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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784163816302
作品紹介・あらすじ
北京、台湾、上海――刻々と変わりゆくアジアの街で、変わりゆくことを強いられる年頃の日本の女性たちは何を見つけるのか。時の流れに移ろうものとそうでないものを、主人公の心の機微に沿いながら丁寧に、どこかユーモア漂うタッチで描き出す三篇。
「北京の春の白い服」の舞台は、自由経済化が女性のおしゃれにも波及し、ついに中国国内でのファッション誌創刊が許された1999年の北京。日本でフリー編集者をしている夏美は中国の出版社からの招へいに応じて雑誌創刊準備のため働くことになる。アメリカ人の恋人ジェイソンは「君の価値観は受け入れられないだろう」と渋い顔だが、年齢的にも国内でのキャリア的にも微妙なところに差し掛かっている夏美には必要な変化に思えた。だが、いざ始まった北京での春物ファッション撮影は想像以上に過酷。大陸ならではの厳寒ロケ、流行の白い服はあっというまに黄砂で汚れ、現地スタッフとは一から十まで意見が食い違う。そこに追い打ちをかけるような「ほら、僕は正しかっただろう?」と上から目線の彼氏からのメール……。こんなはずじゃなかった。追い詰められた夏美の前に開けた道は? 実際に女性誌編集者として中国に赴いた著者の経験が活かされた一篇ほか、失恋したばかりの娘が、かつて台湾に留学していた母の恋の手がかりを追って現地の青年と旅をする「天燈幸福」、夫の転勤についてしぶしぶ上海に移った妻の異国の地での戸惑いと発見を描く「時間の向こうの一週間」。異国の風景の中を、不器用ながら飄々と明るく旅をするヒロインたちの姿が、静かな共感を呼ぶ中篇集です。
みんなの感想まとめ
多様な舞台で展開される女性たちの物語が描かれています。北京、上海、台湾のそれぞれで、主人公たちは異なる挑戦に直面しながらも、心の内を探る旅を続けます。特に、女性の視点から描かれる都市の風景や文化の違い...
感想・レビュー・書評
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北京、上海、台湾が舞台となった三つの短編集。
それぞれ、そこで仕事をする編集者、赴任先のマンションを下見する主婦、母の思いをたどって旅する娘が登場します。
読んでいて感じられる街の空気感が中島京子さんらしい味わいだなぁと感じました。
女性目線で書かれた都市の描写の妙がこの本の魅力かと思います。
急速な発展をしている昨今、その変貌ぶりはこの小説にも興味深く書かれています。
急速さのなかにも大陸的な悠長さが貫かれているようなところはやはり民族の違いを感じます。中国の働く女性にもどこか違いを感じました。
個人的なことをいうと、私の初めて一人旅は1985年の中国でした。
まだ人民服を着ている人が大多数で、自転車の人波が河のように流れていたりして、自由経済が始まるのかなぁ?という頃です。2ヶ月間ぐるり回ってとてもエキサイティングで楽しい旅でした。
そんなせいで、当時の行動や思いが思い起こされたり記憶が呼び覚まされたりして、懐かしい気持ちをあたため直すような読書になりました。奥底にしまわれていた気持ちっていろいろ出てくるものですね(^ ^)。
読んでいて、3つ目台湾の話で、亡き母が出した手紙の一文がじんわり心に残ったので引用します。
「(略)…あのころが、無性に懐かしくなります。…(略)…まだ人生になんの責任もなくて、未来も夢もいっぱいあったころのことです。あのころに行けたらなあと、このごろそんなことばかり考えています。」詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
北京、上海、台湾を舞台にした、3編の物語。
中国女性の働き方に対するステレオタイプを崩す一話目、なかなか気持ちのよい話でした。
一話目・二話目の登場人物が重なったので、連作かと思いきや、三話目は全く重ならず、少し残念な気分。 -
北京、上海、台湾。3つの場所で繰り広げられる『彼女』達の物語。
人種や国籍、風土、文化の違いはあるけれど、人を思う気持ち、優しい気持ち、愛は人類皆一緒です。
ちょっぴりドキッと、
そしてふんわりと優しい恋心に
『彼女』達のこれからの人生を想像してしまう…そんな後味のお話でした♡
「慢慢走」直訳すると「のろのろ歩け」
のんびり行けや〜と北京の屋台のおっちゃんが『彼女』に声をかけます。
あぁ、旅にでたいな〜♫ -
いつもはつるつる読める著者の作品なのになぜか読みづらかった
時間を置いて読み直そう
北京、上海、台湾を訪ねる日本女性 -
北京、上海、台湾を舞台にした3編
新しいファッション誌を創刊するために。
