとして会社勤めの傍ら、ミステリーを執筆。1985年『放課後』(講談社文庫)で第31回江戸川乱歩賞を受賞、専業作家に。1999年『秘密』(文春文庫)で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者χの献身』(文春文庫)で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞、2012年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(角川書店)で第7回中央公論文芸賞、2013年『夢幻花』(PHP研究所)で第26回柴田錬三郎賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞を受賞。

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