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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784163817507
作品紹介・あらすじ
「トンヤレ節」――わが国における軍歌の第
一号である。この歌とともに、倒幕を掲げる
官軍は行進した。そして、この作詞者こそが、
本稿の主人公、品川弥次郎である。
萩藩の足軽の子として生まれ、十五歳で松
下村塾に入塾。吉田松陰に将来を嘱望された
少年は、高杉晋作、久坂玄瑞、桂小五郎らと
ともに、幕末、維新を駆け抜けた。
蛤門の変、戊辰戦争、西南戦争……。古川
薫氏の筆は、品川弥二郎という男が、まさに
重大局面に立ち会った歴史の証人であること
を浮き彫りにしていきます。その後、新政府
の人間として、ヨーロッパに留学、協同組合
運動に刺激を受け、日本に移植しようと尽力
した後半生。あえて苦難の道を、なぜ選択し
たのか。その衝動はどこからきたのか――。
長年にわたり、幕末、長州を追い続けてき
た筆者ならではの、画期的な評伝小説です!
みんなの感想まとめ
歴史の中での志士たちの生き様を深く掘り下げた作品は、幕末から明治にかけての激動の時代における一人の男、品川弥二郎の軌跡を描いています。彼は松下村塾で学び、仲間たちとともに新しい時代を切り開くために尽力...
感想・レビュー・書評
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幕末維新史・特に長州藩士ファンにはうれしい、品川弥二郎の評伝。ヤジの評伝!めずらしい!!と、思わずポチってしまった。薄くも無く濃くも無く、すぐ読み終えられる内容なので、サクッと読書メモだけ書いておこうと思う。
品川弥二郎の一般的に知られる略歴というと・・・
松下村塾出身で吉田松陰の薫陶を受け、木戸孝允や伊藤博文らと共に国事に奔走。戊辰戦争では錦の御旗の作成に携わり、またトコトンヤレ節で官軍の戦意発揚を試みた。維新後はドイツ駐在を経て国家官僚となり、大規模な選挙干渉を行うなどして批判された。
とまあ、こんな具合だと思う
ぶっちゃけ、松下村塾の生き残り組でここまで栄達しなかった(といっちゃナンだが)人も珍しい。同窓の伊藤博文も、山縣有朋も内閣総理大臣として国のTOPに立ったのに。
維新史の最初期から革命に身を投じているわりに、後世まで伝えられるヤジの業績って本当に…ぱっとしない。
本書では、維新後の大きな業績の一つとして「協同組合の創設」に尽力したことを扱っているが、それも礎程度で終わっているので、これ、ヤジの功績といえるのか?というと、限りなくグレー…だろう…と思う。
そして、ヤジといえば“空前絶後の”選挙干渉でその晩節を汚した、というイメージも強い。
一生を国家のためにささげてきて、こうまでdisられる政治家ってそんないないのでは?と同情すら覚えてしまう。著者の古川薫先生は、この一件について 松陰先生の由来の“狂”を発した 的なことを書かれていたが。それも、どーなの?ちょっとよくわからない。
結局、(何が言いたいのかわからなくなってきたが)古川先生は、ヤジのことが好きなんだな。それは、勿論、私もなのだけど、“出来ないヤツほどかわいい”のだ。そして、苦労してガンバってきたやつだからこそ評価してあげたいのだ。
維新後の目立った業績が少ない(ように見える)のも、ヤジの自己顕示欲の低さというか、権力に無頓着で徒党を組んでアレコレ裏工作しない天真爛漫な性格の賜物なのだろうと思う。多くの政治家は、後世まで遺る自分への評価を気にするだろう。だけどヤジは違う、そんなこときっと考えもしなかったろう。だから、影が薄い(失礼)。
でも、そこがヤジのいいいところなんじゃないか。
松陰先生はヤジの性格について「その容色直純朴なり云々」(温厚正直で人情に厚く、うわべを飾らない。抜きん出た能力はないが、心が広く奥深いのが優れている)と評価した、まさにそのまま大人になったのだろう。可愛いじゃないか。
それから、これは個人的に萌えと思ったんだけど、
ヤジって、政府関係の公的書類の中でも自分のこと「ヤジ」って書くんだねwww
それってどうなの?自分、キャラか何かかよ?!可愛いんですけどww詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
伝記は、現在から過去を振り返る視点で書かれるものだから、歴史上成功した者は「正しい道」を選択したとされ、歴史の落伍者は「どこかで道を誤った」と非難されるのが常である。
幕末から明治にかけて活躍した志士達についても、そうやって「成功者」と「落伍者」に色分けされた数多の伝記が出版されているが、その区別がいかに薄っぺらいものであるかをこの本は気付かせてくれる。
松下村塾で机を並べた若者たちが、「先駆けは狂者のことなり」という吉田松陰の言葉どおりに、それぞれの信念を胸に、幕末の混乱の中に飛び込んでいった。
ある者は志半ばに命を落とし、ある者は「賊軍」や「反体制」の烙印を押されて、社会から脱落していく。しかし、その誰もが、新たな時代を自分の手で創り上げようと真剣に考え、そのために人生を捧げた志士であったことには違いない。その意味で、彼らは等しく時代の壁を突き抜けて進んでいった「狂者」に他ならず、それぞれの歩んだ軌跡を、後になって我々が「正しい」とか「間違っていた」とか評価するのは、あまりにも僭越すぎるように感じる。 -
今年は国際協同組合年です。
日本に協同組合の設置に尽力したというのが本書の主人公である
品川弥二郎だということは初めて知りました。
この人のおかげで私の仕事もなりたっているのかと思うと、また
その仕事のひとつを提案書を提示しに出張しに行く新幹線の中で
読み終えたことを思うと、不思議な感じ。
松下村塾の塾生にはそれぞれいろいろな話がありますが、
主人公についての話ってはじめて読みました。
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