赴任した夫の元へ向かうために。
急逝した母の想い出に出会うために。
中国へと旅にでた日本の女性たちが出会った現地の暖かさ
なんだか自分も旅をしてる気分になれる1冊
アジアもいいなぁ -
「小さいおうち」が好印象だったのと、緩いタイトルに誘われて読んだ。アジアもいいんじゃない、って思った。西洋かぶれのオイラだが、三編のなかのアジアはなんかいい感じ、そう『ブレード・ランナー』みたい。古がいものと新しいものが無秩序に並んでる。タイトルは「北京の春の白い服」のなかで露店のおじさんの科白として出てくる。慢慢走(マンマン・ゾウ)。のんびり行けや──。走り続ける北京で、全力疾走する夏美だからこそ印象的な言葉になった。オイラ的には「天燈幸福」が好き。母親が離婚した原因と探る美雨の台湾の旅。娘としては、知りたいけど知ったところで愉快ではない話だけど、美雨の母親は美雨の期待を大きく裏切ってくれる。きっと素敵な女性だったんだと思う。美雨とトニーもそんな関係になるのかな。トニーが追いかけてきそうだけど。
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北京、上海、台湾を舞台にした小説。女性が旅先で出会ったひとは。旅に出たくなるようなお話。
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北京 上海 台湾を舞台にした短編3つ。どれも面白かったけど「北京の春の白い服」は仕事でおこるジレンマとか達成感、コミュニケーション問題を軽やかに描いていて好感。「さよなら」「お元気で」と同じ意味で「慢慢走(マンマンゾウ)」~ゆっくり行きな、という言葉を使うという描写のある部分が印象的。
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北京、上海、香港が舞台の3つの短編集。
1990年代に中国でファッション雑誌を創刊することになった夏美。
上海に来てすぐに、急な仕事が入った夫から、夫婦で住むためのアパートメントを見てくるよう言われた、駐在員の妻亜矢子。
亡くなった母のゆかりの地香港に、3人のおじさんを訪ねた美雨。
私には縁遠かった中国が舞台の話。
どれも、舞台の情景が目に浮かぶような興味深い話でした。
サブタイトルの漫漫走は素敵な言葉。
離婚理由になる「感情破裂 婚姻法32条」には苦笑い。
ずーっと昔、台湾に旅行した時に見たコアラのマーチが楽天小熊餅乾だったのを思い出しました(笑) -
北京、上海、そして台湾を舞台に、3人の女性の物語が語られる。最後に北京に行った時、やはりちょうど古い街がどんどん新しくなっていくのを見たので、懐かしい気がした。もう10年以上も前だから、もはや全然昔の街並みなどなくなっているかも知れないなと思う。上海は、なぜか機会がなく行ったことがないので、描かれている古さと新しさが共存するような街の様子に、いつか訪れてみたいなとまた思った。台湾は何度も訪れていて、風景の描写が意外に少なかったのがちょっぴり残念な気もするが、登場する台湾のおじさんたち(老人たち)の雰囲気は、そんな人たちが確かにいそうな気がした。
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2016.01.31
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1999年の北京、2012年の上海と台北が舞台の3篇。変化が目まぐるしいのに、「漫漫走=のろのろ歩け」ってしれっと言えてしまう国なのね。ノスタルジー?の一言では表し難い。やっぱり悠久の歴史を持つ隣国は面白い。中島さんの書く女性像はこの国にぴったりだな、と思いました。
台湾の田舎に行きたい! -
北京、上海、台湾それぞれの街の3人の女性のお話。その街だからこその空気感に惹きつけられた。その中でも上海に惹かれたかなぁ。
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確かに旅行に行きたくなるし、ベトベトしてないのがいい!
働く女のキリキリ感も良かった! -
中国と女性というテーマはとても興味深いし、人物描写もとても良かったんだけど、どの話も恋愛の部分はいらないんだけどな。
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女性が主人公の短編が3つ。それぞれ1999年の北京、2012年の上海、2012年の台北が舞台。それぞれの主人公が旅の途中で知り合う人たちとのコミュニケーションが面白い。街の描写がうまく、騒音や匂いまで想像できる。
著者プロフィール
中島京子の作品
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